vol.5 三姉妹
◆舞台の時代
[平安][鎌倉][室町][戦国][江戸初期][江戸中期][幕末][近代][昭和]
元治元(1864)年〜明治2(1869)年
◆放送データ
- 放送期間:昭和42年1月1日〜12月24日(全52回)
- 放送時間:毎週日曜 午後8時15分〜9時00分
- 初回視聴率:27.0%
- 最高視聴率:27.0%
- 平均視聴率:19.1%
◆番組放送日
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- 12/10
- 12/17
- 12/24
12/30 総集編・前編 (午後7時25分〜9時00分)
12/31 総集編・後編 (午後7時30分〜8時50分)
◆あらすじ
純粋で反骨精神の旺盛な浪人・青江金五郎と、幕臣旗本の薄幸な三姉妹・おむら、おるい、お雪を軸に、日本の夜明け、明治維新の前後十余年を背景に、激動の時代を生きて行く人々の姿をとらえた人間群像劇。大河ドラマでははじめて無名の人物を主人公にして、庶民の視点から明治維新を描いた野心的な作品。
大佛次郎の作品「逢魔の辻」「その人」「バラの騎士」、それにこのドラマのための書き下ろし「三姉妹」などを加えて、鈴木尚之が脚色した。おるいは舞の名手で武家の娘なので、その舞も地唄舞に能の要素が入っている拡張のあるものという設定。この振り付けを担当した地唄舞で有名な今井栄子さんの苦心により、藤村志保の舞の場面の素晴らしさが評判になった。栗原小巻がこのドラマでデビューを果たす。
◆トピック
- 幕末時代の大河は、昭和38年の「花の生涯」以来4年ぶり2作目。
- 架空人物が主役の大河は初。
- タイトルバックは、荒れ狂う波をスローモーションで見せたもの。幕末時代から明治時代にかけての激動期をイメージしたものか。
- 長一郎・次郎・建三の「河原崎家三兄弟」が共演。
- 第19話のみ保存されているが、DVD商品化はされていない。
◆主要スタッフと出演者
原作:大佛 次郎
脚本:鈴木 尚之
音楽:佐藤 勝
演奏:東京室内楽団
テーマ演奏:NHK交響楽団
指揮:外山 雄三
時代考証:吉田 常吉
殺陣:林 邦史朗
語り:鈴木 瑞穂 (総集編のみ)
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岡田 茉莉子 (むら)
山崎 努 (青江金五郎(小杉晋一郎))
藤村 志保 (るい)
栗原 小巻 (雪)
芦田 伸介 (三姉妹の兄・永井采女)
志村 喬 (金五郎の父 半之丞の養父・三沢平左衛門)
丹阿弥 谷津子 (釆女の妾・お艶)
瑳峨 三智子 (お勇)
井上 孝雄 (むらの夫・釘宮伊織)
山口 崇 (雪の夫・三沢半之丞)
中村 賀津雄 (半之丞の弟・滝碌太郎)
[2]中村 又五郎 (松平容保)
内藤 武敏 (勝安房守海舟)
瑳川 哲郎 (近藤勇)
岩下 浩 (土方歳三)
中谷 一郎 (伊東甲子太郎)
観世 栄夫 (西郷隆盛(吉之助))
米倉 斉加年 (中村半次郎)
室田 日出男 (益満休之助)
御木本 伸介 (木戸孝允(桂小五郎))
中村 玉緒 (幾松)
山本 學 (高杉晋作)
福田 善之 (伊藤俊輔)
江守 徹 (山県有朋(狂介))
中村 敦夫 (坂本竜馬)
[8]坂東 三津五郎 (斎藤弥九郎)
鈴木 瑞穂 (車善七)
ジェリー 伊藤 (アーネスト・サトー)
入江 若葉 (お妙)
南風 洋子 (蓬春尼)
北林 早苗 (お力)
勝部 演之 (神保又七郎)
河原崎 長一郎 (神保小十郎)
河原崎 次郎 (神保哲太郎)
河原崎 建三 (神保十三郎)
本山 可久子 (お志津)
鷲尾 真知子 (小宝)
宗近 晴見 (夏木)
小松 方正 (加納屋)
高桐 真 (仙台堀の吾兵衛)
蜷川 幸雄 (通辞・中西)
渥美 国泰 (牧八十次郎)
曽我廼家一二三 (秀)
下川 辰平 (浪士・浜田)
矢野 宣 (火消しの仁吉/提灯亀)
金内 吉男 (蛎崎新吾)
戸浦 六宏 (柴田定吉)
井川 比佐志 (碇床の六)
鈴木 光枝 (くに)
佐藤 慶 (毛谷右京)
西村 晃 (えんまの長次)
加藤 治子 (おつま)
白石屋良介/花柳喜章
飯沼 慧 (乞食の頭)
花木 章吾[清水章吾] (その他)
田村 正和 (その他)
佐々木 孝丸 (その他)
今西 正男 (その他)
久米 明 (その他)
今福 正雄 (その他)
下條 正巳 (その他)
滝沢 修 (風の新兵衛)
