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2010年4月18日 (日)

大河ドラマ龍馬伝・(16)勝 麟太郎

江戸・千葉道場──。

坂本龍馬が江戸剣術修行に来たときのように
かなり厳しく激しい稽古が行われていますが、
龍馬が外からいくら声をかけても、
稽古に集中してか誰も出て来る気配がありません。

それなら勝手に入っちゃいます(^ ^)

真剣なまなざしで稽古を見ている佐那の真横に
突然 龍馬が姿を現し……。

龍馬の再来訪で佐那や兄・千葉重太郎は
てんやわんやの大騒ぎです。

剣道着から着物に着替えた佐那は
「坂本さまが……坂本さまが……」とパニックになり、
重太郎は「待った甲斐があったのう、佐那!(^ ^)」と大喜び。

しかし、その龍馬の目的は
前回 平井加尾に教えてもらった勝 麟太郎に会うための
つてを求めて千葉道場にやって来たまでであり、
佐那に会いに来たというわけではありません。

しかも龍馬は土佐を脱藩してきたというではありませんか。

「会えるわけないだろう!」と厳しい口調で言う重太郎です。
それもそのはず、麟太郎は幕府側の人間ですが
そんな人間が最も警戒するのが攘夷派であり脱藩浪士であり、
龍馬はその両方を完全に満たしている人物なわけです。

自分に会いにきたと信じていた佐那も、
麟太郎に会わせてもらおうと思っていた龍馬も、
理由はともあれ両者ともひどくがっかり。

そこで龍馬はひらめきます。

麟太郎が幕府要職にあるなら、
重太郎が剣術指南役を務める越前福井藩の
前藩主・松平春嶽を紹介してもらい、
その春嶽に麟太郎を紹介してもらえばいいわけです。


江戸城に緊張が走ります。
帝の上洛命令を持って、三条実美が江戸城にやって来たのです。
もちろん、武市半平太も護衛役で登城しています。
相手は14代将軍・徳川家茂、弱冠17歳です。

「攘夷を実行するしかないのか!?」と戸惑いつつ
実美には銀200枚もの大金を与えておきます。
半平太も「さすがは徳川家!」と驚いた様子。

友好条約を締結している今、
攘夷に舵を切れば欧米諸国から攻撃を受けるのは必定であり、
戦になれば日本に勝ち目はないと考えているようです。

その場にいた一橋慶喜は、
天下太平の世を260年間も続けてきたのは徳川幕府であって
いくら帝といえども政策に口を挟むな! と言ってくると息巻き、
家茂もそんな慶喜を使者として上洛させることにします。


重太郎と龍馬は越前福井藩の江戸藩邸を訪問したのは、そんな折です。
まずは家臣の北村兵衛に、春嶽に会わせてほしいと願い出て、
重太郎の友人ならば と格別の計らいで手はずを整えてくれます。

そして数日後。
佐那が用意してくれた坂本家紋入りの袴を身につけ、
春嶽に目通りが叶います。

龍馬が攘夷派で、かつ脱藩浪士と知るやいなや
越前藩家臣たちは龍馬に斬り掛かろうとしますが、
重太郎が刺客を送り込むはずはない、と
春嶽は家臣たちを直らせます。

龍馬の話を一通り聞いた春嶽は 風変わりな龍馬を気に入って、
後から駆けつけた定吉の後押しもあって、
麟太郎に紹介状を書いてやることにします。


その紹介状を持って、勝屋敷を単独訪問する龍馬。

麟太郎が姿を現すまでの間、
龍馬にとっては書斎に置いてあるものが珍しいらしく、
舐めるように眺めていきます。

姿を現した麟太郎は帳面を広げます。
麟太郎なりの面接試験といったところでしょうか。

「名前は?」──坂本龍馬と申しますッ。

「坂本のサカは?」──さか?
「サカ?」──さか? サカ!──さか!

