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2010年8月19日 (木)

vol.043・ミステリーツアー

地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと339日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。


vol.043・ミステリーツアー
(パーソナリティ:音声くん)

第43回放送です。

松原さつきさん主催のバス旅に参加しました。
某バラエティ番組テイストでお届けします。
車内でクイズを楽しみながら各地を回ります。
途中からバスがおもちゃに……(^ ^;;)
車椅子用スロープも実演展示!


今回のListening Pointは……
ピンポーン


※番組中のナレーションは、
この記事の「続きを読む」を参照ください。
また、番組に関するご意見・ご感想は、
この記事のコメント欄へお願いいたします。


7月31日、セミがけたたましく鳴き叫ぶ中、松原さつきさんが主催する『交通機関情報局・福岡都市圏ミステリーツアー』が行われた。今回は、その訪れた先々での珍百景をご紹介。


最初に、ミステリーツアーに乗務するバス運転士さんの自己紹介。ツアーを安全に かつ快適に、サポートしてくれる。野球やコンサートが開催されるYahoo! Japanドームや、日本第3位の高さを誇る福岡のシンボルタワー・福岡タワーを経由し、バスは一路南へ。集合場所から1時間あまり、第1チェックポイントに到着。
果たして、その光景とは?

【早良高校前】高校の前に広く大きなバス折返し場がある光景

福岡市早良区の南部に位置する脇山地区は、背振山・油山など、四方を山々に囲まれている。モズやカササギなどが戯れ、周辺の川には初夏に蛍が飛び交っていて、秋には彼岸花が咲き乱れる。昭和45年より、環境を守る市街化調整区域に指定され、いつも四季折々の自然に触れられる場所である。
その脇山地区にある、福岡県立早良高等学校。昭和61年の開校で、女子ハンドボール部が平成21年度に九州大会に出場、空手道部も全国大会に進出するなど、学業とともにスポーツが盛んな男女共学の高校。ちなみに、お笑い芸人・カンニング竹山こと 竹山隆範さんは、この高校の卒業生である。
早良高校の前に位置する、早良高校前バス停。ここは6月下旬まで西鉄バス脇山営業所として、福岡市南西部の路線を中心に担当していたが、近隣の営業所との統合により営業所機能を廃止。現在では、車庫だった場所をバス折返し場として残しているのみである。それゆえに、時間帯によっては、数十台分停められるスペースには、待機のために入ってきたバスが、ポツン……ポツン……。広い!


バスは急カーブが続く山道を分け入り、エンジンを唸らせながら登ってゆく。大型バスにはちょっと苦しいほどの道の狭さであるが、昔は大型バスの行き来が当たり前であったとか。早良高校前を出発しておよそ10分、第2チェックポイントに到着。
果たして、その光景とは?

【椎原】大地の自然に抱かれるバスの光景

早良区南部の椎原地区。この付近一帯は、福岡市内の喧騒とはほど遠い静かな場所で、ローカルムード満載の地区である。バス停横には清流・椎原川が流れている。川のせせらぎや小鳥のさえずりが絶え間なく聞こえてくる。椎原川沿いの林道を40分ほど登ると背振山登山口があり、山麓ではヤブミョウガ・コモチシダ・シュウブンソウなど、さまざまな植物を観察することもできる。
椎原バス停から少し下ったところにある椎原温泉。こぢんまりとした岩風呂で、風呂には屋根こそあるが開放的な作り。強アルカリ性の単純温泉で無色透明、少しヌルッとした感じのお湯である。リュウマチや神経痛、不眠症などに効用があるといわれ、ラドン量を多く含むお湯のため、美肌効果も期待できるそう。
ココ椎原バス停は、椎原川に沿って山を分け入ったところに位置している。もともと廃止を検討されていた路線であるが、運行形態を若干変えて存続することが決定、今に至る。現在は平日1日10本の路線バスが乗り入れるだけである。


椎原からバスで山を下る一行。途中のある分岐点では、155度転回するカーブも何なくこなすバス乗務員さんのプロ技術を目の当たりにすることができる。参加者からは拍手が。椎原バス停を出発しておよそ20分、第3チェックポイントに到着。
果たして、その光景とは?

