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2010年10月17日 (日)

(42)いろは丸事件

地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと280日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。


慶応3(1867)年4月23日。
長崎を出港して4日──。

順調に航行を続けていたいろは丸ですが、
夜の瀬戸内海では小島が多く、
おまけに濃霧に見舞われたこともあって、
坂本龍馬は「気をつけや」と注意喚起しますが、
しかしその瞬間、大きな揺れて皆倒れてしまいます。

徳川御三家・紀州藩が所有する明光丸と衝突したわけです。

いろは丸に比べて明光丸の方が数倍大きな船で
海援隊らいろは丸の乗組員は素早く明光丸に乗り移り、
命を落とした者はいませんでしたが、
いろは丸はそのまま沈没してしまいます。

紀州藩は見舞金名目で1,000両、海援隊に送ります。
しかし“衝突事故の話はこれでおしまい”に
しようとしている態度が見え見えです。

紀州藩としては、脱藩浪士集団の言い分は
聞くに足らないものだと思っているようで、
龍馬ら海援隊の主張にも
「恐れを知らぬ者じゃ」と相手にしようとしません。

急ぎ長崎に向かわねばならぬ! と言う紀州藩士に、
「じゃ、この続きは長崎で」と言う龍馬の目は
しっかりと相手を見据えて決意に満ちあふれています。


岩崎弥太郎は長崎・引田屋で宴会を開いています。

いろは丸を貸し出した伊予大洲藩の藩士・井上将作は
「岩崎殿はなかなかやり手ですなぁ」と
弥太郎をべた褒めしていますが、
いろは丸沈没の急報を受け、口から酒を吹き出して驚きます。


長崎入りした龍馬を弥太郎はこっぴどく怒鳴りますが、
龍馬が紀州藩と対抗するつもりであることを聞いて
途端に及び腰になります。

後藤象二郎は、いろは丸の賃料と積み荷の代金を
弥太郎に肩代わりさせるかわりに、
「わしの言うとおりにしてもらう」と言い出しますが、
龍馬は納得しません。

「紀州に負けたら、腹切りや」と
象二郎は龍馬と弥太郎に命じます。

龍馬は、あくまでも
ぶつかってきた明光丸側に賠償責任があると主張し、
天下の徳川御三家と談判に望みます。

龍馬は三吉慎蔵に手紙を送り、
「紀州藩と事を構えれば、また怨まれるかもしれない」と
長州に預けているお龍の処遇を頼みます。


──第一回談判──

紀州藩は土佐藩側に非がある! と当然のように主張。

それに対して、
明光丸は二度にわたっていろは丸に衝突していて
「明光丸には見張りの者がいなかったのではないですか?」と
龍馬は冷静に主張します。

龍馬は明光丸の航海日誌を事前に読んでいて
明光丸には見張りがいなかったことを確認済みなわけです。
しかし、改めて読んだ航海日誌には
見張りの者の名がちゃんと記載されています。

ねつ造だ! と言い出すと、
「続きは長崎奉行所で」と紀州藩は笑って出て行きます。


第一回談判の後、引田屋で酒をあおる紀州藩士たちですが、
隣の座敷から、紀州藩を揶揄する流行歌が聞こえてきて
愕然とする者あり、いきり立つ者あり……。

そう、龍馬が秘かにお元に手紙を送っていて、
歌を長崎の街中に流行らすように仕向けたわけです。

紀州藩勘定奉行・茂田一次郎は、藩士からの報告に
そんな流行歌は“捨ておけ!”と言い放ちます。

ついでながら、演者の中尾 彬さんは
昨年の大河『天地人』以来2年連続の出演ですね!
さすがはチョイ役でも存在感が大きすぎます(^ ^;;)
おっと、脱線失礼。


紀州藩がカンカンに怒っていると象二郎に言われますが、
龍馬としては引くつもりはありません。
次の談判は、紀州藩側から持ち込まれると予想しています。

蒸気船同士の衝突事故は今後増えてくる可能性があり、
その際の賠償問題では、このいろは丸事件が
「前例」として必ず持ち出されるであろう。

そういう時に、相手が徳川御三家であれ
土佐が紀州に言いたいことも言えずにいては
「負け犬」のレッテルを貼られることは間違いなく、
徳川を見限って大政奉還論に傾き出した土佐として、
新しい世の、政治の中枢は狙えないわけです。

「負ける戦はしません」という龍馬の言葉を信じ、
次の談判には、象二郎も参加することにします。


──第二回談判──

2度目の談判は、龍馬の予想通りに
紀州藩側から申し込んできました。

今度は、紀州藩勘定奉行・茂田一次郎も談判の席におりまして、
「ご公儀に判断を仰ぐ」と言い出します。
つまり、紀州に有利に事を運びたいわけです。

龍馬は『万国公法』を持ち出し、
国同士の約束事が世界で決められていると説きます。

『万国公法』とは、
国際法学者ヘンリー・ホイートンが著わした著作を
アメリカ人宣教師ウィリアム・マーティンが訳したもので、
国際法がどういったものであるかが書いてあります。

つまり、幕府に判断を委ねるのではなく
日本の海で発生した事故は航海法に則って
裁かれるべきだというわけです。

しかも、それを判断する人物として、
イギリスのヘンリーケッペル提督まで呼ばれる周到さ!
象二郎とともに現れます。

「土佐藩参政」の登場に驚く紀州藩ですが、
(参政=藩の筆頭家老、奉行職よりも数段格上)
提督の登場にも相当ピックリしています。

あっけにとられている紀州藩をよそに、
ケッペル提督を前に談判は最初からやり直し。

ついに紀州藩は非を認め、
弥太郎が主張した83,000両を
賠償金として全額支払うことになりました。


海辺でお元に、流行歌を広めてくれた礼を言う龍馬ですが、
その直後に何者かに襲われます。

つい斬られそうになって
“坂本サン!”とつい叫んだお元でしたが、
「才谷じゃないのか!?」と反応してしまった刺客たちに
龍馬は「なるほど」とガッテンガッテン。

刺客は紀州藩の者たちです。

「おまんらには、ワシは斬れんぜよ」と
気迫で追い返してしまいます。

──────────

慶応3(1867)年4月23日、
伊予大洲藩から貸与されたいろは丸が
紀州藩所有の明光丸と衝突し沈没。

慶応3(1867)年10月14日、
15代将軍・徳川慶喜による明治天皇への大政奉還まで

あと6ヶ月──。

(『篤姫』では「(43)嫁の決意」付近)


作:福田 靖
音楽:佐藤 直紀
題字:紫  舟
──────────
福山 雅治 (坂本龍馬)

香川 照之 (岩崎弥太郎・語り)

真木 よう子 (龍)

蒼井 優 (元)

青木 崇高 (後藤象二郎)
──────────
谷原 章介 (木戸貫治)
要  潤 (沢村惣之丞)
平岡 祐太 (陸奥陽之助)
筧 利夫 (三吉慎蔵)

中尾 彬 (茂田一次郎)
──────────
高橋 克実 (西郷吉之助)

本田博太郎 (小曽根乾堂)

余 貴美子 (大浦 慶)

近藤 正臣 (山内容堂)
──────────
制作統括:鈴木 圭・岩谷 可奈子
プロデューサー:土屋 勝裕
演出:梶原 登城


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『龍馬伝』
第43回「船中八策」

アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
デジタルハイビジョン:午後6時〜
衛星第二テレビ:午後10時〜

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