大河ドラマ龍馬伝・(48)龍の魂 [終] 〜最終回・龍馬暗殺の時…龍馬が託した夢、希望とは?〜
地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと237日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。
今日は『龍馬伝』最終回!
なので、『その時歴史が動いた』風にお届けします(^ ^)
人間のドラマ。
それを人は歴史と呼びます。
決断の時、
決行の時、
人は何を考え、
どのようにして動いたか。
その歴史の決定的瞬間を取り上げます。
そしてみなさん、いよいよ「その時」がやってまいります。
広い海を見渡せる砂浜で、
武市半平太の凛々しい号令がかかります。
「前の敵、受け流し。用意始め!」
半平太の号令に合わせ、数十人の男たちが
刀を抜き、振り下ろし、そして直ります。
そしてその者たちを遠くから眺めている近藤長次郎は
饅頭屋をやっていた頃の懐かしい姿です。
よくよく見れば どの顔もすでに亡い者たちで、
斬首となった岡田以蔵や、
自害して果てた望月亀弥太の顔も見えます。
「龍馬、ようやったねや!」「もうすぐぜよ!」と
みんなに激励や祝福を受けます……。
そういう爽快な“夢”を見ていた龍馬は
陸奥陽之助に乱暴に起こされ、ちょっとご機嫌斜めです(笑)。
京・近江屋──。
河原町通りの近江屋は醤油を商っているお店で
陸奥の紹介で居場所を移しておりました。
中岡慎太郎に紹介してもらった藤吉も一緒にいます。
せっかくなので、陸奥に
龍馬が書き上げた『新政府綱領八策』を
各藩の重役らに送るように命じます。
龍馬は、帝を中心とした新政府の形が整うのを
京都で見届けようと思っていたようです。
そのころ、岩崎弥太郎は
彼自身のプライドに関わることから龍馬を探しております。
京にいるということだけはつかんでいるので
土佐藩邸を訪ねてみますが、
「あんなヤツには関わらん方がえいぞ」と言われます。
どうやら、山内容堂に建白書を書かせたのが
“大殿様をそそのかした”と思われているようで、
龍馬の評判は芳しからず。
後藤象二郎とともに大政奉還を目指していた頃と比べ
かなりの待遇の悪さです。
龍馬は新政府の人材集めに、密かに越前藩に向かいます。
いきなり新選組に出くわしてしまい、
龍馬は分が悪いと裏道へ逃げますが、
そんな新選組は、見廻組に出くわします。
双方とも黙ってやり過ごしますが、
新選組や見廻組ら旧幕府の者たちは 共通して
大政奉還を将軍・徳川慶喜に迫った土佐藩や
幕府に従おうとしなかった薩摩藩・長州藩へ
怒りを煮えたぎらせております。
越前に入り、松平春嶽と対面した龍馬は
“○○○自ら盟主となり……”という
綱領八策の末文にある一節の意味を問われます。
皆の先頭に立ち、帝の下で政を取りしきる人物の名が
“○○○”には入るのですが、そこに誰が入るか
皆で話し合って決めなければならない、と表情を引き締めます。
そんな横で、呑気に菓子を食らっている三岡八郎。
実は越前藩のお勝手向き(財政面)を立て直したらしく、
呑気さからはそんな敏腕ぶりは伺い知ることができませんが、
龍馬はその三岡の手腕を高く買っており、
是非にと請われて新政府にメンバー入りすることになります。
龍馬が書いた新政府綱領八策は
薩摩の西郷吉之助のもとにも
長州の木戸貫治のもとにも届けられますが、
皆、一様に迷惑そうな表情です。
龍馬探しの途中である弥太郎は、
近江屋に入っていく陸奥たちの姿を見かけて
近江屋へ乗り込みます。
そもそも弥太郎が龍馬を探していた理由、
「彼自身のプライドに関わる」こと……。
ミニエー銃9,000丁を売り抜け、5,245両儲けたのですが、