【曲渕】思わずうどんを食べたくなるバス停の光景

福岡市早良区から佐賀県佐賀市へ伸びる国道263号線、通称、三瀬街道。その途中にある曲渕には、福岡市内の水がめである曲渕貯水池があり、緑に囲まれて満々と水を貯える景観はとても美しく、昭和60年、当時の厚生省の近代水道百選に指定されている。また、野鳥の保護地区にもなっており、平成7年にオープンした曲渕ダムパークは、バードウォッチングの名所でもある。
ココ曲渕バス停前にある曲渕小学校では「小規模校特別転入学制度」というユニークな制度が取り入れられており、各地から生徒を受け入れている。この制度は、自然に恵まれた環境の中で、地域の交流を大切にし、自然を生かした教育活動を行う小規模の学校に通学することにより、豊な人間性を育み、自然を愛する心を培うことを目的としている。ちなみに今年の受付はもう終了しました。参加希望のみなさん、また来年!
国道沿いにある曲渕うどん。曲渕地区の旧集会所を再利用して営業中。全体的に若干高めに値段設定されていると感じるが、最初に大盛りを注文しておけば、普通盛りと同じ料金でいただける。お店の名物は「つけ汁うどん」。オーダーすると、温かいおつゆに湯がきたての麺が。半透明で細めの麺はコシが強く弾力があり、ツルツルッとした食感、のどごしがとてもいい感じ。おつゆも濃さが絶妙で、文句なく美味しい。ネギやショウガ、柚子胡椒をお好みで入れていただくと、なお味が引き締まる、とのこと。


続いて一行は、峠越えをして福岡市の南部方面へ。途中、昼食調達のためにコンビニ前で臨時停車したものの、順調に第4チェックポイントへ。
果たして、その光景とは?

【上梶原】のどかな町から新幹線を臨める光景

整備新幹線。昭和45年に制定された「全国新幹線鉄道整備法」に基づいて整備計画が定められている5本の新幹線のことで、九州では九州新幹線の鹿児島ルートと長崎ルートがある。平成16年3月から、新八代〜鹿児島中央間127.6kmが部分開業。残る博多〜新八代間121.1kmも、来春開業予定である。
ココ上梶原バス停から臨める新幹線区間は、全長360mの梶原トンネルと全長1,060mの那珂川トンネルの中間地点。この区間は1,000m進んで35m上がる“35‰(パーミル)”という急勾配で、その急勾配は那珂川トンネルの南側出口付近まで続いている。従来の新幹線用の車両ではこの急勾配を走行できないため、JR西日本とJR九州が共同開発した新型車両は、全車両電動車としてこの区間の運行を可能にしている。
その新型車両は、愛称が「さくら」と決まり、山陽新幹線新大阪駅から九州新幹線鹿児島中央駅間を直通する列車として運行される予定。現在のところ、植物の名前が新幹線愛称に採用されたのは「さくら」が初である。


上梶原を後にし、しばらく住宅街の中を通る一行。今までバス路線の末端を辿って来ただけに、人の暮らしが見える街並みに、しばしの安堵感を覚える。バスは第5チェックポイントへ滑るように進入。
果たして、その光景とは?

【月の浦営業所】山奥にバス営業所がある光景

福岡都心の南側に位置する大野城市。更に南側にある大野城市南地区は、月の浦区やつつじヶ丘区を有し、このエリアの人口は約3万人。昭和40年代より次々に山を切り開き、大規模な団地を造成。福岡のベッドタウンとして発展を遂げてきた。その一方で、山林や川など自然環境にも恵まれ、農地も非常に多く、平野神社などの文化財や遺跡も存在する地域である。
昭和46年には、当時の自治省から「モデルコミュニティ」としての指定を受け、実質的なコミュニティ活動が始まって現在に至っている。高齢者移動支援事業の一環として、大野城市と共働で無料のコミュニティカーを走らせ、公共サービスや住民自治が単独では対応できない公共の空白部分を補完する取り組みなど、地区独自の活動を評価され、福岡を元気にする「共助社会づくり奨励賞」「福岡地域づくり活動賞」を受賞。
ココ月の浦営業所バス停は、文字通り営業所の敷地内にある。大野城市・春日市・那珂川町の境に位置する月の浦営業所は、平成6年に現在地に移転開業したもので、西鉄バス営業所の中では比較的新しい。山を切り開いて作られた新興住宅地の 更にその奥に営業所があり、冬には雪がよく積もるそう。ちなみに先ほどのチェックポイント・上梶原から真東に約1.5kmのところに位置しているが、両地点をつなぐ直通道路はなく、迂回しなければならない。その所要時間は、およそ25分。


