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2009年2月15日 (日)

大河ドラマ天地人・(07)母の願い

「御屋形様はなぜ、人を殺めることができるのでしょう?」
樋口兼続は何度も何度も上杉謙信に問います。

そのうち、匙を投げた謙信は、
兼続の主君・上杉景勝に兼続を斬り捨てるように命じ、
刀を抜いた景勝は、兼続に向かっていきます。

殿……殿?
殿!?
殿ーっ!!

といったところで、夢から覚めます。

先の戦で、迷っている自分を見つめ直すようにと
謙信に蟄居を命じられた兼続は、
幼少時代を過ごした上田庄・雲洞庵にこもっています。

そこへ弟の与七が訪ねてきます。
兄弟、久々の再会です。

与七は、母・お藤の容態が思わしくないことを兼続の耳に入れ、
一時実家に帰るように説得しますが、
蟄居謹慎中の兼続としては、同じ上田庄であっても
勝手気ままには動けません。

いや、動くつもりもありません。
断腸の思いで、与七の説得を断る兼続です。


兼続の父・樋口惣右衛門は、
お藤に髪を梳いてもらいながら
久々に家でくつろいでいます。

そこへ、火急の知らせを持って与七が戻ってきます。
北条氏政軍が、上杉攻略を再開したというのです。
せっかくの団らんが、慌ただしい場へ……。


七尾城を包囲していた上杉軍は、
一旦攻撃を中止し、春日山城へ戻ります。

直江景綱は戦に参加できない非礼を詫びますが、
景綱こそが上杉第一の家臣である、と
謙信は労をねぎらいます。

景綱は、兼続の蟄居を解くように謙信に進言していますが、
その心の奥深くに至るまで、謙信には通じているようです。
その3日後、景綱は波乱の生涯を閉じました。
享年69歳。


北条による上杉攻略を見事に抑えた上杉軍は、
再び七尾城を包囲。
その戦には、お船の夫で景綱の跡取りとなった
直江信綱も参陣しています。

その信綱を、複雑な気持ちで迎える景勝。
そういえば、お船は景勝の初恋の相手でしたね。


お藤が危篤状態に陥ります。
うなされながら、
与六の名を何度も何度も呼んでいます。

兼続が蟄居している雲洞庵の北高全祝は
兼続を実家へ帰そうとしますが、
兼続は頑として首を縦に振ろうとはしません。

意地を張っている兼続に、全祝は
「己の真を見て参れ!」と
半ば強引に実家へ帰します。

全力で実家へ戻る兼続。

兼続の顔を見たお藤は、安心したか
静かに息を引き取りました。

臨終に何とか間に合ったわけですが、
「なぜもっと早くに帰ってこなかったのじゃ!」という
弟・与七の言葉が胸に刺さります。


雲洞庵に戻った兼続は、自らの親不孝を責め続けます。
母が最後に、自分に何を言いたかったのか……。
与七の言葉、母の言葉が、兼続の脳裏を駆け巡ります。

ひとり、嗚咽を漏らす兼続でした。


お藤の四十九日法要の日です。

今や人妻となったお船も参列してくれます。
お船にとってお藤は叔母に当たるので、
当たり前と言えば当たり前ですね(^ ^;;)

兼続は、遠路はるばる参列してくれたお船と
世話役のかよを宿まで送り届けます。

その帰り道、無数に舞い散る紅葉の葉に
半ば吸い寄せられるように近づいた兼続。
その中に、お藤の姿が浮かび上がってきます。

紅葉がなぜ美しいのか。
紅葉の葉は幹に全てを託して散ってゆく。
紅葉の色は決意の色。
紅葉のように、人のために尽くす家臣になれ──。

もう二度と泣きませぬぞ!

紅葉の木を見上げながら、
兼続は心に誓います。


天正5(1577)年3月5日、
上杉四天王と謳われた、直江景綱が死去。

慶長5(1601)年8月17日、
上杉家の米沢30万石に減封処分まで

あと24年5ヶ月──。


原作:火坂 雅志 (『天地人』NHK出版 刊)
脚本:小松 江里子
音楽:大島 ミチル
題字:武田 双雲

語り:宮本 信子
──────────
[出演]
妻夫木 聡 (樋口兼続)

北村 一輝 (上杉景勝)

常磐 貴子 (お船)

田中 美佐子 (お藤)
高嶋 政伸 (樋口惣右衛門)

玉山 鉄二 (上杉景虎)
──────────
小泉 孝太郎 (樋口与七)
あき 竹城 (かよ)
萬田 久子 (お万)
山下 真司 (直江信綱)
──────────
吉川 晃司 (織田信長) ※ クレジットなし

宍戸 錠 (直江景綱)

山本 圭 (吉江宗信)

加藤 武 (北高全祝)

阿部 寛 (上杉謙信)
──────────
制作統括:内藤 愼介
プロデューサー:吉永 証
演出:高橋 陽一郎


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『天地人』
第8回「謙信の遺言」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時05分〜

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