Kassy号がゆく(21)

およそ１ヶ月ぶりの「Kassy号がゆく」シリーズです。

今朝、Kassyの机の正面におられる課長が
Kassyにそっと耳打ちしました。
「今日さぁ、次長にめっちゃ怒られるやろうけん、ごめんねぇ」

次長とはKassyの直属の上司であります。

はて？　Kassy、何かしたかしら？
寝不足の頭をフル稼働し、思い出してみましたが、
これといって、怒られる原因というものがありません。

いや、ありすぎて分からないだけかもしれません(^ ^;;)

Kassyは営業職です。
(正しくは、営業職という名の総合職です)
ただ、営業の基本がなっとらん！ ということで、
もう一度基本に立ち返り、勉強し直しております。

事務所でロールプレイングをしたのも数知れず、
その度にダメ出しの嵐・暴風雨・猛吹雪であります。

自分自身で改善できることも限界があるので、
課長の営業にひょこひょこついていき、
「後でダメ出しをください！」と
Kassy自身のトークを聞いてもらいました。

自分のトークを聞き直してみようと、
会社のＩＣレコーダーを借りて録音してみました。

課長が「怒られるかもしれんけん」と仰ったのは、
録音してみたそのトークを上司が再生して聞きまして、
“気に入らん！”と憤慨なさった、というのです。

Kassyが３連休いただいて遊び回っている間に。

課長は、Kassyの営業トークが
課長自身のトークを参考にしたものであると知っています。

課長のトークは、いわば学校の先生のように
分からない人に分かりやすく伝えたものでして、
一方上司のトークは、説明はハイスピードで終わらせ、
営業をガンガンとかけていきます。

塾講師を経験した以上、Kassyとしては
課長のトークの方がいい！ と思って
参考程度に多少アレンジしてトークしていたのですが、
営業ガンガンの上司にしてみれば、
「そんなくどい説明はいらん！」ということなのでしょう。

今日は午前中、現場に出ておりまして、
午後は事務所という日程でした。

うーん、今日は事務所に帰りづらいな……。

いや、いつも帰りづらいのですが、
今日は特に足が会社の方に向きません。
でも、いつかは帰らないといけませんので、
覚悟を決めて帰ることにしました。

帰り着くや否や、
上司がＩＣレコーダーをポンと投げ渡し、
「お前のトークの部分、頭出ししとけ」と言われました。

うーん、いよいよ来たか！

頭出ししたことを伝えると、
別テーブルでお説教教育の始まりです。

でも、課長が言うような“怒る”というものではなく、
トークを少し聞いては止め、
「ココを言うならこういう表現で」とか
「ココは全部省いていい！」とか、
言葉は多少乱雑としても、丁寧にご教授いただきました。

そして、日ごろは「ダメだダメだ！」と
再起不能に陥るまでケチョンケチョンに言う上司が、
「お前のトーク内容は下手じゃないんよ、
話し方が悪いだけなんよ」
とフォローまでいただいて……。

うん、これなら
上司が言うようなトークを繰り返し特訓して
何も言われないようにしないといけませんね！

現場での作業も、最初の頃は失敗続きで
ギャンギャン怒られていましたが、
今では「特に言うことはないかなぁ〜」と
言われるようになりました。

それを営業の場面でも言われるように
今は頑張るだけです。

よくよく考えてみれば、
Kassyが今まで経験したおしごとの中で、
ここまで熱心に丁寧に教えていただいたことは
ありませんでした。

Kassy、せっかくのこのチャンスを活かして
バージョンアップさせていただきやす！

教育が終わり、自分の仕事にとりかかった時、
課長が営業から戻られました。
「どげん？ めっちゃ怒られたぁ？( ^艸^)」

複雑な顔で愛想笑いしておきました(^ ^;;)