営業所で昼食にパクつく一行。昼食後は各自めいめいに、営業所内に停まっているバス車両を撮影。オフ会を記念して全員で記念撮影をし、営業所を後に。バス車内では、すでにぐったりと疲れて座席で眠る参加者もいて、それを知ってか知らずか、バスを淡々と走らせ、車体が大きく揺れないように気を配って運転してくださる運転士さん。そうした中、第6チェックポイントに到着。
果たして、その光景とは?

【山家駅前】お手製交通博物館がある光景

筑紫野市山家。長崎街道の宿場町である筑前六宿のひとつで、日田往還、薩摩街道が交わる宿場町。かつてはこの宿場町が栄えていたことが想像できる場所である。その交通スタイルは今も変わらず、北九州市の若松から筑紫野市の原田までを結ぶ筑豊本線は、折尾と原田で大動脈・鹿児島本線と接続。筑豊炭田と北九州工業地帯を結ぶ路線として、また博多を経由しない鹿児島本線のバイパスとして、この筑豊本線は高度経済成長期の日本を大きく支えてきた。しかし現在、山家を行き来する電車は1日8往復、平成18年度の平均乗車人員は1日あたり14人となっている。
ココ筑前山家駅の脇には、西鉄電車とバス合わせて3両が、かつての運行時と同じ姿になって静態保存されている。こうしてキレイな姿を見せてくれるのは「北九州線車両保存会」という有志たちの活動の賜物。西鉄621号車は昭和27年製造。かつては北九州市内を縦横に走った西鉄北九州線の路線廃止時に“さよなら電車”としての役割を担った、文字通り最後の立役者である。西鉄323号車は昭和31年製造。北九州中心部を縦断する北方線での活躍の後、土佐電鉄に譲渡されイベント専用列車として運用。その運用を離脱して福岡に里帰りしたもの。そして西鉄バス2745号車は昭和53年製造。通称“かまぼこ”と呼ばれるボディーのバスは、福岡のみならず西日本各地で活躍。この車両は久留米から大牟田までの長距離区間を担当した。


一行を乗せたバスは一路、北に進路をとる。博多湾にかかる大橋を渡り、海が間近で見える一本道を進んだところにある、第7チェックポイント。
果たして、その光景とは?

【志賀島小学校前】海と海の間を走る路線バスの光景

福岡市東区に属する島・志賀島。南部と西部は博多湾に接し、北部と東部は玄界灘に接する志賀島は「陸繋島」という全国でも珍しい地形をしている。陸繋島とは、砂州によって陸と陸続きになる島のことで、沖からの波が島の裏側で消し合い、波の静かな部分に砂が堆積しやすく、やがて海岸と島を結ぶ砂州が成長し、陸続きになるもの。
また、志賀島の歴史はとても古く「日本書紀」や「古事記」にもその関連の記述がみられるほど、古代日本の大陸・海上交易の出発地として、歴史的に重要な役割を持っていた。西暦1784年には“漢委奴國王”と彫られた金印を島の農民が発見している。平成17年3月に発生した福岡県西方沖地震では、震源に近かった島では住宅や神社仏閣などの損壊被害を受け、島を周回する志賀島循環線が崖崩れや道路の亀裂により1年半にわたって通行止めを余儀なくされた。
志賀島の入口の部分に位置する志賀島小学校は全校生徒が約50名で、志賀島の“志”の字を桜の花びらで囲み、動物の鹿の角2本でそれを組み支えている図柄の校章が、明治41年の尋常小学校改称の年から使用されている。小学校も歴史は古く、横笛、遠泳大会など、昔から伝統的に引き継がれている学校行事や、さまざまな取り組みもたくさんあるそう。


