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2011年3月24日 (木)

プレイバック功名が辻・(05)新妻の誓い

地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと122日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。


「千代が嫁に来てくれたらと、思っていましたよ」
稲葉山城下で祝言を挙げた千代と山内一豊は
母・法秀尼らに歓迎されて夫婦になりました。

千代と一豊が出会って7年余、
千代は一豊に大きなわらじを履かせてもらったことも
傷の手当をしてくれたことも昨日のことのように思い出され、
夫婦になれた幸せでいっぱいでありますが、
そんな千代でも、一つだけ知りたいと思うことがあります。


「だんな様が、いつから千代を──愛おしいと?」

一豊の夢は「一国一城の主」ですが、
千代は「だんな様と二人で長生きすること」が夢です。
しかし一豊は武士ですので、死ぬこともある と言います。

現代とは違い、戦国の乱世にあって
命の生死の間をかいくぐって生きてきたことを考えると
恐らくはルンルン♪な結婚初夜であっても
伝えておかなければならないことなのかもしれません。

「名を残すような死に方をしようぞ」という一豊を
叩き起こす千代ですが……ダイジョウブです。
二人とも立派に名前を残しましたよ、いろんな意味で(笑)


──翌朝。

先に起きて野菜を洗っている一豊の弟・康豊と法秀、
そこへ吉兵衛と新右衛門、一豊が起きてきますが、
千代の朝が遅すぎる、と康豊や吉兵衛は少しオカンムリです。

スヤスヤと眠っていた千代が目を覚まし、
隣に一豊の姿がないのを見て
慌てて着替え、表へ飛び出します。

ちなみに千代は、少し変わった小袖を着ています。

おおよそ、上から下まで同じような柄が一般的な小袖にあって
千代の着ける小袖は、ちと斬新なデザインです。
不破の家が焼けた時、焼けずに済んだ部分を縫い合わせたもので、
今で言うところのパッチワークでしょうか。

法秀は何度も頷き「おおらかでよい」などと
かなりのポジティプ発言が飛び出しますが、
細かい部分を気にしないのか、
自分を納得させようとしているのかは分かりません(笑)。

食事時、一豊は新右衛門に妻子を呼び寄せるように言います。
それには法秀や千代も賛同するのですが、
「お家はまだまだ50石にて」と新右衛門は固辞します。


木下藤吉郎の邸宅では、妻の寧々のところへ
堀尾茂助の妻・いとと 中村一氏の妻・としがやってきます。
いともとしも、千代のことが気になる様子です。

「燃え上がる稲葉山城の中で結ばれた二人ゆえ──」と
寧々は見事なまでのガールズトークで話を彩りますが、

朝餉の支度もせず、誰よりも遅くまでおおいびき。
朝寝坊する嫁はどんな嫁かと、すでに城下のウワサに。
いとやとしが現代に生きていたら、
まちがいなく芸能リポーターやってそうです。

……実に平和な戦国時代(笑)。

一豊を送り出した千代は
吉兵衛と新右衛門と田畑を耕していますが、
新右衛門の家族を呼び寄せる一件について
吉兵衛から大反対を食らいます。

50石では、一豊と千代と吉兵衛と新右衛門が
やっと食べていけるだけの量でしかありません。
そんな中、新右衛門の家族をどう養っていくのか?

貧乏だからこそ、一家力を合わせて頑張らねば!
3人より4人5人の方が楽しいし……と千代は力説。
しかしその実態は、妻が1人、子が7人──。


一豊は鍛錬のため、
茂助や一氏らと相撲を取って汗を流しています。

一氏はなかなかのお調子者らしく、
大恋愛の末に夫婦となった一豊をからかいますが、
そんな棘ある一言に苛立ちを覚えた一豊との間を
「まぁまぁまぁ」と抑えるのが茂助の役回りです。

