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2007年10月21日 (日)

(42)軍師と軍神

由布姫が晩年を過ごした小坂観音院。

戦場で由布姫の訃報を耳にした勘助は、
戦から帰ってきて、いの一番に観音院に向かいますが、
そこでは晴信が待っていました。

晴信は、勘助に「由布と約束を致したそうじゃな」と、
婚儀に向けて事を運ぼうとするわけです。
しかし、由布姫を亡くしたことで心に深い傷を負っている勘助は、
しばらく待ってほしいと晴信に願い出ます。


甲斐・躑躅が崎館では、由布姫の遺品である笛を
もともとの持ち主である三条に返そうと晴信が持参します。
しかし、その笛の受け取りを拒否し、
「お前さまがお持ちになれば」と、晴信の手に戻します

三条や侍女・萩乃にとっては、そんな遺品の笛よりも
四郎勝頼や、由布姫侍女・志摩の処遇が気になるところであります。


由布姫の墓前で、
四郎の行く末について約束をする勘助。

「いつまでも行きていたい……」
「そなたの言葉にいつわりはないと信じて、行きてきた……」
由布姫が勘助に投げかけたセリフが、
頭の中をこだまします。

エンディングが近づいているためか、
セリフも“年老いた”感じで話している内野サン。

そうそう。
『風林火山』はもともと全49話の予定で組まれていましたが、
偶然の産物と言うべきか、
最終話用の収録に予想外な収穫があったとかで、
急きょ1話増やし、全50話となりました!

話数が増えるというのは、いくら大河ドラマとはいえども
珍しいことのようです。


高遠城主・秋山信友に預けられた、由布姫の遺児・四郎勝頼。
勝頼の手には、由布姫から渡ったと思われる
摩利支天がしっかりと握られています。

その姿を見送った勘助と志摩。

勘助は、由布姫の侍女・志摩も気にかけますが、
「死ぬまで四郎さまにお仕えしたい」と胸の内を明かします。
それは心強い、と勘助は大きく頷きますが、
志摩の本心はそこにあるわけではありません。

武田に嫁いでから今まで、勘助が由布姫をどれだけ大切にしてきたか、
姫のお側近くにいた志摩は、充分理解しているわけです。
その上で、由布姫との約束を守ってほしいと勘助に懇願します。

勘助の頭の中では、由布姫が勘助に最後に言い残した
「嫁を取り、跡継ぎをつくるのです」という言葉が響いていました。


越後・長尾家では、
景虎の下で国内を統一されたものの、長く戦乱が続いたせいで、
直江実綱をはじめとする長尾家譜代の家臣と
宇佐見定満をはじめとする旧上杉家家臣との間で
領地争いに端を発する派閥争いが発生しております。

旧上杉家家臣の大熊朝秀が、領地にこだわっているわけです。

直江らは「上杉家はすでに無く、有名無実」と言い、
宇佐見でさえも「折れよ」と大熊に忠告しますが、
大熊は納得できず、聞き入れようとしません。

いがみあいといったものが大嫌いな景虎は、
そんな家臣たちに完全に失望してしまいます。

景虎、出奔──。

その報を宇佐見から聞いた直江は大いに慌て、
家臣団会議を開いて対策を立てます。


一方勘助は、結婚への迷いを振り切るために
晴信に置き手紙を残し、旅に出ます。

勘助が向かったのは、霊場・高野山。
高野山は、若き勘助が修業をし、
守り神・摩利支天を授かった地であります。

高野山で、かつて教えを受けた高僧・清胤と
会話を交わしていた勘助。


ちなみにその摩利支天は、
第1回で勘助はミツやんにあげ、
その摩利支天のおかげで、信虎に射かけられても命拾いします。
ミツやん亡き後、今は越後にいる平蔵の手に渡り、
平蔵がヒサと結婚、信濃を離れる際に置いていった摩利支天を
その地にやって来た勘助に見つけられ、
現在では勘助の手許に戻ってきています。

ちなみに、四郎勝頼が所持している摩利支天は
晴信から、諏訪に嫁ぐ妹・禰々姫に渡り、
由布姫につながって、四郎勝頼に渡ります。(だったかな?)