これは龍馬が大政奉還を成し遂げるかもしれぬと
弥太郎が信じてしまったことで得た利益のため、
龍馬に儲けさせてもらったようで面白くないのです。
だから、そんな金ならくれてやる! と言いたいわけです。
その代わり、弥太郎は龍馬にお説教。
みんなが、龍馬と同じように
新しい世の中を望んでいると思ったら大間違いだ、と。
恨み、妬み、恐れ、保身からくる怒りの矛先は
後で必ず龍馬に向くと警告します。
龍馬は、脱藩した時に詠んだ歌をつぶやきます。
世の人は 我をなにとも
言わば言え
我がなすことは 我のみぞ知る
龍馬は5,245両の手形を弥太郎に押し付け、
この金を使って日本人を幸せにするように諭し
「達者での、弥太郎」と一礼し、帰します。
薩摩藩邸では、龍馬が書いた新政府綱領八策の“○○○”に
もしや徳川慶喜が入るのでは? と疑念を抱いております。
徳川は政権を奉還したとはいえ 未だに国内一の大大名であり、
徳川が入っては、旧幕府と何ら変わりがないわけです。
いや、それどころかせっかく徳川を武力で討幕できるチャンスを
龍馬が大政奉還することでみすみす生き残らせてしまったわけで、
そういう意味での龍馬への恨みはかなり深いものがあります。
そんな疑念を抱く薩摩を抑えるために、
中岡慎太郎は龍馬を訪ね、直々に確認しにきたわけです。
その道中、新選組に囲まれた中岡は近藤 勇と刃を交えますが、
この刀が何の役にも立たない世が目の前に来ている、と
いきなり刀を投げ捨てた中岡は近藤に問いかけます。
「おんし……これからどうするが?」
近藤は「分からん!」と怒鳴ってその場を後にしますが、
その様子を遠巻きに眺めている見廻組の面々もおりまして、
新選組が去った後に民衆たちがヒソヒソと話していた
「新選組も……幕府がのうなったら ただの人斬りや!」
という言葉に、思うところがあるようです。
龍馬に諭された弥太郎は、
「達者での」という龍馬の言葉に何かを察知し
なかなか京の街を去ることができず、
毎日毎日酒を呑んだくれています。
厠に立った弥太郎を待ち受けていたのは
その見廻組の今井信郎という男で、
弥太郎はストレートに龍馬の居場所を聞かれます。
ただならぬ殺気を感じた弥太郎は
一度は「あんな男、殺されて当然じゃ!」と
龍馬を崖から蹴落とすような発言をしてしまいますが、
次の瞬間には龍馬の助命を今井に請うています。
今井は次第に感情が高ぶり、
弥太郎のみぞおちを刀の柄で突いて黙らせます。
──その男は、徳川に忠義を尽くした我ら侍を愚弄した!
我らの全てを無にしたのだッ !! ──
ちなみに今井信郎役の市川亀治郎さんと
岩崎弥太郎役の香川照之さんは従兄弟同士です。
実は龍馬暗殺よりもこの従兄弟共演シーンに
かなり期待していたKassyでした(^ ^;;)
顔、似てますでしょ??
11月15日は龍馬の誕生日です。
しかしそんなめでたい日でありながら、
龍馬は風邪を引いてしまいました。
龍馬は、新政府に必要な人材の名前を
つらつらと書き連ねておりますが、
龍馬を訪ねてきた中岡にお披露目します。
そこに松平春嶽、三岡八郎の名を発見した中岡は
「春嶽公は徳川御家門ぜよ!」と真っ青になります。
その慌てぶりに龍馬は、
徳川一門の者が新政府に携わることを
西郷が認めていないのだと悟ります。
“○○○”には皆の名前が入る、誰でもいい。
しかしその割には、龍馬自身の名前はどこにもありません。
それを問いつめると、龍馬は笑って答えます。
「わしはの、役人になる気らぁ これっぱあもないがじゃ」
龍馬が今後、どういうことをしていきたいか?
そんな広く大きな夢を語っていたその時、
階下でドスン! と大きな物音がします。
「ほたえな! ハハハハ」(=騒ぐな!)
