細かすぎて伝わらないバスネタ選手権(14)
地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと334日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。
N鉄バスのバス停には、基本的には
発車時刻表があり、路線図&運賃表があり、
というのが最低限のようです。
バス停を管理する営業所はバス停によって変わるので、
そのバス停ごとに掲出される路線図も
ちょっぴり営業所テイストな仕上がりになります。
左から右方向に書いてみたり。
右から左方向に書いてみたり。
上から下方向に書いてみたり。など。
(そのあたりはsoramameさんがお詳しいです)
……んで。
今日はその「路線図」についてつらつらと
お話ししようってんじゃありません。
Kassyは現在、別ページにて
「方向幕コレクション」(センバツ!ほうこうまくぅ)を
気長にやっておりまして、今月で第29弾となりました。
あのページの内容は、Kassy自身で調査したものもあり
読者のみなさまからご提供いただいたものもあり、で
成り立っております。
改めて感謝申し上げます。m(_ _)m
今回のお話、Kassy自身が幕の調査をする際に
ヒントとしてきた あるアイテムのお話です
Kassyが幕調査の上で、乗務員さんに頼み込んで
幕を天から地まで回していただくことは
基本的には、今まで記事にしたように「ない」です。
(わざわざ幕を回していただくという作業時分は
そもそもの待機時分から奪い取ってしまうことになり、
その権限は当然ながらKassyにはないし、
そうするのはKassyの本意ではないためです)
じゃあどうやって調査しているのか? というところですが、
以前記事にしたような、終点など実際に幕を回すポイントで
動作の瞬間をひたすら待ち続け、
動作中に必死にメモをとる という手法の他に、
運転席周辺にある「方向幕対照表」を見て
内容を書き留める、ということもやっておりました。
冒頭のバス路線図と同じで、この方向幕対照表も
営業所テイストがあって、なかなかおもしろいです。
そんな対照表のアレコレを紹介していきますが、
以下紹介する対照表の使用時代はバラバラなので
最新のものとは フォーマットが異なる可能性があります。
また、白黒の対照表を便宜上カラー化するなど
かなりの部分でデフォルメしています。
あしからず。
まずは、方向幕の内容をそのまま対応させた
見た目ベースの対照表。
おそらく対照表は
Excel文書にて作成していると思われるため、
フォントの大きさによっては
左右に若干のすき間が生まれるセルもありますが、
基本的には方向幕の内容をそのまま写し取った
“イメージ画像”のため、設定する乗務員さんが
その方向幕の見たままを勘違いしていなければ、
非常に分かりやすいものとなりますし、
Kassyのような幕ファンにとっても
非常に調査しやすい対照表であります。
路線愛称(ここでは「Wかくす」)もローマ字表記も
忠実に再現しているところがミソです。
このタイプは、現在でも
グループ会社のH田バストップドア車などで
見ることができます。
続いて、対照表を貼り付けるスペースの問題なのか、
縦書きベースの対照表。
方向幕対照表は一部の営業所を除いては
運転席右手のサンバイザーに貼り付けていましたが、
こちらの営業所は右手の窓の上部分の
空きスペースに貼ってありました。
また方向幕コマの配列も
経由地ごとではなく行先ごとというタイプに
ある種の新鮮さを感じたものです(^ ^;;)
コチラも縦書きベースの対照表ですが──。
前項と似ている部分はありますが、コチラは
路線廃止によって「使わなくなったコマ」や
幕の作り直しによって「使えなくなったコマ」に
べた塗りをして区別しています。
使わなくなった、あるいは使えなくなったコマの部分に
明らかに手書きで大きく×印をつけたり
取消線を入れたりしている対照表、
あるいは「(正しいのは)こっちだよッ!」と
怒りに任せて(?)設定番号にぐるぐると
○を記した対照表はよく目にしましたが、
コチラの対照表は予め、
判別しやすいようにべた塗りをしています。
その一方で、
削除したコマにどんな内容のものが入っているか
分かるようにもしています。
続いて、始発地ベースの対照表です。
一般的な対照表は、
行先番号(系統番号)と経由地と行先欄の
“情報”としての比重は均一だと思うのですが、
コチラは始発地にウェイトが占められています。
これはおそらく、
同じ行先番号内に同じ行先のコマが2コマ以上ある場合に
使用するコマを間違えないようにするための措置かと。
[1-2]D宰府ゆきやH営業所ゆきは
N鉄F日市発のコマと
D宰府〜H営業所間の区間便コマを区別するためです。
ちなみに[1-2]N鉄F日市ゆきは、現在なら
D宰府発とH営業所発で区別したという形ですが、
それよりはむしろ、幕が作られた当時の
Y木を経由するか(H営業所発)、経由しないか(D宰府発)で
区別した、というニュアンスの方が強そうです。
余談ながら、[1-1]系統のN鉄F日市ゆきは
現在、葉Kヶ丘経由(Y木発)と
葉Kヶ丘非経由(Y須原・H導寺発)があります。
[1-2]系統で全区間用コマと区間便用コマがあるのに
[1-1]系統では1コマで!? というところですが、
