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2010年8月22日 (日)

大河ドラマ龍馬伝・(34)侍、長次郎

地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと336日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。


亀山社中のメンバーで、記念写真の撮影をします。
とはいえ、写真を撮られるのはみんな初めてのことですので
「ちょっと待った! 魂は取られんじゃろか?」と不安気。

大丈夫ですよ、今まで亡くなった方はおられません、と
写真屋の上野彦馬はなだめますが、
近藤長次郎は、亀山社中が貧乏ゆえに
資金面で心配で心配でなりません。

写真を撮り終えて、まず発した言葉は……、
「みんな、生きちゅうがか?」(^ ^;;)


ユニオン号を買い付けた坂本龍馬たち。
「桜島丸」と名を変えたその船の運航は
亀山社中が責任を持って請け負います。

大量の武器を受け取った高杉晋作は大喜びし、
「二度と僕の前に現れるな」と激怒した桂 小五郎も
龍馬や長次郎に頭を下げて感謝しています。

イギリスに留学してみたい! と打ち明けた長次郎は、
「また一つ夢を持てたのう」と龍馬に讃えられて
ご満悦です。

早速、長次郎は軍艦や武器を購入する資金を確認し、
桜島丸引き渡しの覚え書きを提示します。

桜島丸は薩摩藩の籍とし、
船を操る人員は亀山社中から出す。
そして、長州藩の許しなく
薩摩藩と亀山社中は桜島丸を使うことができる。

この覚え書き、長州藩士の井上聞多も
グラバーとの交渉の場に同席していたので、
長州藩がてっきり呑んでくれているものと
思っていた長次郎ですが、
長州藩の面々はその覚え書きの内容を知らず噛みつきます。

桂も「金を出したは長州じゃぞ!」と言って聞きません。
しかし長次郎も折れず、話は平行線に。

桜島丸は長州藩の籍とし、船を操るのは長州藩士。
そして薩摩藩と亀山社中は、長州藩の許しなく
桜島丸を使うことはできない──。
今は薩摩と長州を結びつける方が先だと、
仲介をした龍馬は長州藩の要求を全面的にのみます。

もし亀山社中が船を自由に使えたなら
今後どんな仕事でもできようものを、
絶好の機会を潰されたと失意の長次郎は、
黙って長崎に帰ります。


長崎に戻った長次郎は、
桜島丸を自由に使える話は流れてしもうたと
亀山社中の仲間に愚痴をこぼしますが、
逆に、欲に目をくらんだとさんざんに責められます。

つまり、亀山社中が利益を得てしまっては
所詮はそのつもりであったと薩摩や長州から見放され、
薩摩と長州を結びつける大きな夢が潰えてしまう。
沢村惣之丞のフォローが入るや否や、

長次郎がついに爆発。

カステイラ作りも芸妓を呼んでの馬鹿騒ぎも、
操業したばかりの貧乏な亀山社中にあって
その資金は長次郎自身が全て工面したものです。

龍馬から勘定方を任されていた商人出身の長次郎には
資金繰りの難しさや苦しさがあったのだろうと思いますが、
仲間はそんなことを分かろうともせず、
好き勝手なことを言っています。

桜島丸を自由に使える条件を入れたことを
ここまで非難されるとは、長次郎も意外でなりません。

しかも「武士は食わねど高楊枝じゃ!」と言った仲間に
分からん! と返して、その直後に浴びせられた言葉が
長次郎を失意のどん底に突き落としてしまいます。

──おまんは、ニセ侍じゃきのう。


長次郎は、武器と船を調達したグラバーに呼ばれます。
覚え書きに添えなかったお詫びに、と
長州藩が準備した100両?を長次郎に渡すためです。

金の受け取りを一応は拒否した長次郎ですが、
イギリスに行きたがっていた長次郎に
グラバーは密航して留学することを勧めます。

亀山社中の仲間で写真撮影をした上野の写真屋を訪れ、
ひとりで写真を撮ります。
留学すれば、しばらくは日本へは戻れないでしょう。
その写真は、妻・お徳に送るつもりだったのでしょうか。

亀山社中に戻っても、居場所はすでにありません。
長次郎は密航を決心します。
しかし運命のいたずらか 密航当日は悪天候で、
長次郎の必死の願い空しく、船は出航しませんでした。

密航の疑いはたちまち長崎奉行所の知るところとなり
亀山社中にも捜査の手が及びます。

日ごろはグダグダの惣之丞がリーダーシップを発揮し、
陸奥陽之助には龍馬に知らさせ、
他の仲間で長次郎を探すようにテキパキと指示します。

その頃、長次郎は
小曽根乾堂の屋敷にかくまわれていましたが、
亀山社中が密航に加担したと疑われていることを
乾堂から聞き、そこで初めて長次郎は
大変なことをしでかしてしまったと後悔します。


武器を得たことで、薩摩藩に対して
少しずつ信頼心を取り戻しつつあった桂は、
龍馬の説得も手伝って、
ようやく西郷と対面する気になったようです。

高杉は、長州を発つ龍馬に餞別としてピストルを贈り、
京への道中の用心棒として、
槍の名手である三吉慎蔵もつけてくれます。

その三吉が届けた龍馬宛の文には、
長次郎が密航を企て、奉行所に追われているとあります。
しかし、急いで長崎に戻った龍馬を待っていたのは、
長次郎の亡きがら。

長次郎は、自分自身の失態で
亀山社中を窮地に陥れてしまってはいけないと
武士らしく腹をかき切ったそうです。

仲間は、長次郎に浴びせたひどい言葉を
涙ながらに詫びますが、時すでに遅く。
龍馬も大粒の涙を落としています。

龍馬は長崎奉行所に出向き、
長次郎が切腹した申し開きをします。
ただ、長次郎が密航を企てたというのは否定。

それはグラバーも乾堂も同様でありまして、
一切話さなかったとのこと。


龍馬は、一人で丸山の料亭・引田屋に行き
お元に会いにいきます。

いや、一人ではありません。
龍馬の懐には長次郎の写真があり、
その写真を眺めながら酒を呑もうというわけです。

写真を眺めながら、目に涙いっぱいためる龍馬。
お元は、そんな龍馬に気付いているかどうか、
いつものように美しい舞を披露しています。

──────────

慶応2(1866)年1月14日、
密航を企てた近藤長次郎が切腹、享年29。

慶応3(1867)年10月14日、
15代将軍・徳川慶喜による明治天皇への大政奉還まで

あと1年9ヶ月──。

(『篤姫』では「(41)薩長同盟」付近)


作:福田 靖
音楽:佐藤 直紀
題字:紫  舟
──────────
福山 雅治 (坂本龍馬)

香川 照之 (岩崎弥太郎・語り)

伊勢谷 友介 (高杉晋作)

蒼井 優 (元)

平岡 祐太 (陸奥陽之助)

酒井 若菜 (徳)
──────────
大泉 洋 (近藤長次郎)
谷原 章介 (桂 小五郎)
要  潤 (沢村惣之丞)
筧 利夫 (三吉慎蔵)

テリー 伊藤 (上野彦馬)
──────────
本田 博太郎 (小曽根乾堂)
石橋 凌 (朝比奈昌広)
蟹江 敬三 (岩崎弥次郎)
高橋 克実 (西郷吉之助)
倍賞 美津子 (岩崎美和)
──────────
制作統括:鈴木 圭・岩谷 可奈子
プロデューサー:土屋 勝裕
演出:真鍋 斎


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『龍馬伝』
第35回「薩長同盟ぜよ」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜

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