vol.19 おんな太閤記
◆舞台の時代
[平安][鎌倉][室町][戦国][江戸初期][江戸中期][幕末][近代][昭和]
永禄3(1560)年〜元和元(1615)年
◆放送データ
- 放送期間:昭和56年1月11日〜12月20日(全50回)
- 毎週日曜 午後8時〜8時45分
(1)出会い は午後8時〜9時30分
(50)平和への道 は午後8時〜9時20分 - 初回視聴率:32.2%
- 最高視聴率:36.8%
- 平均視聴率:31.8%
◆番組放送日と各回サブタイトル
- 1/11 出会い
- 1/18 足軽女房
- 1/25 同胞(はらから)
- 2/-1 美濃攻略
- 2/-8 墨俣築城
- 2/15 一夜城主
- 2/22 上洛への道
- 3/-1 小豆袋
- 3/-8 秀吉生還
- 3/15 小谷落城
- 3/22 筑前守任官
- 3/29 城主の妻
- 4/-5 世継秀勝
- 4/12 信長の手紙
- 4/19 秀長の恋
- 4/26 秀吉蟄居
- 5/-3 乙御前の茶釜
- 5/10 人質松壽丸
- 5/17 三木城攻略
- 5/24 秀長の祝言
- 5/31 本能寺の変
- 6/-7 長浜の別れ
- 6/14 女人悲願
- 6/21 北の庄落城
- 6/28 三姉妹
- 7/-5 両雄対決
- 7/12 東西和睦
- 7/19 関白の妻
- 7/26 お茶々悲恋
- 8/-2 あさひの別離
- 8/-9 大政所人質
- 8/16 家康臣従
- 8/23 おかかへの手紙
- 8/30 哀しき再会
- 9/-6 お茶々懐妊
- 9/13 世継誕生
- 9/20 あさひの涙
- 9/27 まんかかさま
- 10/-4 弟、秀長の死
- 10/11 たらちねの母よ
- 10/18 秀頼誕生
- 10/25 秀次追放
- 11/-1 母、ともの嘆き
- 11/-8 最期の別れ
- 11/15 秀吉死す
- 11/22 おかか悲願
- 11/29 関ヶ原前夜
- 12/-6 豊臣家の岐路
- 12/13 天下の行方
- 12/20 平和への道
12/21 総集編第一回 足軽女房 (午後10時15分〜11時35分) →(1)〜(6)
12/22 総集編第二回 城主の妻 (午後10時15分〜11時35分) →(7)〜(15)
12/23 総集編第三回 女人悲願 (午後10時15分〜11時35分) →(15)〜(27)
12/24 総集編第四回 両雄対決 (午後10時15分〜11時35分) →(28)〜(39)
12/25 総集編第五回 平和への道 (午後10時15分〜11時35分) →(40)〜(50)
◆あらすじ
激動の戦国時代。天下統一を旗印に、武将達の戦乱は絶えない。その陰で、厳しくも精一杯生き続けた戦国女性たちの姿があった。ドラマは、戦国期から徳川初期までを生き抜いた豊臣秀吉の妻・ねね(北政所・高台院)の波乱の生涯を橋田壽賀子のオリジナル脚本により自由に創作。桶狭間から大坂城落城という、中世から近世への変革の時代を女性の視点からとらえ、ねねを中心にさまざまな女性像にスポットをあてて描いた作品。
このドラマでのねねは、サラリーマンの妻としての理想的な女性と評判を得、特に主婦層に好評だった。西田敏行の秀吉のせりふ“おかか”が流行語となった。
◆トピック
- 戦国時代の大河は、昭和53年「黄金の日日」以来3年ぶり5作目。
- 原作を設定しないオリジナル作品は、昭和55年「獅子の時代」以来2年連続2作目。
- 女性を主人公とした作品は、昭和54年「草燃える」以来2年ぶり3作目。女性単独主人公では初。
- タイトルバックは、田に実る稲穂が強風にあおられてなびいている様子を映し出している。稲穂は秀吉が農民出身であること、強風にあおられている様子は戦国時代特有の混迷さを描いたものか。また、途中で能面の静止画蔵が挟まれている。
- 初回視聴率・最高視聴率・平均視聴率の3項目で全て30%を超えた作品は、昭和40年「太閤記」以来16年ぶり3作目。
◆主要スタッフと出演者
脚本:橋田 壽賀子
音楽:坂田 晃一
演奏:新室内楽協会
テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
指揮:小松 一彦
監修:桑田 忠親
風俗考証:磯目 篤郎
安土城資料提供:内藤 昌
殺陣:林 邦史朗
振付:猿若 清方
指導:猿若 清三郎
作曲:堅田 喜三久
語り:山田 誠浩 アナウンサー
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佐久間 良子 (ねね(北政所))
中村 雅俊 (豊臣秀長(小一郎))
池上 季実子 (茶々(淀殿))
沢田 雅美 (千種)
松原 智恵子 (京極龍子)
高見 知佳 (千姫)
岩崎 良美 (豪姫)
赤木 春恵 (なか(大政所))
田中 好子 (しの)
広岡 瞬 (豊臣秀次(孫七郎))
