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2009年6月 7日 (日)

大河ドラマ天地人・(23)愛の兜 〜与六再び

天正14(1586)年、正月。

豊臣秀吉と交わした上洛の約束ですが、
今更になって、上杉景勝がやめると言い出します。
関白秀吉との約束ではありますが、
景勝の枕元に立った上杉謙信の顔が哀しそうで、
それだけに「気が進まぬ」のだそうです。

直江兼続の妻・お船の提案で、
景勝・兼続・お船の三人で、
故郷の上田庄に赴くことにします。

上田庄には、城代家老の
栗林政頼や深沢利重が詰めておりますが、
栗林は病に臥せっているという話です。

気の優しい景勝のことです、
栗林の見舞いという大義名分があれば、
きっと上田庄に一緒に向かってくれるはずです。

上田庄では、床についている栗林が
三人を出迎えてくれます。
栗林も、臥せっていて思い出すのは
謙信のことであります。

謙信の存在の大きさが分かる部分ではありますが、
今や世は景勝の時代。
秀吉に請われて上洛せざるを得ないのも
栗林も深沢も重々承知しています。

「上杉の誇りだけは忘れないでいただきたい」と
栗林は声を絞り出して景勝に語りかけています。


景勝や兼続らが不在の春日山城。
その直江屋敷では、すっかり弟子気分の真田幸村が
我が屋敷感覚でのんびりとヒマを持て余しています。

そんな姿にご立腹の小国実頼。
特に兼続の実弟だけに、
幸村に言いたいことはたくさんあるようですが、
何を言っても幸村にはぐらかされるだけでして、
全く歯が立ちません。


さて、上田庄訪問中の三人は、
幼い時分に修行を積んだ雲洞庵を訪れます。

かつて、和尚−弟子 という間柄でしたが、
その弟子が、今や上杉家当主であり、上杉家重臣であります。
土産の饅頭をほおばって喜ぶ北高全祝ですが、
胸中は、成長ぶりに目を細めているに違いありません。

が、全祝の髪型は両耳の近くに毛が逆立っておりまして、
見るからにデ●ルマンのようであります(^ ^;;)

いろいろな部屋をのぞいては、
幼い頃のことを思い出す景勝と兼続。
ついてきたお船は、
その思い出話を聞くだけで興味津々です。

全祝が、蔵で一枚の書を見つけてきました。

それはかつて、
景勝が喜平次と呼ばれていた頃にしたためた
「第一義」という書であります。

それが決定打となったか、
景勝は上洛の決意を固めます。
今回の上田庄訪問で、景勝・兼続主従の絆が
一段と強まったようです。


春日山城に戻った景勝は、
「義」の一文字を新たに旗印に加えることにします。
兼続もそれに倣って、
自分なりの一文字をあれこれと思案します。

「関」「法」「愛」「華」「笑」「孝」
「智」「厳」「律」「礼」「明」……、

その中でも「信」「仁」「忠」の
3つに絞っているようですが、
どれも何か欠けているようです。

兼続の身を案じたお船は、
畳の上に転がっている「愛」の書を手に取ります。
これは兼続が最初に書いた一文字のようで、
兼続自身の力の源は何か考えたら
「愛」に行き着いたそうです。

頼りない武将と思われてしまう、と候補から外しますが、
お船はこれこそ兼続を表す一文字だと強く推します。
親への愛、妻への愛、民衆への愛。
お船によって、そのことに気づかされた兼続は
「愛」にすることにします。


さて、景勝の上洛を出迎える側の秀吉は、
完成間もない大坂城天守閣で、
旧友・前田利家と面会しています。

前回の面会で、
景勝をつくづく苦手だと認識した秀吉は
次の策を練っているようです。

ついでながら、前田利家役の宇津井 健さんは
昭和63年の大河ドラマ『武田信玄』では
直江実綱役で出演されておられます。

直江実綱とは、本ドラマ『天地人』で言うところの
直江景綱のことでありまして、
つまり、兼続の養父にあたる人物です。

その兼続が主人公のドラマに出演できるのは、
何か深い縁があったと感じておられるでしょうか。
(それとも、案外何もなかったりして(^ ^))


さて、直江屋敷では、
兼続が兜の前立てに「愛」の字をつけたものを新調させ、
その完成品を実頼と幸村が持って来ました。
上洛の日、兼続はその兜を身に着けます。

仙桃院も「畏れるものはない!」と軍勢を見送ります。

軍勢の中にあって、ひときわ輝いて見える兼続。
皆はさすがに面食らいますが、威風堂々とした兼続です。


……というより、

上洛の決意を固めるだけで1話分を消費するとは
さすがに大河ドラマらしい無駄遣いでありますね(^ ^;;)


原作:火坂 雅志 (『天地人』NHK出版 刊)
脚本:小松 江里子
音楽:大島 ミチル
題字:武田 双雲

語り:宮本 信子
──────────
[出演]
妻夫木 聡 (直江兼続)

北村 一輝 (上杉景勝)

常磐 貴子 (お船)

東 幹久 (泉沢久秀)
小泉 孝太郎 (小国実頼)
比嘉 愛未 (菊姫)
──────────
平泉 成 (栗林政頼)
鈴木 正幸 (深沢利重)
城田 優 (真田幸村)
宍戸 錠 (直江景綱)
山本 圭 (吉江宗信)
高嶋 政伸 (樋口惣右衛門)
田中 美佐子 (お藤)
山下 真司 (直江信綱)
葛山 信吾 (安部政吉)
(宍戸〜葛山:回想出演・ピンクレジットなし)
──────────
加藤 武 (北高全祝)

笹野 高史 (豊臣秀吉)

阿部 寛 (上杉謙信(回想))

高島 礼子 (仙桃院(回想))

宇津井 健 (前田利家)
──────────
制作統括:内藤 愼介
プロデューサー:吉永 証
演出:片岡 敬司


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『天地人』
第24回「戸惑いの上洛」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜

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