大河ドラマ江 ~姫たちの戦国~・(16)関白秀吉
地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと84日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。
【アヴァン・タイトル】
──秀吉は、尾張国の百姓を振り出しに
足軽から織田家重臣へと出世の階段を一気に駆け上がった。
東へ、そして西へ。
秀吉は、勢力を急激に拡大していく。
朝廷から武家の最高権力者に与えられる位・征夷大将軍。
この地位を手に入れれば、名実ともに
かつての主君・織田信長を超えることになる。
日本史上、最大の出世男・秀吉の狙うものとは?
三姉妹の運命が、翻弄されようとしていた──。
気持ちのいい朝のお目覚めで、初(16)は
とても気持ち良さげな“伸び”をやっていますが、
そんな心地いい雰囲気を切り裂くほどの
羽柴秀吉(49)の「おっ母ぁ!」という声が。
秀吉の母・なか(73)や、姉・とも(52)、
妹・旭とその旦那の副田甚兵衛が大坂へ入ったわけです。
母ちゃんも姉ちゃんも「日吉ぃ〜!」と喜びますが、
秀吉はそのたびに「ヒデヨシじゃい」と口ウルサく訂正。
ただ、その効果は懐疑的で、とても薄そうです。
そんな家族再会の様子を覗き見るに、
一家の身なりの汚らしさに
初はたちまち不機嫌になります。
とはいえ、演者の奈良岡朋子さんのなかは
なかなか気品のあるおっ母ァでありますねぇ。
身寄りのない三姉妹は
大坂に住まわせてもらっている身でありますので、
秀吉一家にも挨拶を済ませておきます。
あれだけ不機嫌だった初は、
なかやともにキレイだと黄色い声をあげられて
「おほっ……そ、そうか?」とまんざらでもないご様子です。
こりゃかなりの単細胞ですな(笑)。
三姉妹の中でも茶々(17)の美しさには
秀吉一家は目を見張るほどでありまして、
旭は小声で「あんちゃんの好みじゃな」と囁きますが、
それをおね(39)がやんわりと注意します。
その対面の席上、秀吉は宣言します。
「わしは……将軍になろうと思う!」
江(13)やおねはあきれ果て
なかは「そりゃいくらなんでも無理だわ」と即答しますが、
あまりに秀吉がバカにされすぎているので、
石田三成(26)が声を荒げて秀吉を庇います。
それに加えて“あんちゃん大好き”の旭の加勢もあって
秀吉は俄然やる気になっていますが、
それでも大勢は本気にしていません。
その話を三姉妹から聞いた京極龍子は、
男が突拍子もなく途方もないことを言い出すのは
女を口説き落とすためでは? と言いますが、
秀吉の狙いと言ったら……茶々しかおりません。
秀吉は、四国討伐の最中の弟の羽柴秀長(46)を
備後・鞆の足利義昭(49)の元へ派遣し、猶子にと願い出ます。
ただ、百姓たる秀吉が源氏を名乗る道理がなく
源氏の正統たる義昭には屈辱的な仕打ちであります。
それに怒った秀吉は、江やおね、石田三成、
そして千 宗易(64)まで呼び出して
義昭に一泡吹かせる方法を問いますが、
もうこうなっては、将軍よりも偉くなるしかありません!
という江の無責任な発言が、
秀吉にとってはこれまたヒントになるわけです。
将軍より偉くなる……帝?(^ ^;;)
いやいや、帝は無理でも次席の「関白」という職もあります。
ただし、関白職は公家の中でも
藤原氏のうち、近衛家・九条家・二条家・一条家・鷹司家の
“五摂家”から出すということが決まっていて、
武家出身の者が関白職に就いた例はありません。
秀吉が目をつけたのは、織田信長と近い間柄であった
五摂家筆頭の近衛家でありまして、
秀吉直々に、近衛龍山に会いに京へ向かいます。
秀吉の申し出をハナから受けるつもりのない龍山ですが、
困窮している公家衆を見透かして準備させた黄金と
娘・前子(さきこ)姫をのちのち天皇の后にというエサに、
見事なまでに食らいついてしまいます。
ただ、近衛家の養子止まりなのです。
そこから先の道が見えません。
大坂城に、細川忠興(23)と妻・たま(23)の姿がありました。
父の明智光秀が、本能寺で信長を滅ぼしたことを詫びます。
たまとしては、市が亡くなったことに至るまで
父のせいだと考えてしまう節があるようですが、
茶々はたまに優しい言葉をかけてあげます。
「行く手に見えているのは、希望ばかりにござりました」
と茶々がさも懐かしそうに語っています。
謀反人の娘というレッテルは、たまには重すぎたようで
何度となく命を絶とうと考えたらしいのですが、
キリシタンになることで、救いを求めたようです。
幼いながらも他家へ嫁ぎ、ほどなく離縁となった江に
たまは布教活動を展開します。
ただ、その影響を受けたのがまさかまさかの初でして、
後にキリシタンとなって洗礼を受けることになります。
現関白の二条昭実に、龍山の嫡男・近衛信尹が
隠居を迫っているという情報を忠興がもたらします。
このままでは、関白職争いになることを危惧している模様。
秀吉はひらめきます。
再び京へ赴いた秀吉は、自らが関白になったら
のちのち信尹にその地位を譲ることを約束することで
関白の座を得ようと画策。
無論、無数の付け届けがあるのは言うまでもありません。
「ひ……ひひ……秀吉が、関白じゃと!?」
百姓出身の男が、源氏正統の自分よりも上位の関白に就くことは
義昭は倒れ込むほどの相当なショックを受けます。
それだけでなく、大坂城でも三姉妹が驚愕しています。
京に滞在しているはずの秀吉は、
正式な関白宣下が2日後に迫っているというのに
わざわざ大坂まで戻ってきて、茶々に報告を入れます。
秀吉をますます嫌いになった茶々ではありますが、
言ったことを成し遂げる秀吉の行動力には
茶々でさえも舌を巻くほどであります。
江は、一抹の不安を感じずに入られませんでした。
──────────
天正13(1585)年7月11日、
羽柴秀吉が近衛前久の猶子として関白宣下を受ける。
慶長20(1615)年5月8日、
大阪夏の陣で敗れ、豊臣家が滅亡するまで
あと29年10ヶ月──。
(『春日局』では「(6)一族再会」〜「(7)愛の鞭」付近)
原作・脚本:田渕 久美子
脚本協力:田渕 高志
音楽:吉俣 良
題字:菊池 錦子
──────────
[出演]
上野 樹里 (江)
宮沢 りえ (茶々)
水川 あさみ (初)
鈴木 保奈美 (市・語り)
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萩原 聖人 (石田三成)
ミムラ (細川たま)
鈴木 砂羽 (京極龍子)
市村正親 (明智光秀(回想))
和泉 元彌 (足利義昭)
──────────
石坂 浩二 (千 宗易)
奈良岡 朋子 (なか)
岸谷 五朗 (羽柴秀吉)
草刈 正雄 (本多正信)
大竹 しのぶ (おね)
北大路 欣也 (徳川家康)
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制作統括:屋敷 陽太郎・櫻井 賢
ブロデューサー:大杉 太郎
演出:伊勢田 雅也
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『江 〜姫たちの戦国〜』
第17回「家康の花嫁」
アナログ総合・デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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