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2010年2月21日 (日)

大河ドラマ龍馬伝・(08)弥太郎の涙

安政3(1856)年。

坂本龍馬の父・坂本八平が亡くなって、
その後を継いだ坂本権平は
龍馬とともに挨拶回りをしてお顔見せ。

その帰り、
庄屋一派にめった打ちされている一人の男を
龍馬は助けます。

その男とは、岩崎弥太郎の父・岩崎弥次郎です。

江戸に出て来て一年の岩崎弥太郎は土佐藩中屋敷で、
かつて何かといがみあっていた溝渕広之丞と
共に暮らしています。

勉学に必死に励んでいる弥太郎は
田舎から一通の文を受け取り、目を通しますが
顔色を変えて一路土佐へ──。

どこまで息子の邪魔をしたら気が済むがぜよ!

文の内容は、冒頭の事件を知らせるもので
急いで帰ってきてほしい、と結んであったのです。
日本橋──三河──大坂──讃岐──土佐。
普通の足なら30日程度かかる行程を
昼も夜も走り続け、わずか16日で土佐へ帰還。

田んぼに引く水を、
村の庄屋・島田便右衛門が独り占めしたことに
弥次郎が腹を立てて 直談判に行くものの、
逆にめった打ちにされたというもの。

瀕死の弥次郎を龍馬は助け出し、
弥次郎の家族を何かと気にかけ面倒を見ていました。

弥太郎は庄屋の島田屋敷へ赴き、文句を言いますが
適当にあしらわれてしまいます。
刀を抜こうにも、かなり錆び付いていて
サッと抜くことが出来ません。

すでに奉行所で裁きが下っていると知って、
弥太郎は安藝(あき)奉行所へ押しかけますが、
こちらも門前払い。

庄屋でも奉行所でも、共通して言われたことは
「坂本龍馬」の名前です。
つまり、弥太郎が思いついて出向く先へは
龍馬がすでに行っていたところだったわけです。


龍馬はこの不平等を武市半平太に話しますが、
半平太はそんな小さなことに関わるつもりはありません。
藩から江戸行きの許可が下り、
平井収二郎と岡田以蔵の2人を従えて江戸へ行く予定です。


そんな兄・収二郎の足袋を買いに平井加尾が出かけますが、
偶然 龍馬と出くわします。
偶然と言いつつも、
龍馬は加尾を待っていた節があるのですが(^ ^;;)

龍馬と並んで歩く加尾を見た収二郎は
後に加尾を龍馬から離そうとしますが……。

さて、龍馬と加尾の二人で歩いていると、
饅頭屋のせがれ・近藤長次郎が二人を見つけ、
近づいてきます。

「坂本様も隅に置けませんねぇ」というのはまだマシで、
「土佐で羽を伸ばせるがも今のうちやしね」
と、よくもまぁペラペラとしゃべるしゃべる。

加尾が、龍馬の江戸再留学を知るのはこの時です。

それだけではなく
長次郎は弥次郎事件の全容もつかんでおり、
庄屋は日ごろから安藝奉行に賄賂を贈っていて
米や金などの付け届けをしているという
庄屋と奉行所の意外なつながりも龍馬に教えてくれます。

ちなみに、逃げ出した加尾を見つけた龍馬は、
「その時が来たら、おまんを迎えに行くきに」と
加尾と約束しています。

収二郎は、買い物から戻った加尾にしっかりと釘を刺し
半平太と以蔵とともに江戸へ向かいます。


庄屋と安藝奉行のつながりを弥太郎に教えると、
弥太郎は相当悔しがり、庄屋を斬ると息巻きます。
しかし、龍馬は吉田東洋に訴えてみようと持ちかけます。

山内豊信による抜擢で藩政に携わるようになった東洋ですが、
酒癖の悪い直参を一喝したということで蟄居の身です。
そんな気骨のある東洋なら、
何とかしてくれそうな気がするのです。

吉田屋敷の前で粘って4日目の朝、
とうとう目通りを許された弥太郎と龍馬。
庄屋の専横と安藝奉行の不正を東洋に訴えますが、
「力もない者は黙っちょるしか仕方がないがじゃ」
東洋の返事はとても冷たいものでした。


その日の夜、弥太郎は
安藝奉行所の門に刀で文字を彫ります。
「官以賄賂成 獄因愛憎決」
──官は賄賂を以て成し、獄は愛憎に因りて決す。

弥太郎は奉行所を侮辱した罪で牢屋行きです。

──────────

(『篤姫』では「(18)斉彬の密命」付近)


作:福田 靖
音楽:佐藤 直紀
題字:紫  舟
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福山 雅治 (坂本龍馬)

香川 照之 (岩崎弥太郎・語り)

大森 南朋 (武市半平太)

広末 涼子 (平井加尾)

寺島 しのぶ (坂本乙女)

奥貫 薫 (武市 冨)

島崎 和歌子 (坂本千野)
──────────
杉本 哲太 (坂本権平)
大泉 洋 (饅頭屋長次郎)
宮迫 博之 (平井収二郎)
菅井 きん (武市 智)
──────────
田中 泯 (吉田東洋)

松原 智恵子 (坂本伊與)

蟹江 敬三 (岩崎弥次郎)

倍賞 美津子 (岩崎美和)
──────────
制作統括:鈴木 圭・岩谷 可奈子
プロデューサー:土屋 勝裕
演出:渡辺 一貴


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『龍馬伝』
第9回「命の値段」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜

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