大河家の格(前)
地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと229日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。
大量の路線バスが居並ぶ中に、
日本一の運行距離を誇る“キング・オブ・夜行バス”が
ドドーン! と1台だけあったとしたら。
14インチの液晶モニター数十台の中に、
60超インチの液晶テレビがあったら。
高校球児たちの中に、イチローさんが紛れ込んでいたら。
……というようなことと同じで、
どの分野であれ、格のようなものは存在すると思います。
かつて、テレビ界では
“00分スタート”の番組が非常に多く、
新聞社発行のテレビ欄には、
00分スタートを表す横線が整然と並んでいました。
その中でも、1時間ごとに引かれる横線の
放送時間枠(○時台、△時台……)を超えて
タテ2マス以上に渡って記載される番組があります。
それがいわゆるプロ野球中継であり、映画劇場であり、
「ウルトラクイズ」のようなスペシャル番組であるわけです。
こういった番組には、通常放送されるような番組とはどこか違う
“格”のようなものを、Kassyは感じずにはいられないわけですが、
みなさんはいかがでしたでしょう?
何も考えずにテレビ欄を見たとき、
1マスずつ囲まれて整然と整列している中に
その枠を超えている番組があると
自ずと目を引くので、余計に目立ちます。
例えば毎夏に放送される「○時間テレビ」といったものも、
日曜日のテレビ欄を見れば
早朝帯から21時ごろまでぶち抜きのテレビ欄で、
(12時や18時など、横線挿入のポイントは所々にあり)
この番組に興味を持つ・持たない以前に、
テレビ欄を見て「おっ!?」と目を引きませんか??
それと似たような話で、NHK大河ドラマにも
そういった意味合いの“格”のようなものがあります。
──総集編です。
今年の大河ドラマも無事に最終回を迎え、
Kassyとしては、今年も無事に最終回の記事を書き上げて
一人寂しく祝杯をあげたところではあるのですが、
_/\○_ → ε=\_○ノ イヤッホーゥ!
実は、総集編のテレビ欄を見たときが
Kassyの中で最もテンションが上がる瞬間でもあるのです。
大河ドラマは通常(別番組予告を含め)45分放送ですので、
第1回や最終回など、あるいは放送開始時刻の事情以外では
1時間枠の線をまたぐことは基本的にはないのですが、
その枠を超える(可能性がある)総集編には
やはりそれなりの“格”を見せつけてくれます。
一部の新聞社や雑誌を除いて、ゴールデンタイムは
1時間あたり6行としてテレビ欄に表記されますので、
10分で1行分の割り当てとなります。
例えば、昭和63(1988)年12月に放送された
大河ドラマ『武田信玄』総集編のテレビ欄は
(※ イメージ 昭和63年12月24日(土)のテレビ欄より)
こういった感じのもので、
19:20〜20:54の放送で11行も割かれています。
ちなみに、次大河『春日局』の予告も
必要最小限の記載で済まされています。
これが、NHK大河ドラマ・総集編の“格”です(^ ^)
左上:昭和63年12月25日(日) 19:20〜20:39
右上:昭和63年12月26日(月) 19:30〜20:45
左下:昭和63年12月27日(火) 19:30〜20:45 ※
右下:昭和63年12月28日(水) 19:30〜20:39
(※ 画像では (19:)20 となっていますが、正しくは19:30)
この調子で、計5日間にわたって総集編が放映されました。
ちなみに翌年大河『春日局』でも同様です。
(※ イメージ 平成元年12月25日(月)のテレビ欄より)
あ、そうそう。
イメージ画像の時刻の次にある[S]マーク。
これは無論“ステレオ放送”を表す記号でありますが、
今では当たり前になった大河ドラマのステレオ放送、
当時は、本編はまだモノラル放送の時代でした。
『武田信玄』および『春日局』では
総集編限定でステレオ放送になりました。
本編もステレオ放送になるのは
平成3(1991)年『太平記』第1回放送からです。
ついでにも一つ。
現在のテレビ欄にあって 当時のテレビ欄にないものに
ビデオ録画予約の“Gコード”があります。
コードはビデオ録画予約の準備作業に一役買いましたが、
Gコード新聞掲載まで2年ほど待たなければなりません。
((つづく))
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