プレイバック独眼竜政宗・(03)親ごころ
【アヴァン・タイトル】
5歳の時天然痘を患い、右の眼を失った伊達政宗は、後に畏敬の念を込めて『独眼竜』と呼ばれた。しかし現存している政宗像は、ほとんど両目が明(あ)いている。これは政宗の遺言によるものである。「生来、父母より授かりし身の一部を失ったことは親不孝ゆえ、死後、像を作る際は必ず両目整った姿にすべし」と言い残している。
ところが、松島の瑞巌寺(ずいがんじ)に秘蔵されているこの木像は、独眼である。政宗の死後、未亡人の陽徳院が特に作らせたもので、後世のために正しい夫の生前の姿を残しておこうという夫人の愛情が、そこはかとなく伝わってくるのである──。

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