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2007年5月25日 (金)

いざない 〜キャスト編(2)〜

“大河ドラマへのいざない”の第6回目です。

前回は“キャスト編(1)”と銘打って、
出演者関連(主に何度も出演している役者さん)についてお話ししました。


引き続き“キャスト編”をお届けします。
今回は、キャスト編の後編です。


前々からお話ししている通り、
数多くいる役者さんの中で、どの役者さんに出演してもらうかは、
制作プロデューサーや演出ディレクターにもよるのですが、

いわゆる“橋田ファミリー”に代表されるような、
脚本家−出演者 のつながりについて、見てみたいと思います。


まず、せっかく話にのぼったので、
“橋田ファミリー”について。

“橋田ファミリー”というのは、ご存知の通り
脚本家・橋田壽賀子さんのドラマによく登場する役者さんたちを
ひとくくりにしての呼び方です。

代表される“橋田ファミリー”の役者さんといえば、
泉ピン子さん、赤木春恵さん、藤岡琢也さん(故人)、
長山藍子さん、中田喜子さん などなど多数。

橋田さんも、ドラマ執筆には長年携わり、
数多くの名作を世に送り出されておられますが、
ここは的を絞って、『渡る世間は○ばかり』(TBS系)の主要出演者と、
大河との関係をみてみたいと思います。


大河では、橋田さんは
『おんな太閤記』(昭和56年放送)、
『いのち』(昭和61年放送)、
『春日局』(昭和64年・平成元年放送)
の三作品を執筆されておられます。

ちなみに、どの作品も橋田さんのオリジナル作品です。
→「橋田ファミリー」を表示 
(敬称略)


主にレギュラー出演者をピックアップしてみました。

ただし、『渡鬼』にレギュラーで出演していても、
大河に出たことがない役者さんは割愛しています。

なので、二時間ドラマの帝王の異名を持つ船越英一郎さんや、
子役の頃からレギュラー出演者であるえなりかずきさんなどが
表に入っていないのは、そのためです。

そして、役者名の欄は、
橋田さん作品への出演数によって色を分けています。
0作品→無色、1作品→淡いピンク、2作品→濃いピンク、3作品→赤。


見てお分かりの通り、やはり“橋田ファミリー”の根幹を担う方々は
橋田さんの作品に出演されておられますね〜。
役柄も、例えば主人公の姉妹だったり、
主人公をいじめ抜く人物だったりと、主要ポストを与えられています。

ただし!!

いくら“橋田ファミリー”といえども、
全作品出演の役者さんは、さすがにいらっしゃいませんねー。
(この3作品のディレクターは半数が共通なので、
全作品に出演するというチャンスはあったと思うのですが……。)

最後列の森 康子さんのみ、3作品とも出演されておられますが、
『渡鬼』も大河も、主要登場人物というわけではないようですので、
ここでは除外しておきましょう。


民放とNHKの違いこそあれ、ドラマ脚本家の要望? 圧力? によって、
“ファミリー”として出演するパターンがあるようです。

これは、何も橋田さんに限った話ではなく、
例えば、三谷幸喜さんの『新選組!』ですと、
小林 隆さんや相島一之さん、鈴木京香さん、
阿南健治さん、戸田恵子さん、白井 晃さん などなど。

やはり、血を吐く思いで執筆したドラマを作り上げていくには、
気心の知れたメンバーで、という思いが強いのでしょうね。


──脚本家を知れば、出演者が分かる。

こういう結論になるでしょうか。


もう一つ、大河ならではといいますか、
(特にお年を召した)視聴者が、
非常に楽しみにしていることがあります。

“親子共演”“兄弟共演”といったものです。

親子、または兄弟で役者さん、というと、
一般ではそこまで多くはないと思うのですが、
歌舞伎界では、親子・兄弟で役者さん、という方ばかりです。
なので、これも表にまとめてみました。
→「歌舞伎界の共演一覧」を表示 
(敬称略)


これも、大河に出たことがない役者さんは割愛しています。
赤丸は親子共演、それ以外の色はそれぞれ補足しています。
さすがは歌舞伎界、親子共演ばかりですね!

そういう意味で特殊なのは“3世代共演”でして、

昭和44年放送『天と地と』での、
3中村翫右衛門さん(故人)─4中村梅之助さん─2中村梅雀さん。

昭和53年放送『黄金の日日』で、
松本白鴎さん(故人)─9松本幸四郎さん─7市川染五郎さん。

といったところでしょうか。


また、

平成6年放送『花の乱』での、
12市川團十郎さん─9松本幸四郎さん、といった従兄弟共演、

昭和63年『武田信玄』・平成11年『元禄繚乱』での、
18中村勘三郎さん─3中村橋之助さんといった義兄弟共演
(18勘三郎さんの奥様は橋之助さんのお姉さん)

というのも、歌舞伎ならではですよね。


……とはいえ、同じ箱の中(=シーン)での共演となると、
もっともっと数は減ると思いますけどね。


歌舞伎とは多少離れますが、平成5年放送『琉球の風』での、
7尾上菊五郎さん─富司純子さんの夫婦に加え、
実娘の寺島しのぶさんも一緒に共演した、というのも面白いですね。
(しかも、役柄設定はそのまま国王─王妃─王女だったという……)


歌舞伎界を中心に話を進めていますが、
一般の親子・兄弟共演もまれに見られます。

代表的なものでいえば、

平成7年放送『八代将軍吉宗』での
長門裕之さん(徳川光圀)─津川雅彦さん(徳川綱吉) の兄弟共演、

平成8年放送『秀吉』での
仲代達矢さん(千 利休)─仲代奈緒さん(利休の娘) の親子共演、

平成14年放送『利家とまつ』での
反町隆史さん(織田信長)─松嶋菜々子さん(まつ) の夫婦共演 などなど。

ちなみにこれらは、いずれも同じシーンでの共演ありでした。


スタッフが意図してキャスティングした場合もあり、
別々にキャスティングし、出演を応諾された結果、
たまたま共演になってしまった場合もあり、

大河ならではのキャスティングの面白さ、といえそうですね。

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