大河ドラマ天地人・(17)直江兼続誕生
方々、一大事にござるぞッ!!
家臣の叫び声に、樋口兼続をはじめ
重臣の皆が声のする方へ集まります。
そこで兼続が見たものは、
直江信綱や山崎専柳斎らが斬られて流血している
生々しい現場であります。
信綱や山崎を斬ったのは毛利秀広。
自分への褒美が金子(きんす)だけだったというのに、
自分よりも若い兼続は、家老職へ出世です。
男の妬みはコワいですのう。
妬むだけならいいのですが(イヤいかんけど)、
それが元で山崎と口論になってしまい、
止めに入った信綱もろとも、
激高した勢いで斬ってしまったわけです。
刃傷春日山城──。
信綱は、お船に「後を頼む」と言葉を遺し、
亡くなります。
兼続は責任を感じ、家老職を辞する決意を固めますが、
主君・上杉景勝は一向に認めようとしません。
それどころか、
信綱亡き後の直江家を継ぐように申し渡します。
直江家を継ぐということは、つまり
信綱の妻・お船と夫婦になるということです。
兼続の浮かない顔──。
一方、信綱を亡くしたばかりのお船は
居城に戻り、その喪に服しております。
信綱の形見を手に神妙な面持ちのお船ですが、
母・妙椿尼に「兼続を婿養子に」と言われ、
即決でOK出します。
兼続は、お船がこの縁談を受けたことを聞き、
さらに景勝からの「主命じゃ」という言葉に
首を縦に振らざるを得ません。
天正9(1581)年、兼続は直江家に婿入りし、
正式にお船の夫となりました。
ここに、主人公・直江兼続の誕生です。
しかし、織田信長軍が少しずつ越後を包囲しつつあり、
夫婦が顔を合わせるのはもう少し先になりそうです。
全国統一の布石を着実に打ってきた信長は、
秀吉の家臣・石田佐吉と対面します。
佐吉は後の石田三成で、
この若い時分から賢さを発揮しています。
信長は佐吉を手に入れたいと勧誘しようとしますが、
言葉巧みにすり抜け、その話を断ります。
その信長軍は武田の領内に迫る勢いです。
菊姫から軍勢の援助を申し入れられますが、
雪積もる時に軍勢を進めることは出来ません。
兄・武田勝頼の窮地にあっても、
菊姫は気丈に振る舞ってはいますが、
そんな菊姫に「温かい言葉でもおかけに」と
兼続は景勝に勧めます。
しかし兼続も妻・お船を置いたまま
ずっと春日山城に詰めています。
弟・与七からも会いに行くよう言われますが、
この緊急事態においては、さすがの兼続も無理です。
天正10(1582)年2月、いよいよ武田家がピンチです。
景勝は勝頼に援軍を送りますが、
「軍勢が足りないわけではないので、ご心配は無用」と
援軍に感謝しながらも断ります。
3月、信長勢に攻められ、武田勝頼は自害。
名門・甲斐武田家の滅亡であります。
信長は勢いづいており、
盟友・徳川家康の面前で明智光秀を足蹴りにします。
有名なシーンですね。
家康は「まぁまぁまぁ」ととりなすのですが、
光秀の、信長を睨みつける眼光を
見逃しませんでした。
兄・勝頼を失って気落ちしている菊姫。
城を追い出される覚悟もできておりますが、
景勝は、これからも夫として守り抜く約束をし、
意外な言葉に菊姫は涙します。
景勝は、基本的に不器用なんでしょうね。
そんなほのぼのした空気も長続きせず、
信長軍は魚津城を包囲。
「ついにきたか──」
まだ見えぬ敵にめらめらと闘志を燃やす兼続でした。
天正10(1582)年3月11日、
天目山の戦いに於いて、武田勝頼が自害して果てる。
慶長5(1601)年8月17日、
上杉家の米沢30万石に減封処分まで
あと19年5ヶ月──。
原作:火坂 雅志 (『天地人』NHK出版 刊)
脚本:小松 江里子
音楽:大島 ミチル
題字:武田 双雲
語り:宮本 信子
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[出演]
妻夫木 聡 (直江兼続)
北村 一輝 (上杉景勝)
常磐 貴子 (お船)
小栗 旬 (石田佐吉)
東 幹久 (泉沢久秀)
小泉 孝太郎 (樋口与七)
葛山 信吾 (安部政吉)
比嘉 愛未 (菊姫)
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長澤 まさみ (初音)
市川 笑也 (武田勝頼)
松山 政路 (本多正信)
萬田 久子 (妙椿尼)
山下 真司 (直江信綱)
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吉川 晃司 (織田信長)
笹野 高史 (羽柴秀吉)
鶴見 辰吾 (明智光秀)
阿部 寛 (上杉謙信(回想))
山本 圭 (吉江宗信)
高島 礼子 (仙桃院)
松方 弘樹 (徳川家康)
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制作統括:内藤 愼介
プロデューサー:吉永 証
演出:一木 正恵
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『天地人』
第18回「義の戦士たち」
アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜
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