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2009年7月12日 (日)

大河ドラマ天地人・(28)北の独眼竜

“遅れてきた大物”伊達政宗はB型なんですね。
身長は159.4cm、趣味は料理なんだそうです。
父・伊達輝宗を見殺しにし、母に毒殺されかけ、
そして弟を惨殺に及んだ独眼竜。

豊臣秀吉より30歳、そして直江兼続より7歳下の
伊達政宗は永禄10(1567)年生まれ。
「あと10年早く産まれていたら必ずや天下を取ったであろう」
と世の人に言わしめた政宗ですが、

その若さを逆手にとり、
豊臣家にとって脅威の存在になります。

兼続の子を身ごもったお船は、
直江家の本拠・与板城へ一時里帰り。

今や腑抜けになってしまった(←失礼(^ ^;;))
樋口惣右衛門と妻のおよしは見舞いに訪れます。
惣右衛門にとってお船は義理の娘、
お船にとって惣右衛門は義理の父ですから、
お互いいい関係です。

やれ、精がつくものを持ってきただの、
寒いだろうから何か羽織るものを持ってこいだの、
お船に対して、惣右衛門はいやに優しいのですが、
横に座っているおよしは急に黙り込んでしまいます。

「私の時より、ずーっと優しゅうございますな」(-_-)

いじけてしまったおよしを慰めるために、
惣右衛門は「お船殿はおよしに比べ年かさであろ?」と
つい口を滑らせてしまい、
その一言に、お船と侍女のかよは顔を見合わせます。

悪気があったわけではないにせよ、
女性を敵に回してしまうと、エラい目に遭いますね(^ ^;;)


その与板城から70km離れた春日山城では、
家老職として多忙な日日を送っております。
お船がいる与板には、
あまりの忙しさに赴くことさえままなりません。

間もなく人の親となる兼続は、
殺し合いというものがいつどこから生まれるのか
考えるようになっています。

兼続が安産の御守りにつくった木彫りのものを
主君の上杉景勝は、イノシシと言いますが、
兼続としては、犬のつもりで作ったようです。
改めて、木彫りをよくよく眺めてみますが、
それでも犬とは納得できません。


京の聚楽第では、秀吉の子を授かった腹の大きい茶々に
大国実頼が茶を立てています。
今や茶々のお気に入りです。

そこへ秀吉がやってきて、
政宗のことで実頼に愚痴っています。
上洛を催促しても返事すらよこさず、
徳川家康に仲介させようにも、
伊達と徳川が裏で手を結んでいたらと考えれば、
おちおち頼んでいられません。

秀吉はニンマリと「上杉に任せる!」と言いますが、
曖昧な態度に終始した実頼の肩を扇子でピシャリと叩き、
「よいな!」と鬼の顔へ。

実頼は、受けざるを得ません。

先ほどまで、あんなに笑顔だった茶々も
「上杉には期待しておるぞ」と冷たい態度。
もしかして、茶々は……ツンデレ??


駿府城では、家康を家臣たちが囲んでいて
政宗の話でもちきりです。
さらに、伊達抑えの役目は上杉だと話していて、
「(関白)殿下にしっぽを振っておりますゆえ」と、
上杉の評判はさほど芳しくありません。

家康の脳裏には、京で対面した兼続の顔が浮かびます。


春日山城に、実頼からの書状が早速到着します。
あれこれ悩んだ景勝・兼続主従ですが、
まずは景勝が政宗のいる米沢城に使者を遣わし、
説き伏せることにします。

その使者は無論、兼続であります。


米沢城では、政宗が景勝からの書状を火鉢の中に投じ、
「しつこい」と鼻でせせら笑っていますが、
まずは会見を受けることとし、
伊達の意地を見せつけてやることにします。


与板城では、出産間もなくのお船が
体調を崩して床に伏せております。
たまたまやってきた惣右衛門とおよしですが、
惣右衛門に説得されたおよしも
お船の事情を察してか、献身的に介護を手伝います。

