大河ドラマ風林火山・(19)呪いの笛
前回、由布姫に冷たい言葉を浴びせた三条夫人から、
由布姫に笛が贈られました。
三条夫人の実家・京の三条家はお公家さんであり、
笛や雅楽などをたしなむ家柄らしいのですが、
その娘・三条姫は「不得手」とかで、
京の都から持参したまま、笛箱に入れたままらしかったのです。
Kassyが思うに、確かに今まで、
三条夫人が笛を吹くシーンというものは一つもなかったのですが、
笛は決して「不得手」ではないような気がします。
でも、まぁ笛を吹けようが吹けまいが、
ドラマにはさほど影響するものではないでしょうから、
ここではサラッと流してしまいましょう。
由布姫が、とうとう武田晴信の側室になりました。
しかし、姫自身は、未だに武田への恨みを胸の奥に隠し持っていました。
晴信との初夜、由布姫は夜通し笛を吹き続け、晴信に抵抗します。
夜通しですよ? 夜通し。
すごいパワーですよね。
現在、「風林火山」では、武田家と周辺の国々の話で終始していますので、
日本全体で見た時に、現在はどのあたりの話をしているのか? が
分からなくなりがちです。
ちょっとだけ、全体を見渡してみましょう。
ちなみに今回は、天文12年(1543年)の夏ごろのお話。
この年の8月25日。
大隅国種子島では、ポルトガルから鉄砲が伝来し、
日本の政治・社会に大きな影響を与えます。
世界に目を向ければ、
この年、コペルニクスが『天球の回転について』という書物を刊行、
当時の常識だった「天動説」をくつがえす「地動説」を発表します。
ちなみに、この6年後の1549年、
日本にキリスト教を伝えることになるフランシスコ・ザビエルは、
1543年当時はインドで布教活動中。
歴史上の有名人物の数え年で言いますと、
千 利休(21)、明智光秀(15)、上杉謙信(13)、織田信長(9)、
足利義昭(6)、豊臣秀吉(6)、徳川家康(2)。
徳川家康が産まれたばっかりの頃なんですね!
そして、かの有名なNHKドキュメンタリー番組
『その時歴史は動いた』風に言いますと、
「山本勘助が亡くなる、18年前のことでした」(by 松平アナ)
という風になるでしょうか。
さてさて。
息子にクーデターを起こされ、駿河国に追放された
晴信の父・武田信虎サン。
「風林火山」から、徐々に忘れ去られそうになっていますが、
今、何をしているんでしょうね〜。
信虎は京都・畿内を歴遊しておりまして、
この年の6月27日、摂津の本願寺証如と面談をしています。
駿河国さえも追放されてしまったのでしょうか?
ちなみに信虎は、晩年に信濃国に戻ってきますが、
戻ってくるのは信玄武田晴信の死後。
しかも、信濃に戻ってきてすぐに、信虎も亡くなります。
ちょっと哀れな生涯ですね。
原作:井上 靖 (『風林火山』新潮社 刊)
脚本:大森 寿美男
音楽:千住 明
題字:柿沼 康二
語り:加賀美 幸子
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[出演]
内野 聖陽 (山本勘助)
市川 亀治郎 (武田晴信)
池脇 千鶴 (三条夫人)
金田 明夫 (飯富虎昌)
田辺 誠一 (小山田信有)
高橋 和也 (教来石景政)
嘉島 典俊 (武田信繁)
有馬 自由 (葛笠太吉)
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浅田 美代子 (萩乃)
柴本 幸 (由布姫)
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加藤 武 (諸角虎定)
大森 暁美 (志摩)
小林 勝也 (諏訪満隣)
竜 雷太 (甘利虎泰)
千葉 真一 (板垣信方)
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制作統括:若泉 久朗
演出:東山 充裕
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『風林火山』
第20回「軍師誕生」
アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜
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コメント
これからの展開は目が離せないよねぇ~
川中島の戦いに続く信濃攻めは見ごたえがありそうやね!
前から思ってたんやけど…オープニングの時!
空・水・花・土と文字が現れるんやけど…
何か意味があるんやろうか?
──────────
やまさーん。こんにちは!
えーっとですねぇ……。
あの「空」「水」「花」「土」について調べてみましたが、
これといって、意味はあまりないみたいです。
ま、甲斐国に関連したキーワードと
思っていただいていいかと思います。
ただ、タイトルバックの映像を作る上で、
もっともっと動きのある演出をしたかったらしく、
字を書いている様子を再現することで、
書=静止画 という常識を崩したかったと、
題字担当の書家・柿沼康二氏は仰っておられましたよ。
投稿: ★やま | 2007年5月13日 (日) 22:21