こうして今回、7ヶ所の光景を一緒に回ることができた。福岡県民でありながら(知らない光景がまだまだたくさんあるなぁ……)というのが率直なところ。実際、解散場所に降り立ってみても「ここは一体どこ???」と首を傾げてしまうほどの福岡オンチである。これから、福岡の良さを少しでも多く体感したいと強く決意したKassyであった。

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コメント

どうもこんばんは。
 色んな所を回りましたねぇお疲れ様です。m(_ _)m
 「オフ会」は他の方のブログで知っていましたが、どんな内容か書かれてなく、気になっていました(というか非常に興味深々)。
 自分もバス旅・列車旅はよくするのですが、恥ずかしいことに早良高校以外は訪れた事がなく(この時は大山から歩いて峠を越えて行きました)改めて、皆さんの知識の奥深さを知りました。(すみませんうまく書けなくて・・・)
 しかし、この記事が音声付だったのには驚きでした。まさかその場の臨場感を聞けるとは・・・改めて管理人さんには感謝です。さんくす♪(o ̄∇ ̄)/

 文章が少し変になりましてすみませんでした。
 今回はこの辺で失礼します。

──────────

M:Iさーん。こんにちは!
今日もコメントありがとうございまーす。


あ、最初に……。
前回コメントいただいた内容に追記しています。
ご確認いただければありがたいです。


>色んな所を回りましたねぇお疲れ様です
色んなところを回りました。
ホントはあと2ヶ所回る予定だったらしいのですが
時間の関係もあり、その場の判断で
やむなく通過したとのことです。


>どんな内容か書かれてなく、気になっていました
そうですよねー。
みなさん書いてらっしゃらないんですよねー。

記事にしちゃマズかったのかな(^ ^;;)
でも、そんな通達もらっていないし、
まぁいっか〜。 ←あまり深く考えていない


>恥ずかしいことに早良高校以外は訪れた事がなく
今回回った7ヶ所では、5ヶ所が初体験でした。

この5ヶ所というのは全て市内でありまして、
ブログにあるようなバス関連の記事を書いていながら
市内方面にはほとんど疎く、初体験となりました。

ナレーションでもありましたが、
Kassyは、正真正銘の福岡オンチです(笑)。


>この記事が音声付だったのには驚きでした
ナレーションと音が重なってはいますが、
場所の詳細を知りたい方はナレーション、
雰囲気を味わいたい方は音、と
2種類の楽しみ方があるっていうことで
多少の聞き辛さはごカンベンいただければと
思いますm(_ _)m

いただいたコメントを読んだところでは、
M:Iさんは「その場の雰囲気」派ですね?(^ ^)

投稿: ★M:I | 2010年8月20日 (金) 01:36

恥ずかしながら、昨日ようやく聴く時間が出来ました。パソコン版からはなかなかアクセス出来ないので、方向幕と合わせて、昨日見させて&聴かせていただきました。
改めて、Tの浦に感謝ですww
Kassyさんにアレが回ってきたのは、きっと何かウラにあったんでしょうね、きっと(笑
オフ会、とても楽しかったです。また来年も参加できたらいいなぁと思ってます♪

──────────

TGWさーん。こんにちは!
今日もコメントありがとうございまーす。


忘れないうちに。
今回いただいたこのコメントが、
Kassy号通算3,333通目のものになります!

パンパカパーン♪
おめでとうございます!
おめでとうございます!

ありがとうございます!(笑)


>昨日ようやく聴く時間が出来ました
ありがとうございます!

リスナーの皆さまあっての「ヤッテキ!!」であります。
今後ともなにとぞよろしゅうm(_ _)m


>パソコン版からはなかなかアクセス出来ない
ですよねー。
携帯で見られるようなデータではないもので、
仕方ないとは言え、申し訳ないことです。。


>きっと何かウラにあった
( ^艸^)ぷぷぷ

まぁ偶然とはいえ……ね(^ ^;;)
でもウケてくれたのでよかったです。


>来年も参加できたらいいなぁ
Kassy号でもまた何かオフ会できたらいいですね!

投稿: ★TGW | 2010年9月16日 (木) 10:30

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