などと、まるで漫才のように面接試験が進んでいきますが、
「どう面白いのか、オレに見せてくれ」との要求に対し
私は面白いことなど何もできんがです! と龍馬が答え、
麟太郎は帳面に大きく×印を付けます。

それだけにはとどまらず、
質問に答える度に大きな×印が付けられ続け──。

途中、土佐の饅頭屋の息子・近藤長次郎そっくりの男が
麟太郎に茶を運んできますが、そんなことはおかまいなし。
麟太郎は地球儀を取り出してきて、日本の小ささを説明。
しかし、失意にある龍馬は、ポツリと「知っちゅうがです」。

あれだけ期待した麟太郎との対面は、
あっけなく終了してしまいます。

屋敷を出ようとした龍馬は、先ほど茶を運んできた書生が
やはり近藤長次郎であったことに驚きを隠せません。

ウワサ好きの長次郎は、
材木を売る商売を始めようとしている岩崎弥太郎に触発されて、
日本の危機にじっとしておられず、土佐を飛び出してきたとのこと。
まずは江戸の見山塾に学び、
安積艮斎の紹介で麟太郎の書生になったそうです。


半平太は平井収二郎や岡田以蔵を伴って、勝の屋敷を訪れます。

なんでも、将軍名代として一橋慶喜が上洛するというウワサを聞き
それで麟太郎を訪ねたわけですが、
そこにすでに龍馬が訪問してきて、
しかも饅頭屋のせがれ(=長次郎)が弟子入りしていると麟太郎から聞き、

あやつらとは関係ありません! と言いつつも
「何でこんなところに……」と動揺は隠せません。

屋敷を辞す時、硬い表情の長次郎がお見送りに出ますが、
半平太の「お前なんぞ」という言葉にショックを受ける長次郎。
おぉおぉ、人に権力を持たせてしまうと怖いのぉ。

半平太たちが帰った後、
龍馬ともう一度会いたくなった麟太郎は彼を呼び出し、
じっくり話を聞くことにします。


──日本は島国なので、異人は海からしかやって来れない。
それに立ち向かうには軍艦は絶対に必要である。

龍馬は北辰一刀流免許皆伝で、お世辞ではなく強い。

そんな龍馬の強さを知っている者たちは、
龍馬にケンカをふっかけてきたりはしない。
それと同じで、日本が強い海軍さえ持っていれば、
いくら欧米諸国とはいえ、戦にはならないはず。

すでに開国している日本としては、
諸外国の技術を学んで軍艦を次々に作り
いろいろなことを取り入れて対等の文化を持てば、
独立ができ、戦なしに攘夷が実行できる!──

麟太郎はフッと微笑み「オレの負けだよ」と、
龍馬を弟子として採ることにします。


麟太郎は龍馬を連れて、軍艦を見せます。
その軍艦に日本人が乗っていることにひどく感激した龍馬。

龍馬に生きる道を教えてくれる誰か。
その答えは最初に期待した通り、この勝 麟太郎でした。

──────────

文久2(1862)年12月12日、
江戸品川で建設中のイギリス公使館が焼打ちされる。

慶応3(1867)年10月14日、
15代将軍・徳川慶喜による明治天皇への大政奉還まで

あと4年10ヶ月──。

(『篤姫』では「(38)姑の心 嫁の心」付近)


作:福田 靖
音楽:佐藤 直紀
題字:紫  舟
──────────
福山 雅治 (坂本龍馬)

香川 照之 (岩崎弥太郎・語り)

大森 南朋 (武市半平太)

貫地谷 しほり (千葉佐那)

佐藤 健 (岡田以蔵)
──────────
渡辺 いっけい (千葉重太郎)
宮迫 博之 (平井収二郎)
大泉 洋 (近藤長次郎)

トータス 松本 (ジョン万次郎)
──────────
武田 鉄矢 (勝 麟太郎)

夏八木 勲 (松平春嶽)

里見 浩太朗 (千葉定吉)
──────────
制作統括:鈴木 圭・岩谷 可奈子
プロデューサー:土屋 勝裕
演出:大友 啓史


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『龍馬伝』
第17回「怪物、容堂」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜

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