2026年1月14日 (水)

プレイバック独眼竜政宗・(03)親ごころ

【アヴァン・タイトル】

5歳の時天然痘を患い、右の眼を失った伊達政宗は、後に畏敬の念を込めて『独眼竜』と呼ばれた。しかし現存している政宗像は、ほとんど両目が明(あ)いている。これは政宗の遺言によるものである。「生来、父母より授かりし身の一部を失ったことは親不孝ゆえ、死後、像を作る際は必ず両目整った姿にすべし」と言い残している。

ところが、松島の瑞巌寺(ずいがんじ)に秘蔵されているこの木像は、独眼である。政宗の死後、未亡人の陽徳院が特に作らせたもので、後世のために正しい夫の生前の姿を残しておこうという夫人の愛情が、そこはかとなく伝わってくるのである──。

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2026年1月11日 (日)

大河ドラマ豊臣兄弟!・(02)願いの鐘

清州の道普請で稼いだ金を、父の墓の横の壺に入れに来た小一郎ですが、了雲和尚に見られてしまい、盗られることを心配して家に持って帰ることにします。稼ぎがこれだけ!? とともは仰天し、木下藤吉郎が言っていたことがでまかせだと小一郎に暴露されて、あさひは残念がります。褒美のために戦で人を殺すことを藤吉郎ができるわけない、となかは笑いますが、藤吉郎が人を斬った時のことが頭をよぎる小一郎です。

小一郎は直の母親が家を出たのは藤吉郎のせいだったと直に謝りますが、さほど気にしていません。それよりともに婿が見つからないのは父の坂井喜左衛門が悪いうわさを流しているからだと申し訳なく感じています。小一郎は直に嫁入り話を聞いてみますが、少禄の侍の三男坊にという話があるようです。からかうつもりで言ったのに、小一郎は分かりやすくショックを受けます。

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2026年1月 9日 (金)

プレイバック独眼竜政宗・(02)不動明王

【アヴァン・タイトル】

伊達政宗が米沢城主・輝宗の嫡男として誕生したころ、奥羽地方はまだ群雄割拠、戦国時代の真っただ中にあった。伊達氏は先祖代々の名門で、近隣諸国に一目置かれていたものの、喜多には羽州探題・最上氏があり、南には会津の雄・芦名氏が控えていた。さらに相馬、上杉、佐竹、田村、二階堂、大内などの強豪も、虎視眈々と覇権を狙っていたのである。

当時、これらの武将たちは、政略結婚によって親戚関係を結んでいた。だが多くの場合、和睦は長続きせず、血で血を洗う合戦が繰り返された。伊達政宗の母・お東の方は、最上氏の山形城から輿入れした。山形城と米沢城との距離は早馬で約2時間。戦乱の世、数多くの親子兄弟が互いを敵として戦った。奥羽の血を統一する英雄は、まだ現れていなかったのである──。

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2026年1月 5日 (月)

プレイバック独眼竜政宗・[新] (01)誕生

【アヴァン・タイトル】

昭和49年10月、仙台青葉城の東、経ヶ峯(きょうがみね)に眠る伊達政宗の遺体が、実に338年ぶりに発掘された。戦災で焼失した墓所、瑞鳳殿(ずいほうでん)を再建するためである。

政宗は寛永13年(1636年)、70歳の生涯を江戸で終えた。凝灰岩の切り石を組み合わせた、水の入る余地のない緻密な石室。仙台での埋葬までにわずか10日間で作り上げられたものである。その石室の中から、1m6cmの糸巻太刀をはじめ、黒漆地葛文様(くろうるしぢ くずもんよう)の文箱など、生前政宗が愛した数々の遺品がまず取り出された。副葬品として埋葬された鉄黒漆五枚胴具足は、政宗19歳の冬、九死に一生を得た戦いとして知られる「人取橋の合戦」で着用したものである。矢弾(やだま)に傷ついたこの鎧兜を、政宗は生涯大切にしたという。

遺骨は松島の牡蠣殻で作った石灰によって保存され、ほぼ完全な形で残っていた。科学的な分析鑑定を終えた調査団の発表によれば、政宗の身長は159.4cm、血液型はB型と判明した。頭蓋骨は前後に長い、いわゆる才槌(さいづち)型、面長で彫りの深い美男子であったと推定される。人呼んで『独眼竜政宗』、ある時は東北の暴れん坊と畏れられ、ある時は類いまれな名君と謳われたこの武将は、いったいどんな時代を生きたのだろうか。そして生前、その胸中を去来したものは何だったのだろうか──。

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2026年1月 4日 (日)

大河ドラマ豊臣兄弟!・[新] (01)二匹の猿 ~開幕!! 奇跡の戦国サクセスストーリー~

昔むかし尾張国中村の地に、貧しくもたくましく生きる兄弟がおりました。兄の名は藤吉郎、弟の名は小一郎。これは、そんな名もなき二匹の猿が、どん底の暮らしから戦乱の世を天下人へと駆け上がる、夢物語にございます。果たして嘘か真か。お気をつけあれ。彼らは人たらし。決して心奪われませぬように──。

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2025年12月29日 (月)