その龍馬の声が
結果的に龍馬の居場所を知らせることになり、
いきなり三人の刺客がなだれ込んできます。
振り下ろされる刀。
飛び散る血。
上からの一撃。
鞘で受け止め……。
瀕死の龍馬から、徐々に力が抜けていきます。
中岡がありったけの声を出して呼ぶ
「龍馬ぁぁ!」という声すらも、
もはや龍馬には届きません。
11月15日、坂本龍馬死去。享年33。
11月17日、中岡慎太郎死去。享年30。
何か悪い予感がした弥太郎は
土砂降りの中を近江屋へ駆けていきますが、
龍馬暗殺を成し遂げた今井らと出くわします。
刀を手にし、返り血を浴びている今井らを見た弥太郎は、
ことのすべてを理解し、狂乱したように泣き叫びます。
「大事な人や……龍馬を……返してくれ!」
──────────
龍馬落命の半年前、龍馬は
長州藩の三吉慎蔵に文を送っています。
「万一の御報知仕候時ハ、愚妻儀本国ニ送り返し可申」
(万が一自分が死んだという報せがあった場合は、
お龍を本国土佐に送り返して頂きたい)
[慶応3(1867)年5月8日 三吉慎蔵宛て書状より]
生前の龍馬との約束通り、龍馬亡き後のお龍は
土佐の坂本家に送り届けられますが、
毎日、龍馬を思って桂浜の砂浜に立っています。
名を呼ばれた気がして振り返ると、
龍馬が凛として立っています。
「あの海の向こうに世界があるがじゃぞ!」と海を指さし、
お龍も海を見つめますが、再び振り返った時には
龍馬の姿は、ありませんでした。
──大きな夢を抱いて龍馬が立ち上げた海援隊は、
彼の死によって、脆くも分裂していくことになります。
龍馬の敵討ちにと、一部の在京隊士は新選組と死闘を繰り広げ
長崎にいた隊士は土佐藩士とともに長崎奉行所を急襲。
リーダー・坂本龍馬を突然失ったことでバランスを失い、
本業のビジネス活動から武力軍団へ変貌していきます。
──龍馬を育てた勝 麟太郎(海舟)は、
江戸城無血開城を成し遂げた後 幕府崩壊の後始末に奔走します。
失業した徳川家家臣のために、
全国の大名家や明治新政府へ再就職を斡旋。
幕府崩壊に不満を持つ武士たちには、
言葉巧みに抑え込みつつ自立の道を促します。
──龍馬とともに活躍した岩崎弥太郎は、というと?
土陽新聞記者・坂崎紫瀾は龍馬の取材のため、
引き続き成功者・弥太郎の元を訪れていますが、
弥太郎はかなり身体も弱り、点滴の毎日です。
西郷隆盛(吉之助)や木戸孝允(貫治)が
明治政府からいなくなった今、
醜い勢力争いばかりだと弥太郎は嘆きます。
しかし坂崎は、時間はかかるだろうが
龍馬が思い描いた世にきっとなると信じていますが、
そんな甘いことではないと弥太郎は一蹴。
弥太郎は、己の身に残されたありったけの力を振り絞って
涙を浮かべながら語ります。
龍馬はのぉ……
能天気で! 自分勝手で!
人たらしで! 女子に好かれて!
あればぁ腹の立つ男はおらんかったがじゃき!
わしはこの世で……あいつが一番嫌いやった!
あんな男……あんな……
あんな龍はどこにもおらんがぜよぉ!!
