プレイバック功名が辻・(19)天魔信長
地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと39日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。
長浜城下・山内一豊の屋敷──。
好々爺の祖父江新右衛門が
一豊と千代の一粒種・よねにヤマブキの名前を教えています。
草花にもいのちが宿っているのだ、と。
しかし「いのちってなぁに?」と聞いて来たよねに
完全に答えに窮してしまってはおりますが(^ ^;;)
そんな暮らしの様子を、千代は
播磨三木城に戦で詰めている一豊に文で知らせています。
最近、屋敷に新右衛門そっくりのタヌキが庭先に現れて
腕組みをする様子がこれまた新右衛門そっくりだとあり、
“新太”と名付けたのだそうです。
そういった千代の文は、
なぜか五藤吉兵衛のツボにハマっておりまして、
千代が嫁いできたころの
千代に目くじらばかり立てる吉兵衛とは
かなり様子が変わってきています。
ともかく、千代の文は一豊や吉兵衛の
一時の癒しになっていることには違いありません。
もしかしたら、松永久秀のことで
一豊は再び道に迷っているのかもしれません。
人を殺めて天下を従え、その結果 泰平の世をもたらす。
このジレンマは、感じたのはおそらく一豊だけではないでしょう。
そんな時に言われた、
「織田家を、見限りませぬか」という六平太の一言。
お屋形さまも、筑前さまも裏切らぬ、とは言ったものの
ほんの少しだけ、迷いの原因となっていることも否定できません。
そのころ、織田信長は安土築城に向けて邁進中……。
その建設現場に呼び出された明智光秀は
愛娘・玉と 細川藤孝の嫡男・細川忠興との婚儀を命じられます。
ま、それはそれで「かしこまりました」と頭を下げますが、
信長は光秀に、早く丹波を切り従えて
毎朝毎朝安土に向かって手を合わせて拝めと言い出します。
秀吉は、自身を敬っていないために
中国攻めで苦戦しているのだと言いたげです。
安土城ができれば、松永久秀のような謀反を起こす人もなくなり
西国も帝も公家たちも信長にひざまづく……。
最近の、信長の考えがよく分かりません。
坂本城に戻った光秀は、玉を呼び出し
細川家へ嫁ぐ娘に懐剣をわたします。
もちろん、この刀を使わないことが一番ですが、
そのための守り刀だと説明しても、玉はいらぬと怖い顔。
「強情じゃのう」と父を呆れさせます。
ま、玉にとって忠興は幼なじみなので
知らない相手に嫁ぐよりは気が楽です。
天正6(1578)年8月。
忠興と玉との婚礼の儀が執り行われました。
10月・播磨の秀吉の陣屋で
すやすやと眠る一豊に六平太が襲いかかります。
襲うと言っても、いつものように重要な情報を持ってきたわけで、
後から羽交い締めにして騒がないように口を押さえつけただけです。
荒木村重が毛利に寝返ったとの知らせです。
織田は内から崩れてゆくと六平太の読み通りです。
長浜に戻って千代とよねを守るように言うと、
六平太はアッという間に消えてしまいました。
秀吉も村重寝返りの情報は掴んでいて、
中国の毛利と摂津の村重に
挟み撃ちに遭う危険性も出てきました。
秀吉は一豊を伴って、摂津へ向かうことにします。
村重の家来に、石山本願寺に兵粮米を売った不心得者がおり
信長が村重に申し開きをせよと呼び出し状を送りつけたわけです。
安土に上がれば殺されると思ったらしい村重は
信長を裏切って毛利方へ与したというらしいのです。
信長は、光秀の娘・ともが
荒木村重の息子に嫁いでいることに目をつけ
村重に申し開きをするよう光秀に説得させようとします。
村重の翻意あるときには、信長の許しが出る。
ただそのことを信じて、光秀も摂津へ──。
秀吉と一豊は、村重の居城・摂津有岡城に入ります。
村重に謀反されては、村重の身も危なく
挟み撃ちの危険にさらされる秀吉も危ないです。
だからこそ、我が身に変えてもと説得に当たっているわけですが、
村重は多少の後悔も感じつつ、もう後には引けないと
秀吉の説得に耳を貸そうとしません。
それでも秀吉は涙ながらに嘆願をし、
村重も気持ちだけ受け取ります。
そこへ、入れ替わりに到着した光秀です。
秀吉は自分の芝居にニヤリと笑い、光秀にあとは任せます。
クロージングってやつですか(^ ^;;)
村重は、秀吉のときとは違って光秀と2人きりで会います。
秀吉の猿芝居に反吐が出るところだった! と
秀吉の芝居は完全に読まれてしまっておりますが(笑)、
村重は、いくら有能な人物でも無用となれば捨てられる、
その現状が怖かったのだと光秀に吐露します。
そんな村重の訴えは、光秀の心を大きく揺さぶります。
説得、失敗──。
播磨の秀吉の陣では、説得失敗を受けて
黒田官兵衛が再度説得に当たることにしますが、
有岡城に入った官兵衛の消息はすぐに途絶えてしまいます。
11月、官兵衛の帰りを待たずに
信長は3万の軍勢を率いて摂津有岡城を包囲。
しかし「窮鼠猫を噛む」のことわざ通り
村重の徹底抗戦で持久戦にもつれ込みます。
翌天正7(1579)年5月、ついに安土城天守が完成。
緊迫が張り巡らされた障子に真っ赤な漆塗りの床に
天然の美しさと人工の美しさの調和がとれた
とても素晴らしいものだと市は絶賛しますが、
村重が敗れれば、
有岡城将兵たちをまたも皆殺しにするであろう信長に、
濃は、この美しさは人の怨念の上に建っていると非難し
たまらずに天守から出て行ってしまいます。
半兵衛の容体は芳しからず、悪化の一途を辿っています。
咳が止まらず、吐血も量が増えてひどくなっています。
そのことを祖父江新一郎に知らされた千代は
居ても立ってもいられず播磨に向かおうとしますが、
戦場に女が踏み入れると、軍の士気に関わると新右衛門が止めます。
千代は半兵衛に感謝の気持ちと励まし、
長浜への無事の帰還を願う文を書きます。
それを一豊に読んでもらった半兵衛は
天下は信長には獲れないが、秀吉には獲れ
もっと長生きできればそれを楽しめたものを、と残念がります。
「生涯を通じて愛した女子は、千代殿でござった」
その言葉を最期に、ついに力尽きてしまいます。
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天正7(1579)年6月13日、
肺の病気により竹中半兵衛が死去。
慶長5(1600)年11月、
山内一豊が土佐20万石を有する大名になるまで
あと21年5ヶ月──。
原作:司馬 遼太郎「功名が辻」
脚本:大石 静
音楽:小六 禮次郎
題字:だん きょうこ
語り:三宅 民夫 アナウンサー
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[出演]
仲間 由紀恵 (千代)
上川 隆也 (山内一豊)
武田 鉄矢 (五藤吉兵衛)
前田 吟 (祖父江新右衛門)
和久井 映見 (濃)
筒井 道隆 (竹中半兵衛)
石倉 三郎 (前野将右衛門)
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大地 真央 (市)
長谷川 京子 (玉)
香川 照之 (六平太)
斎藤 洋介 (黒田官兵衛)
ベンガル (荒木村重)
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坂東 三津五郎 (明智光秀)
近藤 正臣 (細川藤孝)
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柄本 明 (羽柴秀吉)
舘 ひろし (織田信長)
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制作統括:大加 章雅
演出:梛川 善郎
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