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2007年5月20日 (日)

大河ドラマ風林火山・(20)軍師誕生

今回の『風林火山』。

Kassyにしては珍しく、
かなり『風林火山』ワールドに引き込まれてしまいました。


まずは、クレジットのトリを第12回から請け負ってきた
千葉真一さん(板垣信方)が、今週はお休み。
考えてみれば、板垣は武田晴信の傅役(もりやく)なので、
毎週皆勤でもいいのに、と思ったぐらいなんですが……。

家臣の序列(大広間での着順)を見ても、
板垣は家臣No.2の定位置にいたのですが、
(ちなみにNo.1は、晴信の弟・武田信繁)

諏訪に行っている(のかな?)板垣は、
武田家中でも少し邪魔者扱いされているようでして、
現在では、No.2の位置には甘利虎泰が座っています。

だからかどうかは分かりませんが、
クレジットのトリ位置には竜 雷太さん(甘利)が登場しました。


それよりも何よりも、恋愛相関図で、
山本勘助←由布姫
という図式が、まさかできるとは……。

>もしかしたら、山本勘助←由布姫 の形になったりしてね。
>……ま、そりゃないか(^ ^)

と、(14)孫子の旗の回で書いていたので、
Kassy、ホントにビックリです。


由布姫が武田晴信の側室となって半年。
毎夜毎夜、由布姫のもとに渡ってくる晴信を、
笛で抵抗してかたくなに拒否してみたり。

いくら身を受け入れたとしても、それは形ばかりのことで、
「(晴信には)気持ちは渡さぬ」(by 由布姫)
つもりでいるらしいです。

晴信は、そんな由布姫を見抜いていて、
愛を感じられない、心のつながりがないと、
勘助にぼやくわけです。

ちなみに、晴信正室の三条夫人のお腹には
ちゃっかり小さな命が宿っておりまして、
晴信は、三条夫人に対してもしっかり励んでいるんですね。


晴信の相談を受けた軍師・勘助が、
由布姫の部屋を久々に訪ねると、
由布姫が、待っていましたとばかりに勘助の前に姿を現します。

「今までなぜ来なかった?」
「私のことをどう思っている?」
「勘助になら、心を渡してもよいぞ」など、

“あなた(=勘助)に、私のすべてを捧げるわ!”

と言うがごとく、勘助の本心を探ろうとします。

つまり、生きて落ち延びたのも、武田に入ったのも、
そして武田の子を産もうと励んでいることも、
全部あなた(=勘助)が言ったからなのよ!
あなたの言う通りに私は行動しているわ! と
言っているようにも思えます。


勘助は軍師なので、人の心を読めるのが得意であります。
でも正直、この由布姫の申し出には困惑してしまうわけです。

困っている理由として、分かっている理由はただ一つ。
勘助は、由布姫のことが好きなのだと思います。
由布姫の考えや行動が、今は亡きミツやんにそっくりだったわけで、
二人重なる部分があったからでしょう。

普通なら、
相思相愛なら結ばれればいいじゃんって安易に考えてしまいがちですが、
勘助にとって、相手のだんなは主君の晴信なわけでして、

晴信のことが一番に好きな勘助にとってみれば、
その奥さん(側室)の由布姫と結ばれたときほど、
末恐ろしい結末が待っていることはありません。

「分からぬ……」

とつぶやいた勘助の哀愁漂う表情が、何とも言えませんね。
当然ながら、主君の晴信には報告なぞできようはずもありません。

「(由布姫のことは)分かりませぬ」

と晴信に返答した勘助に、
「そんなことだったら、お前を軍師にはできないな」と
晴信は言い、勘助をポンと突き放します。


由布姫にとっては、
・武田晴信とは夫婦なので身体の関係はあるが、心の通じ合いが全くない
・山本勘助には、武田家で唯一、絶対的な信頼心をおいている
というようになるでしょうか。

そういえば、勘助を呼ぶ由布姫の呼び方が、
その時々によって変わっていったような気がします。

それが、由布姫の勘助に対する心の依存度を表すとすれば、
諏訪が攻められて由布姫が落ち延び、今日に至るまで、
さも恋愛に似た信頼感を、着実に温めていったのでしょう。


由布姫の侍女・志摩が言った
「姫は“女”になられたのです」
というセリフにも、少々ドキッとしました。

このセリフにどんな意味合いが隠されているか? は別として、
今は“魔性の女”という言葉がお似合いな由布姫でした。


次回の「消えた姫」予告編では、
勘助に対して、由布姫が「私を殺して!!」と訴えるシーンがありました。

魔性の女・由布姫の暴走は、来週がヤマ場のようです。


原作:井上 靖 (『風林火山』新潮社 刊)
脚本:大森 寿美男
音楽:千住 明
題字:柿沼 康二
語り:加賀美 幸子
──────────
[出演]

内野 聖陽 (山本勘助)

市川 亀治郎 (武田晴信)

池脇 千鶴 (三条夫人)

金田 明夫 (飯富虎昌)
田辺 誠一 (小山田信有)
高橋 和也 (教来石景政)
──────────
佐藤 隆太 (平蔵)
水川 あさみ (ヒサ)
清水 美砂 (忍芽)

柴本 幸 (由布姫)
──────────
加藤 武 (諸角虎定)

佐々木 蔵之介 (真田幸隆)
近藤 芳正 (相木市兵衛)
大森 暁美 (志摩)
永島 敏行 (村上義清)

浅田 美代子 (萩乃)

竜 雷太 (甘利虎泰)
──────────
制作統括:若泉 久朗
演出:磯 智明


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『風林火山』
第21回「消えた姫」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜

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