大河ドラマ龍馬伝・(40)清風亭の対決
地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと294日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。
慶応2(1866)年6月17日──。
長州戦争において、長州軍 わずか4,000の兵で
幕府軍150,000に奇跡的に勝利してします。
その報告を受けた大坂城では、一橋慶喜が
外様一藩に幕府軍が負けるはずがない! とご立腹。
先代将軍・家茂がみまかり、将軍の座は
後見職だった慶喜が継いで「徳川慶喜」となっています。
慶喜はフランス商人を迎え、
その力を借りて長州をつぶそうと躍起です。
そんな長州戦争から、坂本龍馬が無事の御帰還です。
あらかじめ小曽根乾堂屋敷にお龍を預けていたのか、
龍馬はまっすぐに小曽根屋敷へ向かいます。
ケガもなく、元気に戻ってきた龍馬に
お龍はたまらず抱きついています。
久々の亀山社中に戻ってきたメンバーですが、
社中屋敷がやたら荒らされているではありませんか。
不在時を狙って押し入ったとは卑怯な仕業ですが、
陸奥陽之助が推理を働かせて言います。
「長崎奉行じゃ。幕府が戦に負けて、焦っているとみえる」
その長崎奉行所では、龍馬を捕縛できないイライラを
奉行の朝比奈昌広自らがプンプンと散らしています。
「二度とこの長崎の地を踏むことは許さん!」と
朝比奈は血眼になって龍馬を探させますが、
残念ながら、龍馬は
すでに長崎に足を踏み入れちゃってますよ、
朝比奈サン(^ ^;;)
とはいえ、
それほどのお尋ね者になってしまっていることに
龍馬自身が一番ビックリです。
おちおち外を出歩いていられません。
「土佐藩との取引なら、坂本サンに間に立って頂きたい」
「それやったら、坂本龍馬サンば通してくれんですか」
なかなか上手い具合に商売が進まないことを
後藤象二郎に問いつめられた 土佐商会主任の岩崎弥太郎は
グラバーや大浦 慶が発したその言葉を思い出しています。
いや、弥太郎もそろそろ気付いているのです。
この異国の地・長崎で、土佐者が商売をするのであれば
坂本龍馬の力は必要である、と。
しかし象二郎の“龍馬憎し”は、伯父の吉田東洋が
龍馬を可愛がっていたころまで遡る話であり、
当時は弥太郎に龍馬毒殺をそそのかしたほどです。
弥太郎は、そんな象二郎の事情を知っている以上、
象二郎に龍馬の名をとても言えたものではありません。
言っては最後、火に油を注ぐようなものです。
「さか……さ……さ……三年のうちには!」
とごまかして「そんなに待てぬわ」と怒られますが(^ ^)
ただ、時勢を見極めようとしている山内容堂から
薩摩長州とつながれ、との密命が象二郎に下っています。
長崎商人代表として、
小曽根乾堂とお慶が象二郎の元に召し出されます。
そこで薩摩長州との仲介をしてくれと命令しますが、
ふたりともそっけない態度です。
小曽根の言い分はこうです。
大樹である幕府の下で商売をさせてもらっている以上
反幕府派の薩摩長州との間を取り持つことはできない、と。
ここでお慶が、NGワードをさらりと話してしまいます。
「坂本サンがおられるやなかですか」
グラバー同様、小曽根もお慶も龍馬を高く評価していて
おまけに土佐脱藩でありながら薩摩にも長州にも顔が利きます。
これほどまでに適任者がいましょうか?
