大河ドラマ篤姫・(42)息子の死
将軍自らが出陣しようとしている「長州征伐」。
まさにその折、舞台地の長州と薩摩が手を組み、
「薩長同盟」を結びます。
その同盟の立役者、坂本龍馬は
京の寺田屋で襲撃され──。
薩摩の小松帯刀がその急報を聞き、
介護を受けている京の薩摩藩邸にかけつけます。
当分は、龍馬・お龍夫妻をかくまうため、
小松は夫妻を薩摩に招待することにします。
有名な話ですが、これは日本で最初の
“新婚旅行”だと言われています。
大奥では、将軍・徳川家茂が不在のまま、
日一日と過ごしています。
滝山の紹介で、新たに天樟院付きのメンバーとして
唐橋という人物が加わりました。
ようやく、「篤姫」の主要メンバーの
最後の御仁の登場です。
一方 和宮は、家茂の無事を一心に祈っています。
そんな時、本寿院が派手な飲み会を催しています。
天樟院も庭田嗣子も、本寿院の前に参上して苦言を呈しますが、
「大奥が静かでは、皆の気持ちが滅入る」ということで、
本寿院なりによかれと思ってやっているそうです。
庭田も、天樟院の顔を立て、一旦は引き下がりますが、
「鬱々しい!」と苦虫をかみつぶしたような顔です。
大坂では、一橋慶喜を中心として、
長州征伐の準備を着々と進めたいところなのですが……。
その出兵について、援助を請おうと
幕府軍は薩摩藩代表の大久保一蔵を呼び出します。
しかし、大久保は
“長州”を“朝廷”とわざと聞き間違え、
「朝廷を征伐なさるとは──」とすっとぼけています。
幕府の役人たちは、大久保を叱責しますが、
慶喜は察知して、吐き捨てます。
「もうよい! 薩摩には頼まぬ」
思うようには事が進まないことに業を煮やした家茂は
勝 麟太郎を呼ぶように指示しますが、
その直後に、胸を押さえて倒れてしまいます。
薩摩では、
小松に連れられて薩摩入りした龍馬夫妻が
小松邸に案内されています。
小松にとっては自邸のはずなのですが、
いつものような落ち着きを、この時は完全に失っていて
お近にある“疑念”を湧かせてしまいます。
いたたまれなくなった小松はお近に、
京の屋敷で一緒に住んでいるお琴のことを白状します。
当然ながら、お近はカンカンになって怒りますわな。
そんなお近に、お龍は
「惚れられるより惚れる方がウンと幸せどすぅ〜」と諭します。
季節は夏となり、ようやくながら家茂の病状と
その病状が芳しくないことが、
大奥の天樟院に伝えられました。
蘭方医を好む家茂ではありますが、
唐橋の勧めにより、
漢方医を派遣させることにしました。
しかし、病状は悪化の一途。
大坂は遠すぎます。
江戸の大奥に閉じこもっている和宮や天樟院にとっては、
何かしてあげたくても、できる距離ではありません。
薩摩では、しばらく滞在していた龍馬夫妻が
下関へ出立していきます。
お近は、お琴のことを
スッキリと解消させたわけではありませんが、
結局は小松を許すことにしました。
ただし、差し出したお茶はアツアツでして、
思いっきりヤケドをしてしまった小松であります。
お近は、ちょっぴりいたずらっ子?
大奥では、一心に祈る和宮の横に天樟院が座し、
「共に祈らせてくださいませ」と申し出ます。
その優しさを快く受け入れた和宮。
少しずつ、二人の壁が低くなっているようです。
勝が大坂に到着しました。
勝の到着を首を長くして待ち望んでいた家茂は
床に伏せていても、強引に面会します。
今夜は、家茂の体調も少しはいいようです。
しかし、翌朝
家茂は「江戸へ戻らねば!」との言葉を遺し、
勝の胸に抱かれて、ひっそりと息を引き取ります。
自身が若年ながら、病に倒れた悔しさを勝にぶつけ、
和宮と天樟院のことを託して……。
家茂薨去の報は、大坂から江戸へ舞い込みます。
「うそじゃ……」とつぶやきながら、
よろめきながら和宮の元へ駆けつける天樟院。
日ごろはおっとりしている和宮も、
この時ばかりは察知したようです。
かけがえのない、大切な人を失ったふたりでした。
慶応2(1866)年7月20日、
第14代将軍・徳川家茂が大坂城で薨去。
慶応3(1867)年10月14日の
将軍・徳川慶喜による「大政奉還」まで
あと1年3ヶ月──。
原作:宮尾 登美子 (『天璋院篤姫』講談社 刊)
脚本:田渕 久美子
脚本協力:田渕 高志
音楽:吉俣 良
題字:菊池 錦子
語り:奈良岡 朋子
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[出演]
宮崎 あおい (天樟院)
瑛 太 (小松帯刀)
小沢 征悦 (西郷吉之助)
原田 泰造 (大久保一蔵)
堀北 真希 (和宮)
松田 翔太 (徳川家茂)
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ともさか りえ (お近)
中嶋 朋子 (重野)
高橋 由美子 (唐橋)
平 岳大 (一橋慶喜)
原田 夏希 (お琴)
岩井 友見 (歌橋)
玉木 宏 (坂本龍馬)
市川実日子 (お龍)
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稲森 いずみ (滝山)
高畑 淳子 (本寿院)
中村 メイ子 (庭田嗣子)
北大路 欣也 (勝 麟太郎)
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制作統括:佐野 元彦
制作:屋敷 陽太郎
演出:佐藤 峰世
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『篤姫』
第43回「嫁の決心」
アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時05分〜
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