大河ドラマべらぼう -蔦重栄華乃夢噺-・(49-5)総集編巻之五

(40)尽きせぬは欲の泉
身上半減の刑を受けた蔦重(横浜流星)は、営業を再開し、執筆依頼のため京伝(政演/古川雄大)を訪ねる。妻の菊(望海風斗)から、滝沢瑣吉(津田健次郎)の面倒をみてほしいと託される。蔦重は手代扱いで店に置くが、瑣吉は勝川春章(前野朋哉)が連れてきた弟子・勝川春朗(くっきー!)と喧嘩(けんか)になり…。蔦重は歌麿(染谷将太)の描いたきよの絵から女性の大首絵の案を思いつき、歌麿に会いに栃木へ向かう…。

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大河ドラマべらぼう -蔦重栄華乃夢噺-・(49-4)総集編巻之四

(30)人まね歌麿
黄表紙の『江戸生艶気樺焼(えどうまれうわきのかばやき)』が売れ、日本橋の耕書堂は開店以来の大盛況となった。蔦重(横浜流星)は狂歌師と絵師が協業した狂歌絵本を手がけるため、“人まね歌麿”と噂(うわさ)になり始めた歌磨(染谷将太)を、今が売り時と判断し起用する。その後、蔦重は“歌麿ならではの絵”を描いてほしいと新たに依頼するも歌麿は描き方に苦しむ…。一方、松平定信(井上祐貴)は、治済(生田斗真)から、公儀の政に参画しないかと誘いを受ける…。

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大河ドラマべらぼう -蔦重栄華乃夢噺-・(49-3)総集編巻之三

(19)鱗(うろこ)の置き土産
経営難に陥り店を畳むことにした鱗形屋(片岡愛之助)は、鶴屋(風間俊介)や西村屋(西村まさ彦)らと今後について協議していた。その場で、鱗形屋お抱えの作家・恋川春町(岡山天音)は、今後鶴屋で書くことが決まった。蔦重(横浜流星)は市中の地本問屋たちの勢いに対抗するため春町の獲得をねらい、作戦を練っていた。一方、江戸城では知保の方(高梨 臨)が毒による自害騒ぎを起こし、意次(渡辺 謙)は事情を探っていた…。

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大河ドラマべらぼう -蔦重栄華乃夢噺-・(49-2)総集編巻之二

(08)逆襲の『金々先生』
蔦重(横浜流星)が手がけた吉原細見『籬(まがき)の花』は、瀬川(小芝風花)の名を載せたことで評判となり、瀬川目当てに客が押し寄せ、吉原がにぎわう。瀬川は客をさばききれず、ほかの女郎たちが相手をする始末に、蔦重も一喜一憂する。そんな中、瀬川の新たな客として盲目の大富豪、鳥山検校(市原隼人)が現れる。一方、偽板の罪を償った鱗形屋(片岡愛之助)は、青本の新作『金々先生栄花夢』で再起をかけ、攻勢に出る…。

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大河ドラマべらぼう -蔦重栄華乃夢噺-・(49-1)総集編巻之一 ~大河ドラマ【べ】らぼう総集編1-5【ら】いねんは豊臣兄弟!【ぼ】うねん前に蔦重をも【う】一度目に焼き付けて【に】しき絵や黄表紙も!【あ】の名シーンを振り返【り】年の瀬の思い出話に【が】才なくとも商才あり【た】くさんの仲間と共に【山】あり谷ありの人生!~

[新] (01)ありがた山の寒がらす ~江戸のメディア王へ蔦屋重三郎、波乱万丈の生涯~
明和の⼤⽕から1年半、蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)は、茶屋で働く傍ら貸本業を営んでいた。ある日、幼なじみの花魁(おいらん)・花の井(小芝風花)から、朝顔(愛希れいか)に届けものを託される。しかし蔦重が、浄念河岸(じょうねんがし)の二文字屋を訪れると、ひどく衰弱した朝顔の姿があった…。吉原の場末である河岸見世(かしみせ)の女郎たちの酷い惨状をみて、思い悩む蔦重。そんな中、吉原で付け火の事件が起き、騒然となる…。

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2025年12月26日 (金)

プレイバック花へんろ -風の昭和日記- (連続七回)・最終回 [終]

──昭和とは どんな眺めぞ 花遍路──

昭和2(1927)年9月25日。富屋文具店にひとりの海軍軍人が現れ、花井靴院長も慌てて駆けつけます。軍人は清沢烈彦と名乗り、静子とは久々の再会です。烈彦は静子に会わせたい人がいると言って、静子さんをお借りします、と勝二に断ります。戸惑う静子ですが、烈彦の肩越しに勝二が表情をこわばらせながら頷くので、烈彦のいう通りについていきます。

あの人です、と烈彦が呼んだのは環(たまき)という女性でした。結婚してすでに妻ですが、静子にひととおり挨拶すると、島をぐるっと回ってくると言って歩き出していってしまいます。かつて“(静子以外の女性と)絶対に結婚しない”と約束していた烈彦ですが、結果的に結婚したことを静子に詫びに来たわけです。2人の様子が気になる花井靴院長は、釣りのふりして隠れて様子をうかがっています。

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