プレイバック功名が辻・(14)一番出世
地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと68日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。
しょっぱなから余談ですが、
タイトルバック(テーマ音楽とともに流れる出演者紹介)の冒頭、
毛むくじゃらな部分が今回から黒から金色に変わりましたね。
今までは羽柴秀吉の与力だった山内一豊が、
直臣となったからですか?
とはいえ、与力とか直臣とかいう言葉の意味を
あまり正確に理解していないワタクシです(^ ^;;)
さて、物語は天正2(1574)年春から。
秀吉は小谷城から今浜に移り、
琵琶湖畔に築城して長浜と名を改めます。
それに伴って、一豊も千代の生まれ故郷の近くに屋敷を賜り
そこでの暮らしを始めます。
女中たちには屋敷内のお仕事があるから、と
千代は率先して風呂掃除。
「殿が笑い者になりまする」と五藤吉兵衛は苦々しい顔ですが、
千代はその手を止めようとしません。
庭では祖父江新右衛門が投げた薪を
息子の新一郎が受け取って薪割りしていますが、
庭に割った薪が転がっていないところを見ると、
まるで吉兵衛が見に来るまでサボっていたかのような印象です。
そこへ、お祝いを届ける堀尾茂助の妻・いとと
中村一氏の妻・としが酒樽を持ってお祝いに駆けつけますが、
茂助も一氏も未だ150石取りの身ゆえ、
どんな反応にも皮肉が垣間見えます。
山内家で水風呂を浴び、気持ち良さげないとととしですが、
これ見よがしに豪華な扇子をひらひらとさせるいとは
「金は天下の回りもの」と持論を展開しています。
新たな町作りのための建築現場では、一氏が茂助に
一豊の出世について愚痴を漏らしています。
資材をついつい落としてしまう人足に怒り心頭の一氏ですが、
そんな一氏を抑えて、穏やかに「気をつけろぉ〜」と言う茂助。
“落とさないように”気をつけろ、なのか
“一氏を起こらせないように”気をつけろ、なのか(^ ^;;)
一豊は竹中半兵衛の元を訪れます。
他の武将が各地で戦に明け暮れている現状で、
羽柴隊だけがこうしてのうのうと町作りをしていていいのかと
一豊は少し焦りを見せていますが、半兵衛は
「来たるべき時のためにお屋形様は秀吉様の兵を休ませているのだ」
と冷静に分析します。
来たるべき時……信玄亡き後の甲斐武田攻めです。
そして甲斐と本願寺が片づけば、次は中国毛利攻め。
半兵衛の推測では、恐らくは毛利攻めは
明智光秀か秀吉のどちらかになるだろう、というわけです。
その後、茂助と一氏は一豊を見かけるわけですが、
一氏は黙って頭を下げ「猪右衛門さま」と皮肉丸出しです。
そんな一氏に、一豊は心の距離を感じずに入られません。
帰宅した一氏は、としが山内家の湯殿を借りたことを
カリカリと怒って奥方を泣かせておりますが、
一方で茂助は、いとが湯殿を借りたことも
「そうかぁ〜」と特段気にするところもありません。
寧々の元を辞した千代は、その帰りに
田に水をやる百姓のおばあさんを見かけ手伝います。
翌朝、そのおばあさんが山内屋敷を訪れ
昨日のお礼に、と野菜を置いていくわけですが、
一豊に千代を絶賛するおばあさんの
「ウチの寧々さだがね、日吉の嫁の」というセリフに
そのおばあさんが秀吉の母御前だと気づくわけです。
そして話は寧々から、なぜか秀吉の側室の話へ移りゆくのですが、
羽柴屋敷へ戻ったなかは、寧々さという立派な奥方がおりながら
数多くの女たちに手を出してきた秀吉に痛い平手打ち。
秀吉は寧々を睨みつけますが、寧々自身は何もしておらず困惑気味です。
秀吉は、家族みんなを長浜に呼び寄せますが、
妹の旭だけが尾張中村で百姓を続けています。
秀吉は何としても旭を長浜に連れてきたい考えのようで、
そんな秀吉の命を受け、一豊は説得に中村へ赴きます。
あ、ちなみに千代を伴っているのですが、
吉と出るか凶と出るか──。
旭は中村を出る気は毛頭ありません。
旭の夫・源助は虫一匹すら殺せない男で、
そんな男が武士になれるはずもないと考えていますが、
ただ一方で源助は、百姓という仕事もキライだと考えているようです。
千代は、旭の言い分も尤もだと言い出して
一豊と夫婦喧嘩を始めてしまいますが、
それを止めるように、が言います。
「わしらの者でもお城の仕事はあるんかいな?」
源助は武士や百姓の仕事には向いていないのですが、
建築の作事仕事であれば得意で、自信があるそうです。
砦を築いたり城壁の修理をしたりできますし、
長浜の町作りをしている今、源助は
もしかしたら一番必要な人材かもしれません。
源助と旭は、ほどなくして長浜へ移ることになりました。
本人が自信を持って言うだけあって、
源助は生き生きと作事をこなしていきます。
しかも段取りがはかどるらしく、
半ば強引に長浜へ連れてきた一豊としても
安堵しているところですが、
一氏の皮肉めいた言葉と表情には、
一豊の心が晴れることがありません。
一豊が屋敷へ戻ると、茂助といとが屋敷を訪問していました。
「千代殿が、いつでも入りに来いと言うておったものでの」と
湯殿を借りに来たようです。
一豊は、そんな茂助の行動があまりに嬉しく
しばらくは言葉をなくしておりますが(^ ^;;)
それでも夫婦水入らずで入浴する茂助といとを
微笑ましく思っているようです。
湯殿のすき間から、茂助の
「極楽ごくらくぅ〜」という呑気な声が響いてきました。
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原作:司馬 遼太郎「功名が辻」
脚本:大石 静
音楽:小六 禮次郎
題字:だん きょうこ
語り:三宅 民夫 アナウンサー
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[出演]
仲間 由紀恵 (千代)
上川 隆也 (山内一豊)
武田 鉄矢 (五藤吉兵衛)
前田 吟 (祖父江新右衛門)
松本 明子 (旭)
筒井 道隆 (竹中半兵衛)
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生瀬 勝久 (堀尾茂助)
三原 じゅん子 (いと)
田村 淳 (中村一氏)
乙 葉 (とし)
菅井 きん (なか)
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浅野 ゆう子 (寧々)
柄本 明 (羽柴秀吉)
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制作統括:大加 章雅
演出:加藤 拓
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