「坂本は長崎におるがか? 岩崎ぃ」と
予想通り、象二郎は炎になって燃え上がります。
慌てふためく弥太郎(^ ^;;)
象二郎は、龍馬が土佐にとって役に立つ男か目障りな男かを
この目で判断しちゃる、と言っていますが、
あわよくば殺してしまうつもりのようです。
おかげで弥太郎は、またも龍馬探しです。
高飛車な態度で土佐の名産を売りつけようとした人たちの元へ
今度は平身低頭して龍馬の居場所を聞き回りますが、
皆が皆、そう簡単に教えてはくれません。
グラバーに尋ねて怒られ、お慶に尋ねてシカトされ、
小曽根に尋ねて「坂本サンはお尋ね者ですバイ」と
適当にあしらわれ──、結局は引田屋に行き着きます。
お元は、先の長州戦争で幕府軍が破れたことが
よほど嬉しいらしく、ケタケタと笑っています。
聞けばお元は漁師の娘で、オヤジは博打打ち。
弥太郎もオヤジ(岩崎弥次郎)は博打打ちですので、
子が苦労するのは分からなくもない話であります。
そこへやって来たのは、誰あろう龍馬本人です。
「龍馬が自ら来おった」と弥太郎は恐れおののき、
お元は奉行所が目をつけているのに、と
イタズラする子どもに叱る母親のごとき。
しかし笑う龍馬の顔は、まさにイタズラっ子(^ ^)。
龍馬は象二郎の命令で弥太郎が自分を捜していて
その目的が土佐と薩長との仲介役というのも知っています。
知った上で、弥太郎がいそうな引田屋に来てみたわけです。
「象二郎と会おう。日と場所を指定しぃや」と、
龍馬はあっさりと承諾します。
慶応3(1867)年1月12日、ついにその日がやってきました。
世に言う「清風亭会談」であります。
その座敷には、弥太郎の計らいでお元が呼ばれています。
しかし龍馬や象二郎よりも、
話の成り行き次第ではすぐにも斬り込もうという
周囲の人間の方が 一触即発ピリピリムードであります。
象二郎は、過去のわだかまりは全て水に流して
土佐藩のために働け! と龍馬に言いますが、
龍馬と言えどもそれには賛同できません。
武市半平太と岡田以蔵(と平井収二郎ら)を殺した
憎き土佐藩に、今更ながら仕えるつもりもありません。
龍馬は象二郎に説得します。
徳川の世はもうすぐ終わるであろうこと、
その徳川を守るためには大政奉還しかないこと。
木戸貫治があれだけ「無理じゃ!」と言っていた
大政奉還という奇跡を起こすためには、
徳川家大事の土佐藩を裏切らせて薩長側に取り込み、
武力討幕をやめる必要があったわけです。
金輪際裏切らぬ! と象二郎は激怒しますが、
土佐は裏切ります、と龍馬は断言しています。
つまり、薩長とつながりを持ちたいと望むのは
すなわち幕府を裏切ったも同義であるからです。
ただし薩長とつながるのであれば
生半可な気持ちではなく覚悟を決めなければなりません。
その上で、幕府命の土佐藩がいざ裏切ったとき、
龍馬が描いた奇跡の大政奉還が動き出します。
それはすなわち、倒幕後に迎えた新日本では
政治の要に土佐藩がいることになります。
「それは大殿さまも望んでおられることですろう」と
言った龍馬には、完全に足元を見られてしまっていますな。
しかし象二郎も“一理ある”とその話に乗ることにします。
そして龍馬率いる亀山社中が
土佐藩と対等な立場で活動することをも象二郎に認めさせ、
ついに同盟成立です。
『龍馬伝』タイトルバックに出てきた
キーワード全て、今回の龍馬につながりますね。
──Fighter (闘士・戦士)
──Idealist (理想主義者・空想家)
──Peacemaker (調停者)
──DREAMER (空想者)
──ADVENTURER (冒険者)
──NAVIGATOR (先駆者)
そして──HOPE (希望)
あれだけ身分の壁を高く高く隔てていた
土佐の上士と下士が、初めて手を結んだ瞬間であります。
武市半平太でさえできなかった偉業を、
龍馬は争いなくやってのけました。
──────────
慶応3(1867)年1月12日
「清風亭会談」で坂本龍馬と後藤象二郎が手を組む。
慶応3(1867)年10月14日、
15代将軍・徳川慶喜による明治天皇への大政奉還まで
あと9ヶ月──。
(『篤姫』では「(43)嫁の決意」付近)
作:福田 靖
音楽:佐藤 直紀
題字:紫 舟
──────────
福山 雅治 (坂本龍馬)
香川 照之 (岩崎弥太郎・語り)
伊勢谷 友介 (高杉晋作)
真木 よう子 (龍)
蒼井 優 (元)
大森 南朋 (武市半平太(回想))
佐藤 健 (岡田以蔵(回想))
田中 泯 (吉田東洋(回想))
(※ 大森〜田中 はピンクレジットなしの3連名)
──────────
谷原 章介 (木戸貫治)
要 潤 (沢村惣之丞)
平岡 祐太 (陸奥陽之助)
青木 崇高 (後藤象二郎)
──────────
石橋 凌 (朝比奈昌広)
本田 博太郎 (小曽根乾堂)
余 貴美子 (大浦 慶)
近藤 正臣 (山内容堂)
──────────
制作統括:鈴木 圭・岩谷 可奈子
プロデューサー:土屋 勝裕
演出:松園 武大・渡辺 一貴
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『龍馬伝』
第41回「さらば高杉晋作」
アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜
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コメント
こんにちわ
良く分かります。
ありがとうございます。
──────────
太郎さーん。初めまして!
Kassyです。
コメントありがとうございまーす!
>良く分かります。
ありがとうございますm(_ _)m
大河ドラマ関連の記事、自分自身でも
ポリシーがあってつづっているわけではなく
“単なる実況中継?”という気が
しないでもないのですが(笑)、
ドラマの内容をKassy味にし直す、
つまり大部分において改変してしまう! というよりも、
Kassy風の調味料を入れる(ほんの少しアレンジする)
ことで、また違った見方をしていただければ
いいなと思っております。
今後もぜひぜひご覧くださいね!
投稿: ★太郎 | 2010年10月 9日 (土) 13:15