そうそう、茂助は
竹中半兵衛の命で稲葉山城の裏道を先導した男であり、
彼がいなければ一豊・千代夫婦はなかったかもしれません。

稲葉山城を岐阜城と改名した信長は
「天下布武」の名の下、まずは近江を攻めるつもりです。

近江攻めの危険性について
藤吉郎は半兵衛に愚痴を言いますが、
それには半兵衛も同調します。

仮に浅井を攻めれば、
越前の朝倉が浅井に味方して攻めかかってくるでしょう。
その間、岐阜を留守にしていれば、
このチャンスに武田が攻め込んでくるのは当然。

北近江の浅井氏と南近江の六角氏は犬猿の仲で、
どちらも織田と手を組みたいと考えているはずです。
秀吉は、浅井の内情を一豊に調査させます。

一豊は、千代の養父・不破市之丞に
近江の知り合いがいるということを聞いて、
とりあえず市之丞に会いに行くことにします。

近江出身の千代は、一豊に鮒寿司をオススメします。
作り方から味まで鮒寿司情報をインプットしようとしますが、
「遊びに行くのではない!」と一蹴されます。


市之丞に簡単な近江情報を授けてもらい
そのつてを使って近江に入ろうとする一豊ですが、
一豊の、いかにも武士らしい格好を見て
「薬売りか何かの格好をなさってはどうかな?」

結局、薬売りの格好をすることになりました。

夫の不在の間、千代は吉兵衛に
山内家の旗印についての講義を受けています。

一豊の亡き父・盛豊が 最後の合戦で掲げていた旗印、
『丸三葉柏紋(まるにみつばがしわもん)』。
丹波での戦いの折、差物に柏の木の枝を使った盛豊は
味方が大勝利を収めて枝を見たところ柏の葉が三枚残っており、
「これは縁起よし」と『丸三葉柏紋』が定まったわけです。

そんな講義の最中にここへやってきたのは寧々であります。
千代の着る小袖の評判を聞きつけ、1着ねだったわけです。


一豊がもたらす情報を元に、藤吉郎は信長に進言します。

足利将軍家に忠勤励む六角に対し、
朝倉との結びつきが固いのは先代の浅井久政であって
当代の浅井長政はそんな父・久政と対立している分
浅井の方が与し易いわけです。

浅井と手を組めば朝倉の脅威は当分消えるでしょうし、
それに乗じて六角を倒せば京への道も開かれる。
おまけに長政は、六角の家来の娘と離縁しています。

信長は市を浅井へ嫁がせることにします。

市は無鉄砲に千代を訪れ、近江の話をせがみます。
近江は子供のころにしかいなかった土地ではありますが、
千代は市にわかりやすく、近江の魅力を伝えます。

近江の魅力もさることながら 千代の小袖にも着目した市は
寧々に作ってあげていたパッチワークを
「もらっていこう」と取り上げ、城に帰ってしまいます。

翌日、再びやって来た市は千代を誘って馬で遠乗りします。
広い草原で市が語ったのは、浅井へ嫁ぐことへの重圧、不安。
顔も見たことのない、性格も何も知らない男へ嫁ぐ
女の気持ちというのはどれほどのものか、計り知れません。

千代はせめてものなぐさめにと
栄える城下町へ市を案内して曲芸士や猿回しで楽しませ、
自邸に戻ってささやかながら料理の手ほどきもします。

山内家では貧乏な暮らしゆえ
2つの枡をひっくり返してまな板代わりに使っているのですが、
「貧乏な暮らしはお屋形さまのせいではありません」という
フォローだけは忘れません。

お礼の意味合いがあったのか、
「城に戻ったら届けさせる。“なまいた”であったな」と
心遣いをいただくわけですが、
残念ながら間違った情報を持ち帰ります。

永遠に届かなそうな気配が(^ ^;;)


ともかく、市は行列を従えて近江へ向かいます。


原作:司馬 遼太郎「功名が辻」
脚本:大石 静
音楽:小六 禮次郎
題字:だん きょうこ
語り:三宅 民夫 アナウンサー
──────────
[出演]
仲間 由紀恵 (千代)
上川 隆也 (山内一豊)

武田 鉄矢 (五藤吉兵衛)
前田 吟 (祖父江新右衛門)
和久井 映見 (濃)
筒井 道隆 (竹中半兵衛)
生瀬 勝久 (堀尾茂助)
三原 じゅん子 (いと)
田村 淳 (中村一氏)
乙  葉 (とし)
玉木 宏 (山内康豊)

大地 真央 (市)

勝野 洋 (柴田勝家)
名高 達男 (丹羽長秀)
苅谷 俊介 (林 通勝)
俵木 藤汰 (佐久間信盛)

津川 雅彦 (不破市之丞)
──────────
浅野 ゆう子 (寧々)

柄本 明 (木下藤吉郎秀吉)

佐久間 良子 (法秀尼)

舘 ひろし (織田信長)
──────────
制作統括:大加 章雅
演出:尾崎 充信

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