長山 藍子 (とも)
宗近 晴見 (三好吉房(弥助))
泉 ピン子 (あさひ(きい))
せんだ みつお (副田甚兵衛(嘉助))
久米 明 (浅野又右衛門)
浅茅 陽子 (やや)
三條 美紀 (こひ)
戸浦 六宏 (杉原家次)
大和田 伸也 (木下勝俊)
大和田 獏 (小早川秀秋(羽柴秀俊))
宅麻 伸 (石田三成)
坂上 忍 (石田佐吉(三成の少年時代))
前田 吟 (蜂須賀小六)
河原 裕昌[河原 さぶ] (蜂須賀又十郎)
清水 信一[真実 一路] (黒田長政)
尾藤 イサオ (浅野長政(弥兵衛))
藤堂 新二 (浅野幸長)
岡本 信人 (片桐且元)
南風 洋子 (孝蔵主)
津島 恵子 (こほ)
織田信長/藤岡弘
夏目 雅子 (お市の方)
長塚 京三 (織田信雄)
役所 広司 (神戸信孝)
石濱 朗 (明智光秀)
岡 まゆみ (たま)
近藤 洋介 (柴田勝家)
滝田 栄 (前田利家(犬千代))
音無 美紀子 (まつ)
中田 譲二 (前田利長)
角野 卓造 (細川藤孝)
津村 隆 (足利義昭)
新 みのる (今川義元)
篠 ひろ子 (阿茶局)
神山 繁 (本多正信)
小松 方正 (酒井忠次)
出光 元 (酒井忠勝)
風間 杜夫 (浅井長政)
五十嵐 淳子 (小督)
森塚 敏 (宇喜多直家)
今福 将雄 (松下之綱)
横光 克彦 (伊達政宗)
金内 吉男 (菊亭晴季)
内藤 武敏 (千 利休(宗易))
東 てる美 (みつ)
木原 光知子 (ふみ)
ガッツ 石松 (森弥五六)
奥村 公延 (普請奉行)
平田 守[[6]歌澤 寅右衛門] (武将)
芦沢 孝子 (侍女)
森 康子 (商人)
八木 昌子 (はる)
フランキー 堺 (徳川家康)
西田 敏行 (豊臣秀吉(木下藤吉郎))
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制作:伊神 幹・澁谷 康生
美術:田坂 光善・岡本 忠士・吉保 舜三・大鹿 文明
技術:吉村 政明・大森 如一
効果:上田 光生・岩田 紀良・今井 裕
照明:小野寺 政義・佐野 鉄男
カメラ:中村 一美・塩谷 貞夫
音声:宮永 賢一・山崎 彰
記録・編集:高室 晃三郎・那須 正尚
演出:北嶋 隆・宮沢 俊樹・富沢 正幸
佐藤 幹夫・上田 信・橘高 幸三
◆この年の日本と世界
3月から半年間「神戸ポートピア'81」開催。イギリスのチャールズ皇太子とダイアナ嬢の結婚式、ロイヤルウェディングに世界中が沸き返る。
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従来の大河ドラマの制作は、まず原作を探すところから始まりました。しかし、今回はまず、脚本家の橋田壽賀子さんへの執筆依頼が行われたのです。橋田さんは、ホームドラマのヒットメーカーといわれ、NHKでも「となりの芝生」「夫婦」「離婚」と辛口のホームドラマを多く執筆してきた脚本家です。その橋田さんがオリジナルで、太閤秀吉の妻・ねねの生涯を描いたのが、この作品「おんな太閤記」です。
ひとりの女が妻として、母親として、足軽の女房から政治家の妻に成長していく過程を、徹底的のホームドラマ調で書いていく、夫婦の愛の物語。そのため、大河ドラマ史上初めての女性単独主人公で、佐久間良子さんが起用されました。相手役の秀吉には西田敏行さん。新たな秀吉像に挑戦することになったのです。
<NHK大河ドラマ・ストーリー「武田信玄」180頁から引用の上転載>
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秀吉役の西田さんの弁。
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秀吉の臨終のシーンなんですが、ねね役の佐久間良子さんが、口移しで水を飲ませてくれるんです。その撮影で、スタッフの皆さんがクスクスと笑い出したんですね。あれっ、どうしてって思っていると、「西田さん、反応しないでくださいねーッ」て声がかかったんです。
ね、今にも死ぬっていうんで、秀吉はわずかに目を開けているのがやっとという状態なのに、知らず知らずのうちに私、ねねの唇を迎えにいってるっていうんで、スタジオ中が大笑いですよ。
いろいろ楽しかったですし、随分と実り多い時を過ごさせてもらいましたね、大河には。
<NHK大河ドラマ・ストーリー「武田信玄」181頁から引用の上転載>
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◆この作品を楽しむためには
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次回は「vol.20 峠の群像」(昭和57年放送)です。
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