大河ドラマ龍馬伝・(37)龍馬の妻
地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと315日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。
意識が混濁している龍馬に口移しで薬を飲ませるお龍。
少しでも反応しようものなら、大声で名前を呼びますが
それでも龍馬は意識を戻しません。
数日後、意識を取り戻した龍馬は
お龍の献身的な看護により
少しずつではありますが、
なんとか動けるようになりつつあります。
西郷吉之助が見舞いに来ました。
木戸貫治はすでに京を離れています。
今回受難した龍馬にも
早く京を離れた方がいいだろうと忠告しますが、
温泉がたくさんある薩摩の地での療養を勧めます。
西郷に渡された木戸からの文箱をお龍に開けてもらい、
中に入っている密約の文書に、
不自由ながら龍馬は朱で裏書きをします。
以前、借金取りにさらわれた妹を取り返すために
龍馬に借りた5両のうち一部を返して、
薩摩で療養を強く勧めるお龍ですが、
龍馬に笑われます。
「おまんも……薩摩に行くがじゃ」
えっ? と一瞬表情を固めるお龍ですが、
龍馬のプロポーズはまだ続きます。
今ここで離れてしまっては
今後、二度と会えないかもしれない。
それでもえいがか?
涙を落としつつ、お龍は強く頭を振ります。
わしらは、夫婦になるがじゃ──。
うちでいいんどすか? と嬉しいながらも困惑気味のお龍に、
「おまんでないと、いかんがじゃ」と龍馬。
夫婦として結ばれた状況であっても
“坂本さん”と呼ぶお龍に、
「龍馬でえい」と照れながら言います。
お龍が龍馬を「龍馬さん」と呼ぶになったのは、
この時からです。
深手を負った左手の傷も少しずつ癒えて
立って歩けるようになってきた龍馬は、
薩摩に向かうことにします。
お龍と三吉慎蔵の3人旅になる予定でしたが、
薩摩藩からの龍馬の警護役数人を伴っての旅になりました。
薩摩と長州が手を結んだウワサは広がっています。
大坂では、町でバラまかれていた瓦版を見た
一橋慶喜が「薩摩が長州に味方した!?」と激怒。
危機的状況であっても、そんな事実を信じようとしない
幕府要職の方々の存在もあってか、
幕府の対応は後手後手に回ってしまいます。
長崎では、長崎奉行・朝比奈昌広が
「もっと早く分からなかったのか!」と
密偵役のお元に激怒しています。
土佐では、岩崎弥太郎が持ち帰った情報を
そのまま山内容堂に伝えた後藤象二郎が
容堂に「おまんの言う通りになったのお」と褒められ、
気分良く岩崎家で酒を呑んでいます。
しかし、薩長同盟の立役者が坂本龍馬と知ると
「下士の分際でわしを愚弄したがじゃぞ!」と立腹。
弥太郎は、龍馬を“下士”で一括りしない方がいいです、と
顔を歪めたままの後藤に言い、
自身は、龍馬に言われた言葉がよほど悔しかったのか
畳をドンドンドン!と叩いてわめきちらします。
後藤は相変わらず庭を睨みつけたままですが、
後藤の龍馬に対する憎しみは、
今後形を変えていくことになります。
大坂から船に乗った龍馬とお龍と慎蔵。
薩摩に向かう途中で、
報告のために下船する慎蔵のために長州に寄港した後、
二人は長崎に立ち寄って 真っ先に亀山社中を訪れます。
龍馬受難の知らせを受け、心配していたメンバーですが
龍馬の元気そうな姿を見て、ひとまずは安堵します。
龍馬はそこで、薩摩と長州がついに手を結んだこと、
そしてお龍を娶ったことを報告、メンバーに会わせます。
キレイな花が一輪咲いたがごとく
男だらけの社中はパッと明るくなります。
龍馬は今後についてメンバーと会議を始めてしまいます。
初めて亀山社中が持つ船「ワイルウェフ号」の船長は
池 内蔵太に決まります。
お龍は外にあったホッペンを鳴らして遊んでいます。
引き続き龍馬はグラバー邸へ。
容態を気にするお龍ですが、
第二の故郷へ戻ってきた龍馬は元気です。
お龍を社中に残したまま、出かけてしまいます。
グラバー邸には、グラバーの他に
龍馬を高く評価する小曽根乾堂や大浦 慶が揃っています。
ここでも一様に龍馬の容態を心配する声も聞かれますが、
龍馬受難の知らせは、
いったいどこまで広がっているのでしょうか(^ ^;;)
高杉晋作が長崎にいる、という話を聞いた龍馬は
グラバーに屋敷裏に案内されます。
そこに高杉がいるわけですが、どうやら高杉は
海外へ密航するつもりでいるようです。
「僕と気が合いそうじゃ」と思われて
ピストルまでプレゼントした高杉と、
また面白いことをやろうや! と約束しますが、
高杉はゲホゲホと咳き込んでいます。
うーん、なんとなくイヤな予感。
