大河ドラマ篤姫・(03)薩摩分裂
薩摩藩内では、若い藩士たちを中心に、
藩主・島津斉興と、側室・お由羅への憎しみが徐々に高まりつつありました。
お由羅は、実子・忠教を跡継ぎに望んでいるのですが、
そんな折、斉興嫡男・斉彬の子どもたちが
立て続けに亡くなってしまい、
しかも床下から、呪詛調伏に使われたと思われる人形が発見され、
斉彬を慕う一派と激しい対立をひき起こしています。
このお家騒動の処分が下り、
忠剛は、だれそれが切腹、だれそれも切腹……と
絶望しながらお幸に伝えています。
そこへやって来た於一、
藩の政治がどうなっているのかを父・忠剛に尋ねますが……、
於一:こたびのご処分は──。
島津忠剛:子供の立ち入ることではない!
と、はねつけられるわけです。
宮崎あおいさんを見ていると、
決して子供には見えないわけですが、
この時の於一の設定は数え年15歳なので、
当時の慣習からいえば、もう立派な大人であります(^ ^)。
それとも、
親は子供がいくつになっても“子供は子供”?
すでに囲碁仲間となっている肝付尚五郎と
囲碁板を囲んで、囲碁をしていると見せかけて
このお家騒動について、あれこれと情報収集。
この薩摩藩お家騒動、簡単に言えば
兄・島津斉彬 vs 弟・島津忠教(久光) なわけですが、
昨年の『風林火山』では、
弟・山本勘助 vs 兄・山本貞久、
兄・信玄武田晴信 vs 弟・武田信繁 の対立があり、
『功名が辻』では、
兄・山内一豊 vs 弟・山内康豊 の対立あり、
『義経』では、
弟・源 義経 vs 兄・源 頼朝 の対立あり──。
それにしても、兄弟の争いというものは
いつの時代も共通なんでしょうかね。
このお家騒動、世にいう「お由羅騒動」に巻き込まれて、
大久保正助の父・利世も謹慎処分を受けてしまいます。
お役所勤めをし始めた正助も、連座制によって
「出仕停止」の処分を受けるわけです。
肝付尚五郎から大久保家の窮状を聞いた於一は、
今和泉家の厨房から食物を持ち出しては
正助に届けるようになります。
それは於一だけではなく、竹馬の友である西郷も同じでして、
正助は、於一や尚五郎、西郷の心遣いに深く感謝しています。
『翔ぶが如く』では、
出仕停止となった正助がいじけてしまい、
せっかく励ましに来た吉之助に反抗し、
説教されるシーンがありましたね。
斉彬は、老中・阿部正弘の助けを借りて
ようやく藩主となることができました。
これに対して、父・斉興は恨み節を連ねるのですが、
ここはまぁ、潔くご退場いただきましょう(^ ^;;)
御礼言上で、斉彬は将軍・徳川家慶を訪ねますが、
そこにはちゃっかり家祥が座しています。
家祥は後の将軍・家定となるのですが、
愚直な人物として有名であります。
しかし、江戸から薩摩まで遠いことを知った家祥は
「遠い分、日本のいろいろなところを見られるのが強み」と
けっこうズバリと指摘しています。
その姿を目の当たりにした斉彬は、
家祥が単に愚直な人物でないのではないか? と
疑っています。
新藩主・斉彬のお国入りが決まったころ、
お祝いと称して於一が大久保家へやって来ます。
そこには尚五郎はじめ、吉之助や有馬新七など
西郷軍団のメンバーも揃っているのですが、
「姫君を嫁御になさっては?」と、尚五郎をおちょくっています。
でも、まんざらでない様子の尚五郎(^ ^)
於一は、正助の妹たちが内職に追われている姿を見て、
自らのかんざしやくしさえも提供すべく、
正助の母・フクに渡そうとします。
しかし──。
フク:私どもは、物乞いではございません。
フクは頑として、
受け取ろうとはしません。
そして、於一が大久保家へやってくるのは
今日限りにしてほしいと手をつきます。
決してそういうつもりで
援助してきたわけではなかったのでしょう。
帰宅した於一は、お幸と菊本にみっちり絞られますが、
於一は、フクの誇りを傷つけたと悩んでいます。
於一:ある人の誇りを、傷つけてしまいました……。
母・お幸は、フッと微笑んだ後、
ここぞとばかりに目を開き、
薩摩の女の誇りについて諭します。
お幸:傷つけたなどというのは、あなたの……驕りです。
薩摩へ向かって出発した斉彬は、
京都の近衛忠煕邸に立ち寄ります。
忠煕の画面初ゼリフは「いやぁ〜」という甲高い声。
まさに「小朝知らず」な場面でありますね(^ ^)
その近衛邸には、幾島という女性もいるのですが、
幾島役は松坂慶子さん。
斉彬役の高橋英樹さんとは、昭和48年『国盗り物語』で、
織田信長と濃姫の夫婦役を演じた二人であります。
ちなみにこの『国盗り物語』で、濃姫のパパを演じたのが
先日毒を飲んだ調所広郷(平 幹二朗さん)でした。
劇的な再会(^ ^)
そして、5月──。
斉彬はある野望を抱いて、
薩摩にお国入りを果たします。
──────────
嘉永4(1851)年2月、
島津斉彬が島津家の家督を継ぎ(26代目)、
第11代薩摩藩藩主に就任。
慶応3(1867)年10月14日の
将軍・徳川慶喜による「大政奉還」まで
あと16年8ヶ月──。
原作:宮尾 登美子 (『天璋院篤姫』講談社 刊)
脚本:田渕 久美子
音楽:吉俣 良
題字:菊池 錦子
語り:奈良岡 朋子
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[出演]
宮崎 あおい (於一(篤姫))
瑛 太 (肝付尚五郎)
堺 雅人 (徳川家祥)
小澤 征悦 (西郷吉之助)
原田 泰造 (大久保正助)
長塚 京三 (島津忠剛)
樋口 可南子 (お幸)
佐々木 すみ江 (菊本)
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沢村 一樹 (小松清猷)
的場 浩司 (有馬新七)
麿 赤兒 (人影(回想))
斉木 しげる (徳川家慶)
春風亭 小朝 (近衛忠煕)
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山口 祐一郎 (島津忠教)
大和田 伸也 (大久保利世) ※ クレジットなし
真野 響子 (フク)
涼風 真世 (お由羅)
草刈 正雄 (阿部正弘)
長門 裕之 (島津斉興)
松坂 慶子 (幾島)
高橋 英樹 (島津斉彬)
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制作統括:佐野 元彦
制作:屋敷 陽太郎
演出:岡田 健
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『篤姫』
第4回「名君怒る」
アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜
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