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2009年6月28日 (日)

(26)関白を叱る

愛の詩人〜直江兼続・作
『逢恋』

私語今宵別無事
共修河誓又山盟

意訳:互いに愛を語り 今夜 何もなかったように別れた
   しかし二人は 山河に とわの愛を誓い合ったのだ

戦国武将で、ここまで激しい愛の歌を詠んだのは、
兼続だけと言われます。
文武両道の武将だった兼続、
その実力は、天下人・秀吉をも魅了しています。

豊臣秀吉主催の茶会に出席するため、
上杉景勝・直江兼続主従は、その支度を急いでおります。

秘書のお涼は、
秀吉さえその気になれば、圧倒的権力を使って
兼続の命などどうにもできると忠告しますが、
兼続は「譲れぬものがある以上、後には引けぬ」と
決意を固めています。

主従を迎える側の大坂城、
石田三成は忍びから、初音を捕らえたとの報を受けます。


秀吉は、大坂城内に設けている“黄金の茶室”にて
上杉・直江主従を迎えて茶会を催します。
秀吉の着衣から、茶室から茶器に至るまで
黄金・黄金・黄金。
目がくらむようです(> <;;)

千 利休・お涼父娘がウワサ話をしている通り、
兼続の目の前に黄金の砂金がどっさり積まれます。
満座の中で、兼続を自らの家臣にしようという魂胆です。

「その起請文に名前を書け!」と、
半ば強引に家臣に引き抜こうとする秀吉に、
兼続は、自らの主は景勝以外にはいないと
その誘いをハッキリと突っぱねます。

激怒の秀吉は、刀持ちから刀を奪い、
高く積み上げた黄金の砂金をひっくり返して
兼続ののど元に刃先を向け──。
「気は変わらぬか?」

同時進行で、利休たちのウワサ話も進んでいるわけですが、
利休は、秀吉は自分以上に目利きであると評価した上で
「天下一の器と知りつつ、みすみす割ってしまうか……」
とお涼に語りかけています。

秀吉の問いに対する兼続の答えは、「はい」
つまり、景勝の家臣がいい! というわけです。
しかし、北政所が黙っておりません。


もちろん、秀吉に対して であります。
秀吉の唯一の弱点は北政所のようで、
秀吉以上にご立腹の北政所から
まるで子供のように逃げ回っております。

力づくで家臣にしても、心が付いてこない!
と言いたいのでしょう。
「あれはわしの真心じゃ」と秀吉が言い訳してみても、
刀を振りかざしておきながらッ(-"-) と
尤もな北政所の主張です。

そんな夫婦喧嘩も、秀吉の愛嬌たっぷりの仕草に
たちまち収まってしまうわけですが、
次の嵐がやって来ます。
三成が突如「暇をいただきたい」と言い出したのです。

慌てた秀吉はその理由を問いますが、
どうやら、初音を救い出すために考えついた
三成の策略のようです。


宿所に戻った兼続は、
庭で何か書状を燃やしている家臣を見かけます。
景勝が「もう不要だから燃やしてくれ」と言ったそうですが、
兼続はその書状の中身が気になります。

その中身は、景勝の遺言状であります。
今回の秀吉の対面で、己(=景勝)と兼続の身に何かあれば
すぐに越後に取って返し、義を貫いて秀吉と戦うべし!

「お主の好きにせよ」「責めはワシが負う」と言っていた片方で
景勝がこの遺言状を準備し、
秀吉と刺し違える覚悟を持っていたことを考えると
兼続は主君から信頼を得ていたことに改めて感謝し、
この遺言状のことはしっかりと心に止め置きます。

そして、書状をそっと火中に投じ、その存在を抹殺します。


景勝たちが越後へ帰る日がやってきました。
今度は暇乞いのための挨拶です。

秀吉は、兼続を家臣として
獲得できなかったことを悔やみます。
秀吉のことを心から信じてくれる家臣がいないため、
黄金に頼るしかなかった……と、
秀吉の重臣たちの前でさらりと言ってのけます。

もはや兼続にその気がないので、
黙って手を引くしかありません。
帰途道中の無事を祈り、涙を流します。

利休にも会っておきましょう。
しかし利休は「私は殺される」というナゾの言葉を遺し、
遺言として、三成には気をつけるようにと兼続に忠告します。

その三成にも暇乞いの挨拶です。
三成は、初音と会わせようと場をセッティングしますが、
兼続は初音に会わずに帰ります。

次はいつ、どこで会えるか分かりません。
永久的な別れになるかもしれませんが、
兼続も、そして初音も、鼻をつまみません(笑)
「兄ぃ兄ぃ〜」という追っかけ声もしてきません(笑)

こうして、越後へ出発です。


越後に戻った兼続は、真っ先に直江屋敷に向かいます。
お船はいつも通りに出迎えてくれますが、
侍女のかよはやけに優しく、
あれやこれやと世話を焼いています。

この理由は次回明らかになるのですが、
ここではまだ伏せておきましょう(^ ^)


浜松城の徳川家康は、
秀吉の妹・朝日姫とともに休んでいますが、
重臣・本多正信が寝所にやってきたため、
朝日姫に席を外してもらうようにお願いしています。

だるまのような身体をよいしょと起こし、
首筋をポリポリ掻きながら、のっしのっしと出て行く朝日姫。
いなくなったのを確認して、家康は大きくため息をつきます。

秀吉の誘いを堂々と断った兼続の話は、
すでに家康の耳に届いておりまして、
断られた時の秀吉の顔を見てみたかった……とニヤリ。

改めて天下動向を読み、上洛を決意します。

さっそく上洛した家康は、秀吉に面会を求めます。
秀吉に臣従を誓ったわけですが、
その褒美として、秀吉の陣羽織を所望。

秀吉は半ば困惑しますが、
「二度と、合戦のご苦労はさせませぬ!」という家康に
良い妹婿を持った……と涙し、
ほれほれ、と陣羽織を着させます。

そんな家康を横目で睨みつけている三成。
秀吉も、陣羽織を着させた後で、
後ろから家康に冷ややかな目を送ります。

頭を下げた家康も、
どこか策略の匂いのする表情をしています。


家康上洛の話を景勝・兼続の二人が語り合っていますが、
そこへやってきたのは仙桃院。
「そなた、直江の後を継いだ意味が分かっておらぬようじゃの」と
跡継ぎ跡継ぎとウルサくなっています。

勉強しない子供に「勉強しなさい!」という母御じゃあるまいし、
勉強と跡継ぎとを一緒にされてもいささか困るわけですが、
ここは二人とも、黙って仙桃院に従った方がよさそうです。


原作:火坂 雅志 (『天地人』NHK出版 刊)
脚本:小松 江里子
音楽:大島 ミチル
題字:武田 双雲

語り:宮本 信子
──────────
[出演]
妻夫木 聡 (直江兼続)

北村 一輝 (上杉景勝)

常磐 貴子 (お船)

小栗 旬 (石田三成)
長澤 まさみ (初音)
比嘉 愛未 (菊姫)
──────────
木村 佳乃 (お涼)
城田 優 (真田幸村)
横内 正 (小早川隆景)
松山 政路 (本多正信)
石原 良純 (福島正則)
──────────
笹野 高史 (豊臣秀吉)

神山 繁 (千 利休)

高島 礼子 (仙桃院)

宇津井 健 (前田利家)

富司 純子 (北政所)

松方 弘樹 (徳川家康)
──────────
制作統括:内藤 愼介
プロデューサー:吉永 証
演出:一木 正恵


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『天地人』
第27回「与六と与七」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜

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