引田屋では、龍馬の結婚パーティが社中によって催されますが、
海軍操練所にいたころの毒舌さが今や影を潜めている
陸奥陽之助の、久々の憎まれ口が聞けます。
「なんで女子じゃ」と、なんとその相手はお龍です。
それに対して池が、コチラはいつもの調子で
「なにをいいゆう〜」と声を震わせます。
お元が入ってきたのはまさにそんな時でありまして、
たちまち池はゴキゲンです。
土佐人で土佐勤王党にも所属しておきながら
なぜか長州藩と行動をともにしていた彼が
高杉と龍馬との間を取り持つことが縁で
亀山社中に編入しましたが、
お元との初対面の日に「お侍さん……その傷!」と
長州征伐の時に受けた刀傷を絶賛され(と本人は思っている)、
それ以降 お元がお気に入りであり、
池が酔った勢いで(&お気に入りで)
“薩摩が長州と手を結ぼうとしている”という情報を、
お元についつい話してしまったことが原因で、
それをお元が朝比奈に報告し、薩摩に密偵が送り込まれて
西郷を乗せた船は下関に立ち寄れなかったという
結果を生んだわけですが、
池自身としては、お元が密偵であることは
かわいそうですが、当然ながら知りません。
お元は、秘かに憧れていた龍馬が結婚したことに驚き
妻となったお龍にプチ嫉妬しています。
お龍は“女の勘”でそれをすぐに見抜きます。
そんな中、グラバー邸から龍馬が戻ってきたわけですが、
(龍馬から見て)左手にお龍、右手にお元と、両手に花状態。
しかしその実態は、
龍馬を巡っての女の火花がバチバチと(^ ^;;)
「その傷……お尋ね者になるようなことをしたとですか?」
と、厠から戻ってきた龍馬に 廊下でお元は尋ねますが、
長崎奉行のところに出入りする龍馬が
すんなりと答えるわけがありません。
おまんのためを思うて言うがじゃ、と
龍馬はあくまで“いいひと”ぶっていますが、
龍馬の傷ついた左手を手に取って、お元は言います。
「あたしのため? ……じゃあ、あたしを身請けして」
それができないと分かると、左手をつねった?
龍馬がかなり痛がっているのを尻目に、
お元は次のお座敷へ向かいます。
宴が終わり、宿屋でお龍は
「お元さん、龍馬さんに惚れてはるわ」と伝えます。
お龍でもヤキモチ焼くのかと龍馬はつい笑いますが、
「当たり前どす。ウチも女どす」とにべもありません。
この時のお龍の心中としては、
龍馬の妻として不安で不安で仕方ないわけです。
龍馬は、命を助けてくれたお龍が今は心の支えだと諭し、
龍馬の母・幸からもらった「希」の文字入り首飾りを
お龍の首にかけてあげます。
時代はさらに変革の時を迎えています。
密航留学しようとしている高杉は
グラバーが引き止めるのも聞かずに急きょ取りやめます。
グラバー邸を辞するや否や、彼は倒れて吐血。
「くっそー!」と悔しがっています。
そう、彼自身 病魔に冒されているわけです。
そして慶喜は
豪雨の中、不気味な笑みを浮かべ……。
──来週、第3部最終回。
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(『篤姫』では「(42)息子の死」付近)
作:福田 靖
音楽:佐藤 直紀
題字:紫 舟
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福山 雅治 (坂本龍馬)
香川 照之 (岩崎弥太郎・語り)
伊勢谷 友介 (高杉晋作)
真木 よう子 (龍)
蒼井 優 (元)
平岡 祐太 (陸奥陽之助)
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谷原 章介 (木戸貫治)
要 潤 (沢村惣之丞)
草刈 民代 (登勢)
筧 利夫 (三吉慎蔵)
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高橋 克実 (西郷吉之助)
本田 博太郎 (小曽根乾堂)
石橋 凌 (朝比奈昌広)
余 貴美子 (大浦 慶)
近藤 正臣 (山内容堂)
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制作統括:鈴木 圭・岩谷 可奈子
プロデューサー:土屋 勝裕
演出:梶原 登城
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『龍馬伝』
第38回「霧島の誓い」
アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜
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