大河ドラマ天地人・(34)さらば、越後
慶長2(1597)年9月。
石田三成に内密に呼ばれた直江兼続は
豊臣秀吉のもとを訪れます。
秀吉は病を得、ぐったりしています。
驚く兼続に秀吉は、更に驚くことを言ってきます。
なんと、上杉家の国替えを打診してきたのです。
上杉家は越後国で勢力を拡大してきたわけですが、
それを秀吉の一言で会津に移されようとしています。
とはいえ、日本の安泰を願ってのことでありまして、
単に秀吉のわがままとは違います。
兼続は秀吉の心中を推し量り、
それを持ち帰り、さっそく上杉景勝に話してみることに。
「日本の安泰を期すべき」「それが義というもの」と言われれば、
景勝とて拒めるものではありません。
越後へ戻った兼続は家臣たちを集め、
会津への国替えの件を伝えます。
みな、それぞれ心配事をかかえてはいますが、
兼続の父・樋口惣右衛門だけは
楽観的にアハハと笑っています。
兼続は寝込んでいる泉沢久秀を訪ねます。
ただ、泉沢は体調が悪いわけではなく、
会津への国替えを拒んでいるわけです。
「生まれ育った越後を何故離れなければならぬ!」
と駄々っ子のように始末が悪いのですが、
兼続はそっと説得するにとどめ、
今後を見据えた頼みごとをします。
一方、仙桃院は上杉謙信の遺骸とともに
越後に残ることにします。
お船は兼続との間に生まれた長男坊を連れて
越後へ戻ってきます。
もう二度と越後の地は踏めないかもしれないと覚悟したお船は
子どもたちに越後の雪のぬくもり、あたたかさを
しっかりと覚えておくように諭します。
子どもたちは「ハイッ!」と元気よく返事しますが、
子どもたちにはどこまで理解できたか、
一抹の不安は残ります。
会津への国替えの段取りが進んでいます。
上杉は越後から会津へ移りますが、
逆に越後へは、越前から堀 秀治が
移ってくることになっています。
会津へ移ると、上杉家は120万石の大大名。
徳川家康・毛利輝元に次いでの地位です。
兼続は引継ぎ業務も兼ねて、会津若松城へ赴きます。
会津若松城では、石田三成が先回りして待っています。
しかし、竹馬の友 親友とはいえ
軽い雑談程度しか会話できず、
兼続は半ば急かされるように越後へ戻ります。
兼続の計らいで越後に残っていたお涼は
会津には行かないことにします。
しんしんと降り続く雪を見ながら、
今まで自分が越後のためにやってきたことは
何だったのであろうと、弱音を吐いてしまいます。
頭では分かっているつもりでも、
越後を去らなければならないことに
上杉の家臣団以上に、そして景勝以上に
納得がいかない兼続でした。
そんな兼続にそっと寄り添うお涼です。
国替えの日が刻一刻と迫ってきております。
仙桃院は、幼い兼続を景勝の家臣に取り立てたことを
「やはり私の目に狂いはなかったの」と今さらながら、
いや、最後の最後の言葉として
“先見の明”をひけらかしているわけですが、
そんなプチ自慢にも、兼続は微動だにしません。
ともかく、景勝のことを託されます。
兼続は景勝とともに八海山に登ってみますが、
越後の景色を眺めていると、
おのずと涙を流してしまう景勝でした。
越後を出発する日がついにきました。
ふと振り返ると、仙桃院がはるか向こうの山に
見送りに来てくれています。
その姿を見て、越後で過ごした日々が
走馬灯のように脳裏を駆け巡ります。
手を合わせる仙桃院に深々と一礼する兼続と景勝ですが、
あんな豆つぶのような小さな姿でも
よくまぁ見えたものです。
※来週は「衆議院議員選挙・開票速報特別番組」編成のため
アナログ総合・デジタル総合の放送時間が7時10分~に繰り上げられます。
いつも通りに8時にスイッチを入れても、
妻夫木クンは出てきませんので(^ ^;;)
原作:火坂 雅志 (『天地人』NHK出版 刊)
脚本:小松 江里子
脚本協力:小松 與志子・山上 ちはる
音楽:大島 ミチル
題字:武田 双雲
語り:宮本 信子
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[出演]
妻夫木 聡 (直江兼続)
北村 一輝 (上杉景勝)
常盤 貴子 (お船)
小栗 旬 (石田三成)
高嶋 政伸 (樋口惣右衛門)
阿部 寛 (上杉謙信)
宍戸 錠 (直江景綱)
田中 美佐子 (お藤)
山本 圭 (吉江宗信)
萬田 久子 (お万)
平泉 成 (栗林政頼)
葛山 信吾 (安部政吉)
山下 真司 (直江信綱)
玉山 鉄二 (上杉景虎)
相武 紗季 (華姫)
(阿部〜相武:回想出演・ピンクレジットなし)
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比嘉 愛未 (菊姫)
小泉 孝太郎 (大国実頼)
東 幹久 (泉沢久秀)
松山 政路 (本多正信)
木村 佳乃 (お涼)
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笹野 高史 (豊臣秀吉)
高島 礼子 (仙桃院)
松方 弘樹 (徳川家康)
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制作統括:内藤 愼介
プロデューサー:吉永 証
演出:片岡 敬司
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『天地人』
第35回「家康の陰謀」
アナログ総合・デジタル総合:午後7時10分〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜
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コメント
「竹馬の友」は「幼なじみ」という意味だと思うのですが、石田三成って、兼続の「竹馬の友」ですか?
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通りすがりさーん。こんにちは。
ご指摘ありがとうございまーす。
>「竹馬の友」は「幼なじみ」という意味
よくよく考えればそうですね。
せっかくのいい機会なので、辞書で調べてみますと
「2〜6歳で出会った友をいう」とも書いてありました。
そう考えると、兼続と三成は
その頃には出会っていないわけで、
そうなると“竹馬の友”と表現するにはおかしいですね。
訂正させていただきました。
ただKassyは、以前別の記事だったと思うのですが、
中学時代に知り合った友人を
“竹馬の友”と表現したことが
あったようななかったような……???
もしあったなら、ちょっとその誤りが気になるところです。
投稿: ★通りすがり | 2009年9月 1日 (火) 00:50