回る寿司な人々

実は最近、回転寿司屋によく行きます。
ふつうの飲食店ですと、少食の姫には量がちと多すぎて
Kassyに「(残りを)食べてくれん？？」ということになるので、
回転寿司屋だと、自分のお腹具合を考えながら
食べたい分だけ食べられる、という利点からです。

今日、姫と回転寿司屋に行った時のこと。。。

入店して10分ほど混雑で待たされ、
カウンター席に通されて15分ほどしたころでしょうか。

姫がカウンター席の最も端に座っていまして、
その隣にKassy、さらにその隣２名分は空席でしたが、
60〜70歳と思しき老夫婦がお越しになりました。

そのご夫婦、回転寿司屋には初めてだったようで、
店員さんに注文の仕方や回転寿司屋ならではのルールなど
事細かに確認なさっておられました。

回転寿司屋ならではのルールと言っても、
一度取ったらコンベヤーに戻さない、とか
コンベヤーのネタには触れない、とか
そういった、ごくごく当たり前のことですがね。

そして、丁寧に説明をする店員さんに、奥さまは
「分からんやったらまた聞くわ」と言って、
店員さんを解放なさっておられました。

Kassyと姫は、いただくのは小休止ということで
しばし歓談モードに入っていたわけですが、
回転寿司屋初体験のその老夫婦が少しだけ気になり、
その様子を横目でしばらく伺っておりました。

コンベヤーで流れてくるネタを見るなり、奥さまは
「食べたいのはどんどん注文せないかんのやね」と
目の前にあるタッチパネルを、
初めてとは思えないような素早さで次々に注文なさいます。

右手ではタッチパネルで次々に注文しながら、
左手ではコンベヤーで流れてくるネタを
次々に取り上げます。

おかあさ〜ん、そんなにたくさん注文しよったら、
注文の品が大量にコンベヤーで流れてきて、
取り損ねてしまうぞぉ〜(^ ^;;)

ま、その時は「取り忘れてますよ〜」と
代わりに取ってあげてもいいかな。
内心では、Kassyはそう思っておりました。

注文を一通りし終えた奥さま、
左手は相変わらずコンベヤーに向いていて、
右手では「お茶！ お茶！」と言いつつお茶を注ぎ、
「ガリ！ ガリ！」「お醤油！」と忙しそうです。

しかし、結論から言いますと、
１枚も取り損ねることなく、すべて平らげちゃいました。

失礼かな とは思いつつ、ご夫婦が平らげたお皿の枚数を
横目でカウントしてみますと、奥さま９枚、ご主人３枚。
姫が１枚、Kassyが２枚いただいている間にです。

ご主人の枚数が極端に少ないわけですが、
これは、コンベヤーで流れてくるネタを見て
ご主人なりのうんちくを語っておられたからだと思います。
カツオが流れてくれば「カツオはだな……」、
イカが流れてくれば「イカというのはだな……」等々。

奥さまにうんちくを聞かせておられたようですが、
当の奥さまは召し上がるのに夢中で、馬耳東風状態です。
ご主人、ドンマイ！

奥さまの快進撃、まだ続きます。

奥さまの10枚目は、
コンベヤーで流れてきたデザート(ケーキ)。
おー、そろそろしめますか(^ ^)
……と思いきや、11枚目はタッチパネルで
うどんをご注文。

どこまで行くんだ、いったい(> <;;)

あのご夫婦、実質的な入店時間は20分ほどでしたが、
結局、奥さま11枚、ご主人変わらず３枚。

姫とKassyは、そんな奥さまに圧倒されてしまい、
完全に戦意喪失。。。

最終的には、Kassyたちがお店を出るまでの間に、
姫はさらに４枚、Kassyは５枚をいただいて
それぞれ合計すると８枚、12枚になりましたが、
それでも入店から１時間が経過(^ ^;;)

奥さまはまるで、嵐のようにやって来て、
そして嵐のように去っていきました。