惣右衛門は兼続にこのことを知らせようとしますが、
お船は拒絶、それでもと言う惣右衛門に、
今できる最大限の笑みを見せて安心させようとします。


兼続とお供の者たちは、米沢城に到着するなり
「これから先は直江殿おひとりで」という要求を突きつけます。
多少ムッとした兼続でしたが、要求通りにします。

いざ対面となりますが、戦をやめるよう説得した兼続に
「やめてもいいがのう……越後をくれるなら」と
いきなり高飛車な政宗の物言い。

兼続は対面の場の奥に地球儀があるのに気づき、
亡き織田信長の影を政宗に見ます。

力づくで天下を治めようとして自ら滅びていった
信長を例に出し、政宗の考えは古いと断じますが、
それでも政宗は聞き入れようとしません。

それどころか、兼続を斬ろうともします。
いや、政宗ならやりかねませんね。

兼続には間もなく子が生まれます。
生まれてくる子のためにも生きねばならぬ。
親兄弟や妻子、そして万民が
平穏に暮らせる世を作らねばならぬ。

どれも、政宗にとっては痛い発言でありまして、
ついに逆上して兼続に斬り掛かります。

しかし、庭を隔てた対面の廊下から
妻・愛姫(めごひめ)が黙って政宗を見つめています。
その姿を見つけ、刀を鞘に収めます。

愛姫役は「杏」さん、渡辺 杏さんのことです。
そのお父上は、昭和62年大河『独眼竜政宗』で主演した
渡辺 謙さんその人であります。
ちなみにこの時の愛姫役は、桜田淳子さんでしたね。
謙さんは、どんな面持ちで
愛娘の姿を見られているのでしょうね?


天正17(1589)年6月、内乱続く佐渡島へ兼続らは渡り、
「イヤじゃ!」と抵抗する河原田城主・本間高統を
冷静に説得して戦を終わらせようとします。

本間家は鎌倉時代から代々続いている佐渡守護であり、
簡単には折れるわけにはいかないと意地を張っていたのですが、
ついに説得に応じ、
上陸からわずか12日目にして、佐渡を平定します。

佐渡島は宝の島でありまして、兼続は金山の開発に着手。
佐渡を支配しながらも、海を隔てたお船の身を案じ、
自らがこしらえた犬の木彫りを見つめています。

「何事もなければよいがの」と案じている兼続を
泉沢久秀は「大丈夫じゃ!」と元気づけていますが……。


ちょうどそのころ、お船は産気づいておりまして、
般若のような形相で力み、ついに出産しました。
玉のような姫君であります。

お船は景勝に披露しますが、
初恋の女性が子を産んだというのは、ちと複雑です。
それでも、景勝による日ごろのしかめッ面が
ついつい緩くなるのは、人情というものです。


吾子誕生の知らせは、兼続の元にも届きます。
兼続のみならず、農民に至るまでが大喜びですが、
続いてそこへ舞い込んで来た知らせは、
出産の喜びさえも消し去るほどのものでした。

あれだけ説得した政宗が、芦名家を滅ぼしてしまったのです。

急きょ春日山城に戻った兼続は、
景勝の許可を得て、越後の守りを固めることにします。


駿府の徳川家康の元へも、
伊達が芦名を滅ぼしたニュースは届いておりまして、
「伊達にはもっと暴れてほしいのう」と呑気に言っております。

そこへ、小田原城から遠山康光がやって来ます。
遠山とは、小田原北条家出身で上杉家お家騒動の片翼だった
上杉景虎の家臣でありまして、
敗色濃い景虎を見限って小田原へ戻った、あの人です。

でも史実では、景虎とともに自害して果て、
この時代にはすでに亡き人なのですが、
何の目的があってか、なぜかまだ生きています(^ ^;;)

北条家としては、真田家所領に侵攻して
秀吉との直接対決に挑むつもりです。
小田原城には8年分の兵粮を貯えているほど
強固な守りの城として有名で、
秀吉と言えどもいとも容易くは落とせまいと踏んでのことです。

一方、秀吉は北条が真田に侵攻したのを知って、
北条攻めの決意を固めます。


政宗への布石が一段落ついた兼続は、
念願かなって、与板城へ戻ることができました。

吾子をあやしているお船の後ろ姿を見つめて、
兼続は感極まって何も言えません。
兼続の目には涙が。

待望の子であります。


原作:火坂 雅志 (『天地人』NHK出版 刊)
脚本:小松 江里子
音楽:大島 ミチル
題字:武田 双雲

語り:宮本 信子
──────────
[出演]
妻夫木 聡 (直江兼続)

北村 一輝 (上杉景勝)

常磐 貴子 (お船)

小栗 旬 (石田三成)
東 幹久 (泉沢久秀)
高嶋 政伸 (樋口惣右衛門)
玉山 鉄二 (上杉景虎) ※ ピンクレジットなし
──────────
深田 恭子 (茶々)
小泉 孝太郎 (大国実頼)
 杏 (愛姫)
松山 政路 (本多正信)
──────────
松田 龍平 (伊達政宗)

伊吹 吾郎 (北条氏政)

笹野 高史 (羽柴秀吉)

松方 弘樹 (徳川家康)
──────────
制作統括:内藤 愼介
プロデューサー:吉永 証
演出:野田 雄介


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『天地人』
第29回「天下統一」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜

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