2024年5月24日 (金)

プレイバック風と雲と虹と・(42)天慶改元(てんぎょうかいげん)

田原藤太から知らせを受けた小次郎は、京に向かう太郎貞盛を東山道に追った。碓氷峠を越えて信濃国で夜を迎えた小次郎は、夜明けとともに貞盛を捕捉(ほそく)しようとしたのである。平 将門は文屋好立(ふんやのよしたつ)に、火雷天神(からいてんじん)の旗を掲げて貞盛軍を追い立てるよう命じます。そして先回りした将門たちが千曲川(ちくまがわ)のほとりで貞盛たちを待ち受けるのです。

軍勢の音は貞盛たちの耳に届き、地元の者たちの戦いに巻き込まれまいと気を配りながら抜けることにします。しかし佗田真樹は万が一を考え、その場に居残ります。深い霧の中から浮かび上がってきたのは、火雷天神の旗でした。貞盛は勝ち目はないと逃げようとしますが、必死に戦えば活路は見いだせると真樹は説得します。

» 続きを読む

| | コメント (0)

2024年5月21日 (火)

プレイバック風と雲と虹と・(41)貞盛追跡

良兼と扶(たすく)は、石井(いわい)の小次郎の館に夜討ちをかけた。家人の子春丸を裏切らせ、館の状況に精通した上で、選りすぐった武者80名をもってした奇襲である。対する小次郎たちは、男と言えば10人足らずの小勢であった。「夜討ちとは卑怯な!」と平 将門は奇襲軍と果敢に戦い、木の上から鹿島玄明が棒手裏剣を投げて加勢します。

別の部屋では将門が懸命に防戦する中、後から悠々と館に足を踏み入れた良兼は、良子と侍女たちに薙刀を向けられ衝撃を受けます。我が子を討たんとする親がどこにいると、良兼は良子に投降を勧めますが、良子は首を振って抵抗します。「私は小次郎の妻です……豊太丸の母です!」 薙刀を突き出す良子ですが、ふるい落とされてしまいます。そこに偶然将門が乱入してきました。

» 続きを読む

| | コメント (0)

2024年5月19日 (日)

大河ドラマ光る君へ・(20)望みの先に ~為時の処遇にまひろは…~

長徳2(996)年、藤原斉信の屋敷から出てきた僧姿の男に、藤原隆家は矢をかすめさせて脅します。大騒ぎになり、藤原伊周と隆家は慌てて立ち去ります。射かけられた花山院は恐れおののき、ここには来ておらぬぞ! と保身に精一杯です。屋敷に戻った伊周は、行かねばよかったと後悔しきりです。母の高階貴子は居間こそ中宮を頼る時だと伊周を落ち着かせ、京のところは休むよう勧めます。

院の襲撃事件は斉信によってすぐさま藤原道長に知らされます。院の警護兵が2名亡くなり、立ち去ったのが伊周と隆家ではないかと斉信は打ち明けます。命に別状はなかったとはいえ、伊周と隆家が院の命を狙ったのか? と道長は顔面蒼白です。「だとしたら、伊周と隆家は終わりだ」 嬉しそうに言う斉信を、道長はたしなめます。

» 続きを読む

| | コメント (0)

2024年5月17日 (金)

プレイバック風と雲と虹と・(40)夜襲(やしゅう)

承平7年、西暦937年の11月11日、富士が火を噴いた。民人は口々に“火雷(からい)天神さまが味方なさったからじゃ” “こんどはお山が火を噴いた!”と伝えていきます。螻蛄婆(けらばあ)と鹿島玄明は、火を噴く藤を見つめながら、驚きを隠せません。婆は、お告げがその通りになるのなら、あと一つ「世の中がでんぐり返る! 世の中が変わる!」が残っているとつぶやきます。

石井(いわい)の館から富士の方角を見つめる平 将門と家臣たちですが、神のお告げを信じないわけにはいきませんな、と伊和員経は驚きです。神には意思があるかもしれないという将門は、自らの心と意思に忠実に生きるしかないと諭します。それよりも将門が心配するのは、灰が降って降り積もり、作物に害が出る可能性です。将門は家臣たちをいったん里へ帰すことにします。

» 続きを読む

| | コメント (0)

2024年5月14日 (火)

プレイバック風と雲と虹と・(39)富士噴火

捕らわれの身であった良子たちは、玄明・玄道らの助けで上総を脱出した。しかし途中で源 扶(たすく)らと遭遇してしまいます。大笑いの扶ですが、西から大軍が押し寄せてくると報告を受けます。見れば大勢の民人たちです。一思いに蹴散らすか、と立ち上がると、従っていた兵たちがみな殺されて、扶は孤立無援に陥っていました。扶は仕方なくその場を後にします。

やがて玄明・玄道に守られた良子たちと、民人たちに崇(あが)められた将門はばったり遭遇します。そして合流し、将門は豊太丸を抱きながら豊田へ進んでいきます。民人たちも大喜びで、その行列はずっと続いていました。単騎馬を進める玄道は、道の真ん中に馬が放置されているのに気づきます。見上げると、将門たちの様子を眺めていた武蔵でした。

» 続きを読む

| | コメント (0)

2024年5月12日 (日)

大河ドラマ光る君へ・(19)放たれた矢 ~まひろ宮中へ・道長は…~

長徳元(995)年6月、一条天皇は道長を右大臣に任じた。道長は内大臣の伊周を越えて、公卿のトップの座に就いたのである。これからは太政官の長であり、力になってもらいたいと帝から言葉をもらい、姪にあたる中宮定子からもよろしく頼むと言われ、身命を賭してお仕えすると藤原道長は深々と一礼します。

道長は関白の座に執着しているわけではありません。陣定(じんのさだめ)に出られない関白ではなく、帝の政について公卿のひとりとして陣定に出て論じ合いたいのです。意見を述べる公卿たちの顔色を見て彼らの思惑を見抜けねば、補佐役は務まらないと考えているようで、帝はこれまでの関白とは異なるのだなと感心します。「はい、異なる道を歩みとうございます」

» 続きを読む

| | コメント (0)

2024年5月10日 (金)

プレイバック風と雲と虹と・(38)良子脱出

雨風を凌ぎ、訓練をし続けた平 将門は、ようやく一人で立ち上がることもできるようになり、平 将頼と相撲を取れるまでに回復しました。敗残の身を古間木沼の岸に潜ませた小次郎将門は、ひたすら病の克服に務めた。だが小次郎にとって何よりも気がかりなことは、妻良子と豊太丸の身の上であった。

ここは下野国・田原藤太の館。武蔵は藤原純友が、貴族や役人たちという“シロアリ”のせいで根太が腐っており、ひとゆすりふたゆすり強い力で揺さぶれば必ず倒れる、と言っていたと藤太に話します。夢物語のようにも聞こえますが、民人の力を目の当たりにした武蔵は、ここでできるのであれば他でもできると思い直しています。「そう思ったら私、会いたくなりました。あの人に」

» 続きを読む

| | コメント (0)

«プレイバック風と雲と虹と・(37)民人の砦(とりで)