──明治18年(1885年)2月7日・岩崎弥太郎 死去──
作:福田 靖
音楽:佐藤 直紀
──────────
福山 雅治 (坂本龍馬)
香川 照之 (岩崎弥太郎)
上川 隆也 (中岡慎太郎)
真木 よう子 (龍)
寺島 しのぶ (坂本乙女)
滝藤 賢一 (小松帯刀)
浜田 学 (坂崎紫瀾)
久保 孝真 (藤吉)
是近 敦之 (千屋寅之助)
松田 悟志 (土方歳三)
栩原 楽人 (沖田総司)
加藤 虎ノ介 (井上聞多)
尾上 寛之 (伊藤俊輔)
谷口 翔太 (中島作太郎)
松村 良太 (新宮馬之助)
音尾 琢真 (望月亀弥太)
本田 大輔 (望月清平)
山崎 雄介 (島村衛吉)
原田 裕章 (川原塚茂太郎)
──────────
大森 南朋 (武市半平太)
谷原 章介 (木戸貫治)
及川 光博 (大久保利通)
原田 泰造 (近藤 勇)
大泉 洋 (近藤長次郎)
要 潤 (沢村惣之丞)
平岡 祐太 (陸奥陽之助)
佐藤 健 (岡田以蔵)
SION (渡辺 篤)
中村 達也 (佐々木只三郎)
星野 真里 (スミ)
東根作 寿英 (近江屋新助)
中川家 礼二 (三岡八郎)
日向 丈
駿河 太郎
伴 大介
ビビる 大木
大和田 健介
武田 勝斗
石沢 徹
菅原 純
井手 らっきょ
宝積 有香
野口 寛
三又 又三
北村 伝次郎
滝沢 涼子
美甘子
康喜弼
田村 圭生
福井 利之
櫻井 麻樹
林 遼威
─────
若駒スタント部
劇団東俳
劇団ひまわり
エレメンツ
エンゼルプロ
キャンパスシネマ
テアトルアカデミー
宝映テレビプロ
舞夢プロ
クロキプロ
フジアクターズシネマ
劇団NLT
──────────
杉本 哲太 (坂本権平)
高橋 克実 (西郷吉之助)
市川 亀治郎 (今井信郎)
夏八木 勲 (松平春嶽)
──────────
テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
テーマ音楽指揮:広上 淳一
主題歌:リサ・ジェラルド
演奏:フェイスミュージック
題字:紫 舟
時代考証:大石 学
:山村 竜也
建築考証:平井 聖
衣裳考証:小泉 清子
資料提供:高知県立坂本龍馬記念館
:工藤 航平
:佐藤 宏之
:大橋 毅顕
殺陣武術指導:林 邦史朗
所作指導:西川 箕乃助
人物デザイン監修:柘植 伊佐夫
タイトル飛行撮影:矢野 健夫
土佐ことば指導:岡林 桂子
:馬場 雅夫
御所ことば指導:堀井 令以知
京ことば指導:井上 裕季子
紀州ことば指導:小林 由利
長州ことば指導:一岡 裕人
薩摩ことば指導:西田 聖志郎
近江ことば指導:野々目 良子
越前ことば指導:武田 勝一朗
:平鍋 雅之
撮影協力:茨城県高萩市
:ハウステンボス
制作統括:鈴木 圭
:岩谷 可奈子
プロデューサー:土屋 勝裕
美術:山口 類児
技術:市川 隆男
音響効果:畑 奈穂子
撮影:佐々木 達之助
照明:佐野 清隆
音声:天野 透
美術進行:山尾 輝
映像技術:木川 豊
記録:河島 順子
編集:大庭 弘之
演出:大友 啓史
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『龍馬伝』
総集編「SEASON1・RYOMA THE DREAMER」
アナログ総合・デジタル総合:12月29日(水) 午後9時〜9時59分
総集編「SEASON2・RYOMA THE ADVENTURER」
アナログ総合・デジタル総合:12月29日(水) 午後10時〜10時59分
総集編「SEASON3・RYOMA THE NAVIGATOR」
アナログ総合・デジタル総合:12月30日(木) 午後9時〜9時59分
総集編「FINAL SEASON・RYOMA THE HOPE」
アナログ総合・デジタル総合:12月30日(木) 午後10時〜10時59分
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コメント
出来る事を頑張る、
その人にしか出来ない事がある。
その道を探せた人は幸せですね。
この道以外に
我を生かす道なし
我この道を行く
──────────
うっちゃんさーん。こんにちは!
今日も乗務お疲れさまでーす。
>その道を探せた人は幸せですね。
確かにそうですね!
難しいことですが、その道とマッチできたら
とても幸せなことですね。
投稿: ★うっちゃん | 2010年11月29日 (月) 19:32