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2008年4月20日 (日)

大河ドラマ篤姫・(16)波乱の花見

島津斉彬に宿った病魔も、春の訪れによって勢いが衰え、
床から起き上がれるほどに回復しつつあります。
床上げをし、江戸城へ登れば、
篤姫お輿入れの話も大きく前進できるはずです。

いよいよ目前に迫ったお輿入れの話に、
篤姫は恥ずかしさを隠しきれません。


こちらは江戸城。
一方の結婚相手の13代将軍・徳川家定でありますが、
当の本人には、婚儀の意思がなさそうです。
老中・阿部正弘がはっぱをかけても、
のらりくらりとかわして、なかなか承服しようとはしません。

阿部にねだって準備してもらった火鉢で
煎餅を焼いている家定ですが、
煎餅を上手く焼けたら、と早速かわしています。

見た目はおいしそうに焼けた煎餅ですが、
家定が口に入れた瞬間、やけどをしてしまったらしく、
かんしゃくを起こして、対面所を飛び出してしまいます。
これは、煎餅を篤姫になぞらえて
婉曲的に「拒否」しているってことでしょうか?

もうこうなれば、
阿部としては何が起こっても動じません。
踏みつけられた煎餅をじっと見つめています。


業を煮やしている阿部に、さらに追い打ちをかけたのが
水戸の徳川斉昭であります。
アメリカ・イギリス・ロシアと立て続けに条約を結んだのを
阿部の弱腰政策のせいであると、声高に言いまくっているわけです。


そんな斉昭を説得すべく、
斉彬は篤姫をじかに会わせることにします。

斉彬は「わしの床上げの祝いを兼ねて宴を催すことにした」
と、篤姫を上手に誘い出します。
その宴には、斉昭も参加することを伝えています。

篤姫:水戸さまが!
幾島:水戸さまは、天下に聞こえたうるさ方……。

しばらくすると、老女・小の島が
篤姫の居室にたくさんの『大日本史』を届けます。
恐らく斉彬が、斉昭との対面の前に
予習しておくように、という計らいなのでしょう。

篤姫がまだ今和泉島津家にいたころにも、
斉彬から贈られた『大日本史』がありましたが、
あれは、水戸家が編纂したもので、
今回届けられたのは、斉昭自身が編集した自信作です。

もともと史書を読むことが大好きな篤姫は、
斉昭とその『大日本史』について話せる機会を
今か今かと楽しみにしています。


さて、こちらは薩摩。
近習に取り立てられた肝付尚五郎でしたが、
主君・斉彬が江戸にあっては仕事がなく、
暇を持て余して空しい日々を送っています。

斉彬とともに江戸に行った
西郷吉之助の活躍ぶりも噂に聞こえてきていますし、
小松清猷は琉球にあって、職務に専念しています。

尚五郎は、大久保正助とともに清猷の妹・お近を訪ねます。
大久保は、父・利世の帰還と復帰の御礼言上という
大切な役目を担っております。


快気祝いの宴・当日。
斉昭は篤姫に挑むべく、一献勧めてみます。
篤姫は驚きつつも酒を受け、くいっと飲み干します。
その勢いたるや、さすがの水戸ご老公もたじたじ。

篤姫は斉昭に、思い切って『大日本史』について尋ねます。
水戸徳川家が長年にわたって編纂している歴史書、
しかも斉昭自身がまとめ上げた書物を
この姫はきちんと読みこなしている──。

当然ながら、斉昭は上機嫌にはなりますね。

しかし、外国から多くを学んで徳を高めてきた日本と、
現在騒がれている攘夷論との矛盾点を、
篤姫はズバリと斉昭に斬り込んでしまいます。

斉昭:無礼千万じゃ!

と怒って立ち上がってしまいます。
「しくじったーっ」と顔面蒼白の斉彬。

しかし、怒っては見せるものの、
斉昭自身としては、篤姫との会話を
少し面白がっている節もあるようです。

幾島の機転で、斉昭の好物である桜餅をダシに別室へ誘います。
斉昭は、篤姫に自説をきちんと理解してもらうため、
幾島が準備した別室で、日本の歴史について
熱心に説いたようです。(←そのシーンがなかったので)

結局、斉彬の思惑通りに事は運び、
斉昭は、篤姫が将軍御台所に適任だと思うようになっています。
そのことを知り、篤姫は斉彬が準備してくれた
『大日本史』のおかげであると感謝感謝。

しかし、斉彬は『大日本史』のことは何も知りません。

老女・小の島に確認すると、今回の『大日本史』は
養母の英姫の計らいによるものだったようです。

斉彬としては、英姫に対して愚痴をこぼしたくもなりますが、
さすがは篤姫、養父・斉彬に対しても苦言を呈します。
前回、斉彬が病に倒れた時に、
不乱に神仏に手を合わせて祈り続けた英姫の姿を、
篤姫は間近で見ています。

幼い時分の疱瘡により、顔に痕が残ってしまったことで
英姫の心が大きく傷ついてしまっています。
素直な心を閉ざして過ごしていくしか術はなかったわけです。
そのことを聞き、斉彬は英姫の居室に赴きます。

斉彬:そなたと夜桜でも眺めようと思うての。

斉彬と英姫の距離が、
確実に縮まっていくようです。


一方、尚五郎はないない尽くしを酒で紛らわせています。
しかしお近は尚五郎に「二度と来ないでほしい」と
手厳しく、尚五郎をポンと突き放します。

お近に刺激を与えられて、
尚五郎の目はようやく覚めたようです。


相変わらず飽きもせずに煎餅を焼いている家定。

阿部とともに家定の前に上がっている伊達宗城が
斉昭も賛同している、と名前を口にした瞬間、
家定の横に座していた実母・本寿院が耳を押さえています。
倹約を強いる斉昭にいい印象を持っていない本寿院ですが、
それは本寿院だけにとどまらず、大奥全体の総意だそうです。

そうこうしているうちに、煎餅が焼けすぎてしまいました。

家定としては、再び上手く焼けなかったので
この縁談話は破談! と言いたげですが、
家定お気に入りの本寿院が、
「このおこげがまた、香ばしい!!」と、そっと助け舟を出します。

家定も参ったのか、
縁談について、しぶしぶ承服せざるを得ませんでした。


その話を聞いた斉彬は、この期を逃すまいと
西郷に、あれこれと指示を出しています。
薩摩の尚五郎の元には、江戸に急いで来るようにとの
斉彬直々の辞令が届きました。

江戸に行くぞーッ!!

尚五郎にも、いよいよ出番が与えられたようです。


原作:宮尾 登美子 (『天璋院篤姫』講談社 刊)
脚本:田渕 久美子
音楽:吉俣 良
題字:菊池 錦子

語り:奈良岡 朋子
──────────
[出演]
宮崎 あおい (篤姫)
瑛 太 (肝付尚五郎)
堺 雅人 (徳川家定)
小澤 征悦 (西郷吉之助)
原田 泰造 (大久保正助)
──────────
高畑 淳子 (本寿院)
沢村 一樹 (小松清猷(回想))
ともさか りえ (お近)
佐藤 藍子 (小の島)
平 岳大 (一橋慶喜)

余 貴美子 (英姫)
榎木 孝明 (肝付兼善)
──────────
江守 徹 (徳川斉昭)
草刈 正雄 (阿部正弘)
松坂 慶子 (幾島)
高橋 英樹 (島津斉彬)
──────────
制作統括:佐野 元彦
制作:屋敷 陽太郎
演出:岡田 健


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『篤姫』
第17回「予期せぬ縁組み」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜

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