ちょっとした復習コーナーでした!(^ ^;;)

ついでながら、
清胤役には佐藤 慶さんであります。

佐藤さんは『武田信玄』でも出演されておられまして、
当時は四郎勝頼の傅役・阿部勝宝役でした。
この時も、ドラマ後半からの出演でしたね。

脱線、失礼……。


清胤に客人が来たと告げられたのを機に
私は外しましょう、と勘助は居室を出て行きます。

「おぉおぉ、そなたか──」

清胤の声に振り返った勘助は、そこで景虎の姿を見かけます。
何故、景虎がここにいるのか?
勘助としては、景虎がここにいる理由が理解できません。

たき火をしながら毘沙門天に祈っている景虎を、
勘助は後ろの木の影に隠れ、その様子を探っています。
刺客と思い込んだ景虎は勘助を襲いますが、
勘助は護身用の仕込み杖で応戦するわけです。

そこへやって来た清胤の一喝で
二人はようやく矛を収めます。

『風林火山』では、
勘助 vs 板垣信方などの一騎打ちが多く見られますが、
この 勘助 vs 景虎の一騎打ちも見応え充分でありまして、
一瞬、手に汗を握りしめて見つめてしまったのは
Kassyだけではないでしょうね。

それもそのはず。
この二人の殺陣は、段取りなしの収録だったそうです。
段取りが分かっていたら迫力に欠けてしまう、という
内野サンの提案だとか。

それにしてもすばらしい!!


翌朝。
同じ部屋で朝餉をとっている二人ですが、
景虎としても、非常に悩むところだそうです。

勘助を甲斐に無事に送り届ければ
現時点で景虎は越後にいないということを晴信に知らしめることになり、
武田が越後に攻め入る口実を与えてしまう。
景虎が修業していることを考えれば、
勘助を討つということは修業前と全く同じでありまして、
それも容易に叶わない。

この二人の食事シーンは、
ハタから見ていても、非常に奇妙な姿であります。


景虎は探しにきた家臣団に見つけられ、
越後に戻るよう懇願されます。
更に直江は、景虎に意外な情報を耳に入れます。

「大熊が謀反を起こしましてございまする!」

武田の誘いに乗った大熊が謀反を起こしたと聞いた景虎。
その胸には、武田への敵としての闘志が再び燃え上がります。


武田館に帰還した勘助。
勘助の迷いもふっ切れています。

由布姫の遺言に対して出した勘助の答え。

それは、原 美濃守の娘・リツを
山本家の養女として迎え入れようというわけです。
それを聞いた晴信は、天にいるであろう由布姫に
「それで赦してやれ!」と叫びます。

高野山で新たに授かった守り神・摩利支天を、リツに託します。
自分に関わることで、これ以上、戦の犠牲者を出したくないという
勘助の気持ちなのでしょうか。


原作:井上 靖 (『風林火山』新潮社 刊)
脚本:大森 寿美男
音楽:千住 明
題字:柿沼 康二
語り:加賀美 幸子
──────────
[出演]

内野 聖陽 (山本勘助)

市川 亀治郎 (武田晴信)

ガクト(Gackt) (長尾景虎)

池脇 千鶴 (三条夫人)

宍戸 開 (原 虎胤)
有薗 芳記 (河原村伝兵衛)
──────────
西田 尚美 (桃)
大森 暁美 (志摩)
前田 亜季 (リツ)

柴本 幸 (由布姫(回想))
──────────
西岡 徳馬 (直江実綱)

金田 賢一 (柿崎景家)
大橋 吾郎 (大熊朝秀)
木村 元 (本庄実仍)
浅田 美代子 (萩乃)

佐藤 慶 (清胤)

緒形 拳 (宇佐美定満)
──────────
制作統括:若泉 久朗
制作:中村 高志
演出:田中 健二


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『風林火山』
第43回「信玄誕生」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜

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コメント

四郎勝頼役の子役さん…
池松くんって言うらしいんよ
昨年公開の「男たちの大和」に出ていたよん
仲代達矢演ずる漁船の船長の助手役だったかな?

彼もF岡市M区出身の子役さんで
義経の幼少時代を演じた神木くんといい
F岡県は子役の宝庫なんやね

──────────

やまさーん。こんにちは!
今日もコメントありがとうございまーす。


>池松くんって言うらしいんよ
池松壮亮くんですね!
某有名高校に通っていらっしゃるみたいですね!


>義経の幼少時代を演じた神木くんといい
ちなみに池松くんは、
『義経』では源 頼朝の幼少時代を演じてましたよ!

神木隆之介くんは、朝ドラ『どんど晴れ』の主役の弟役でしたし、
先日放送された『踊る大捜査線2』にも出演してました。
いい演技してましたし、これからも期待できる俳優さんですね〜。


>F岡県は子役の宝庫なんやね
F岡って、けっこう演劇関連は活発なんですね!
ちょっと胸を張れますね(^ ^)

投稿: ★やま | 2007年10月21日 (日) 22:20

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