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制作:硲 光臣
技術:田村 謙二
美術:金沢 譲太郎
演出:清水 満・松尾 武
◆この年の日本と世界
美濃部達吉東京都知事が誕生、食品の不当表示やニセ表示に批判が集中。高見山が外国人力士として初の十両昇進を果たし、佐藤栄作内閣が積極外交を展開した一年だった。
この時演出を務めた清水 満氏。この「三姉妹」以降も数本の大河ドラマでチーフディレクターを務め、NHKを退職した現在も、フリー演出家としてテレビドラマの演出を続けておられます。
──────────
TV放送が始まって2年目にNHKに入社したんですが、みんなまだ何もわかんない状態で集まってきているわけです。当時はTVがこんなメディアになるなんて想像もできなかったし、周囲も、TVに理想を掲げて来ていたというより、単に新しもの好きだったり、映画に行きたくても行けなかった輩が来ていた時代でした。でも入ってみたら、いろんなやつが手探りしていて「これは面白くなりそうだな」という予感がしました。
最初は美術部門で、大学卒業したてなのに美術費を全部任せられていまして、大道具、小道具や衣装など美術関係のものをすべて自分で調達しなきゃならない。当時は映画全盛期なので、映画会社からいろいろ借りてきていました。テレビというのは、放送、映画、演劇の3つをベースに育ってきたわけですが、あの頃はまだテレビドラマは電気紙芝居なんて言われていた時代で、やはり映画がお手本でしたね。
35歳の時には初の大河ドラマ『三姉妹』を演出しました。以来、計5本の大河を演出しており、NHKの中では“大河の清水”というイメージでした。今じゃ語り草なんですが、『三姉妹』の時はたった独りで計52本を演出していたんですよ! 休日返上で、自宅でまで仕事していたほどの超過勤務で組合問題になりましてね。大河が今のように複数演出に体制が変わったのは、これがきっかけだったんです。
『三姉妹』はそれまでと違い、歴史上の有名な人物を主人公に据えるのではなく、明治維新を創作上の人物で描いたという、当時としては画期的な大河でした。原作は大仏次郎で、主人公は山崎努さん、三姉妹を演じたのは、岡田茉莉子さん、藤村志保さん、栗原小巻さん。少女時代の栗原さんは少しふくよかで、籠に入らなかった覚えがありますね(笑)。
まあ、明治維新は歴史が複雑で、娯楽作品としては馴染みにくいため、登場人物の生き様を通して明治という時代が見えてくるような演出を意識しました。その13年後、再び明治維新をテーマにした大河『獅子の時代』を演出しました。この2作品は、大河の中でも一番思い出深く、明治維新というのは、今もぼくがもう一回やってみたいテーマでもあります。
まあ、よく人にも言われますが、ぼくはNHKの一番いい時期に携わっていたような気がします。手探りでやっていたので、それはそれで苦労もあったわけですが、今と違ってそれほど制約もなかったし、非常に充実していましたね。
<「ハッピーリタイアメントを応援する[サンキュー・パーティ プレス]」サイトより一部抜粋の上引用>
次回は「vol.6 竜馬がゆく」(昭和43年放送)です。
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コメント
我が家は、男三兄弟
嫁は5人姉妹。
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うっちゃんさーん。
連続コメントありがとうございまーす。
>我が家は、男三兄弟。嫁は5人姉妹。
へぇ〜、奥さまは5人姉妹でらしたんですね!
すごいなぁ……!!
Kassyの知り合いでは、三兄弟や三姉妹が最大ですね。
あ、三つ子がいたか〜。
投稿: ★うっちゃん | 2008年4月 4日 (金) 20:49
それも、末っ子!
可愛がれて、育てられた、はずなのに?
あっさり、頂きました。
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うっちゃんさーん。
連続コメントありがとうございまーす。
>それも、末っ子!
義姉さんが4人もいらっしゃる、ということですか!
それはそれはすごい環境ですね。
>あっさり、頂きました。
あっさり ……って(^ ^;;)
投稿: ★うっちゃん | 2008年4月 7日 (月) 16:38