大河ドラマ風林火山・(15)諏訪攻め
諏訪頼重の運命が、小石のように坂を転げ落ち始めました。
そもそも諏訪家とは、
代々諏訪大社の大祝(おおはふり)を務める家柄で、
諏訪頼重は若くして家督を継ぎ、
信濃諏訪郡を支配してきました。
ちなみに、
隣国武田信虎(信玄武田晴信の実父)とは、
戦いを繰り返したのちに和睦を結んでいました。
この和睦で、
信虎の娘(晴信の妹)の禰々姫を正室に迎えていたのです。
そして、諏訪頼重とともに、
運命の坂道を転げ落ちる女性が、
頼重の娘・由布姫(ゆうひめ)であります。
「え? いたの!?」という印象で、
全然存在感がなかったように思うかもしれませんが、
一応『風林火山』の主役級人物なんですよ。
タイトルバックでも、中盤の“花枠”をゲットしてますしね。
戦乱の世に生きる薄幸の麗人・由布姫。
歴史文献『甲陽軍鑑』では「諏訪御料人」と記されています。
そして新田次郎氏の小説『武田信玄』は「湖衣姫(こいひめ)」。
すべて同じ姫のことです。
武田に嫁いだ時の年齢は、実は、
数え年で12〜13歳だったと伝えられていますので、
今でいう11〜12歳、小学5〜6年生にあたります。
そんな由布姫にチャレンジするのは、
この『風林火山』でデビューする
新人・柴本 幸さん(24)。
柴 俊夫さん・真野響子さんご夫妻の
お子さまでいらっしゃいます。
今回、初めて長ゼリフを与えられました。
特に意図するところはないとは思いますが、
今までは、セリフがあってもほんの一行のみで、
それはそれはホントにかわいそうなぐらい。
ようやく、無事にデビューを果たせました!!
Kassyは、何よりもそれが嬉しい……かな。
運命を転げ落ちていくことで、
由布姫の心の中の大半は「武田憎し」で固まっているのですが、
勘助との出会い、そして晴信の愛によって、
少しずつ少しずつ心の雪解けがはじまってゆく……。
そんなプロセスをどう演じられるか? を、
じっくりと見ていきたいですね!
第15回現在では、
さすがに、柴本さんの表情には硬さがかなり残っていましたね。
ホントは、彼女の笑顔はけっこういいんですよ♪
実は由布姫は、
勝頼を産んだあとに若くしてこの世を去るのですが、
由布姫が亡くなり、全ての出番を終えるまでに、
その笑顔を画面で見ることができればいいな、と考えています。
がんばれ!
原作:井上 靖 (『風林火山』新潮社 刊)
脚本:大森 寿美男
音楽:千住 明
題字:柿沼 康二
語り:加賀美 幸子
──────────
[出演]
内野 聖陽 (山本勘助)
市川 亀治郎 (武田晴信)
池脇 千鶴 (三条夫人)
金田 明夫 (飯富虎昌)
田辺 誠一 (小山田信有)
高橋 和也 (教来石景政)
宍戸 開 (原 虎胤)
有薗 芳記 (河原村伝兵衛)
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佐藤 隆太 (平蔵)
水川 あさみ (ヒサ)
桜井 幸子 (禰々)
柴本 幸 (由布姫)
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加藤 武 (諸角虎定)
小日向 文世 (諏訪頼重)
浅田 美代子 (萩乃)
上杉 祥三 (高遠頼継)
大森 暁美 (志摩)
小林 勝也 (諏訪満隣)
竜 雷太 (甘利虎泰)
風吹 ジュン (大井夫人)
千葉 真一 (板垣信方)
──────────
制作統括:若泉 久朗
演出:東山 充裕
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『風林火山』
第16回「運命の出会い」
アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜
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