こちらも当初は葉Kヶ丘経由が存在しなかったため
以前は1コマで事足りたわけです。
ただ、葉Kヶ丘経由と葉Kヶ丘非経由、
どちらもY木転回場内からの出発でありまして、
2経路ある以上、区別すべき……という気もしますが、
・Y木→葉Kヶ丘東→葉Kヶ丘西→東Y木→Y木入口
・Y木────────────────→Y木入口
という停車順であれば、もしかしたら営業所内に
「山から降りて来たバスが葉Kヶ丘非経由、よね!」
「転回場内に待機していたら葉Kヶ丘経由、よね!」
「バスカットみたく停まったら葉Kヶ丘非経由、よね!」
「山に向かっていきそうなら葉Kヶ丘経由、よね!」
「Y木から葉Kヶ丘に行く人はいない、よね!」
→だから2コマ準備する必要ない、よね! と。
極論ですが、利用客に“空気読んでよ”と
言っているふうにも思えますね(笑)。
(たぶん違いますよ、念のため)
脱線、失礼……m(_ _;;)m
続いては、路線ベースです。
ここでいう“路線”とは
乗務員さんの勤務輪番上の路線でありまして、
急な応援がない限り、
その路線ごとに分けられた部分だけを見ていれば
間違いないですよ! という分類をしているもの。
例えば本日の勤務が「K日線」であるならば、
全体では50コマほどある方向幕の車両であっても
「今日使うのは、表の左列に分類した10コマだけ」と
見やすく分類してくれているものです。
このタイプは乗務員さん用に分類していますので、
調査後、自宅でコマ番号順に並び替える必要がありますね。
→対照表通りに転記したつもりでも、実際家で並び替えると
なぜか同じコマ番号で転記してしまっているのが
チラホラ出て来るんですよねぇ、なぜか(涙)。
しかも、3番目で例示したような
路線廃止によって「使わなくなったコマ」や
幕の作り直しによって「使えなくなったコマ」は
今さら対照表に入れる必要はないため、
割愛されているのが調査上イタいところではあります。
ちなみにコチラの営業所、このフォーマットの前の対照表は
内容を“大まかに”記した、1番目に例示したタイプに
最も近かったのですが、
サンバイザーなどに掲出していたわけではなく、
運賃箱の操作板と運賃投入口の間のすき間に
小さく折り畳んで入れていたので、
対照表からの調査は不可能でした。
このように、乗客から見えないところに掲示するパターンは
例えば一番多いのはスターフ(運行時刻表)置きの部分だったり
あるいは運転席の真後ろだったり、
営業所所属の車両が全社共通の方向幕であれば
スターフの最後のページだったり、とあるようです。
もっと細かく言えば、K留米地区の某営業所のように
乗客からは見えるんだけど、対照表が小さすぎて見えん!
というようなものもありましたよ(笑)。
こういった感じの対照表パターンに分けられます。
無論、全てのバス車両において
対照表を目視したわけではありませんので、
ここで紹介した以外にもいろいろあろうかとは思います。
究極といいますか、
いろいろ見てきた中で「おもろいなぁ」と思ったのは、
どこかに小さく手書きで書かれていた、
こういった対照“表”?
その車両が運用される路線が
かなり限定されている場合に有効なものでしょうかね。
一般的な路線バスではまず無理なパターンでしょうね。
| 固定リンク
「バス・電車」カテゴリの記事
- THE RAIL KITCHEN CHIKUGO(2019.11.02)
- 意外に難しい(2019.10.26)
- 「やっとで通った」(後)(2019.10.23)
- 「やっとで通った」(前)(2019.10.16)
コメント
こんにちは。
たしかに、この「対照表」から得られる情報は多いですよね。
31番に、まだ「粕屋町役場行き」がなかった頃、この対照表で「粕屋町役場」を見つけて、いずれ路線が開設されるであろうことを知ったりしました。
対照表が客席から見易い角度にあったりすると、なんだか得した気分になれます。
それにしても、Kassyさんの目で見たものをビジュアルに表現する力はすごいですね。
私は、目の前に現にあるものでさえも、それを描写するのはとても苦手でして、いつも感心させられます。
(高校のときは音楽ではなく美術を選択していたんですけどね…)。
──────────
soramameさーん。こんにちは!
今日もコメントありがとうございまーす。
>「対照表」から得られる情報は多い
そうですよね。
今までどういった路線があったのか、という
路線の改廃も分かりやすいですし、
新しいコマが追加されたら
どういった路線が開設されるのか、
いち早く知れるという部分もあります。
>なんだか得した気分になれます
確かにそうですね!
Kassyも「ほうほう」と頷きながら
バスに乗ってますよ、そういう時は(笑)。
>目で見たものをビジュアルに表現する力
ヴィジュアル系???(笑)
細かい所はかなりデフォルメしているんですけど、
同じように見た方が「あぁ!」と
イメージで分かっていただけるように、
できるだけ似せて作るようにしています。
あえて全然違うものを作るときもありますが、
やはり似せるならフォントや行間に至るまで
似せていきたいという思いはありますね(^ ^)
その方が雰囲気は伝わるでしょうから。
喜んでいただけて光栄です!
投稿: ★soramame | 2010年8月25日 (水) 16:56