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2011年6月25日 (土)

プレイバック功名が辻・(21)開運の馬

地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと29日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。


山内一豊は珍しく、千代を安土城下へ連れ出します。

エイサ! エイサ! というかけ声と歌舞音曲に合わせて
無数の踊り手たちが派手に舞い、
周囲で見とれる民衆たちも踊り狂っています。

天正8(1580)年11月、安土城下──。

もともと祭り好きな千代は、いつの間にか
その踊り手たちの輪の中に入ってしまいます。
一豊は、祭りとなると居ても立ってもいられない千代を
軽く咎めますが、さほどは気にしていない様子です。

もしかしたら一豊は、信長が作った
活発な安土の市を見せたかったのかもしれません。

夫婦水入らずで、肩を並べて歩いていると
多数の武士たちが走っていきます。
何だろう?? と思っていると、
中村一氏が 馬市が立つことを教えてくれます。

祭りと聞いて千代が元気になるように、
馬市と聞いて一豊が元気になります。

置いてけぼりを食った千代は屋敷に戻りますが
膨れっ面のままで、五藤吉兵衛を困惑させています。


馬が多数居並ぶ中で、オーッと声を上げさせる名馬が登場します。
馬どころか、人さえも十戒のごとく道を開けるほどの
威厳を持った馬であります。

堀尾吉晴は、馬を引いて来た老商人に価格を聞いてみますが、
「情けない!」と一蹴。
馬を見れば自ずと値が分かるはず、というのです。

新たに羽柴秀吉の配下となった加藤清正の「4両!」
一氏の「5両!」という声に大笑いの老商人は、
その横で腕組みして眺めている一豊に
この馬の値をつけてもらうことにします。

「黄金……10両!」
一豊は、馬をてっぺんからすべて眺めて見て答えます。


翌朝。
昨日見た、龍のような名馬のことで放心状態の一豊です。

千代はその値を聞いてみますが、
「黄金10両じゃ!」と一豊に聞いて
千代は驚き、思いきり咽せてしまいます。

一豊は馬の値に驚いたから咽せたと思っていますが、
千代が驚いて咽せたのは、
馬の値が高かったからではありません。


頭痛で臥せっている濃姫に
織田信長が総見寺に詣でるように言います。
信長自身を祀る寺を安土に作ったわけです。

「たちどころに治ろうぞ」とニヤリと笑う信長は、
ちと不気味です。

濃は、「殿は、神でも仏でもありませぬ」と言いますが、
それでも信長は、徐々に発狂していきます。

信長から人間らしさが徐々に失われていることに耐えられず、
後日、濃は明智光秀を安土城に呼び出します。

「殿のお召しにござりまするか?」という
奥方・槙の問いには、槙の視線を感じつつも
曖昧に返事する光秀です。

濃が心を許せるのは、光秀だけであります。

もし人生をやり直せるなら
光秀さまと……と考える濃ですが、
やり直せないのが人生であり、
「もし」と考えることすら
許されないことであると濃を諭します。

光秀は濃の気持ちを充分に感じてはいるのですが、
ケジメをつけるためにも「御免」と
言葉を残して行ってしまいます。


うん、と決意した千代は
馬で長浜城下の山内屋敷へ向かいます。

そして、千代の嫁入りの直前に
養父・不破市之丞と養母・きぬが用意してくれた
黄金の箱を取り出します。

一豊殿のお役に立てればよい。
今が、夫の大事と思う時にこの箱を開けよ──。

市之丞の言葉に従って、箱を開けます。

1枚、2枚、3枚、4枚、5枚、6枚、
7枚、8枚、9枚……そして10枚。

黄金、10両。

千代は、その10両を持って安土へ取って返します。

その帰途、安土城の城下町で
足を挫いて歩けない女人を助けた千代は
山内屋敷へ連れていきます。

そこで包帯を巻き、手当をするわけですが、
この女人が信長の正室・濃であることは
千代は気づいていません。


帰宅した一豊は、あの龍のような馬に惚れているのか
やっぱり放心状態です。
そんな一豊に、千代は黄金10両を見せます。

「打ち出の小槌があったからにござります」と言いますが、
そんなことで騙される一豊ではありません。
追及すると、千代は悪びれもなく白状するのですが、

いくら市之丞の言いつけとはいえ、
それがまた男のプライドを深く傷つけるようで、
妻に見下されたと一豊は怒り、
そういう言い方をされて千代は泣き出してしまいます。

最近の一豊は、少し戦に疲れているように思え
妻としては、名馬にまたがって出陣する夫の姿を
もう一度見ることができたら、と願って揃えた10両です。

一豊は怒ったことを悔い、平身低頭 千代に謝り、
そして「今すぐ馬を買うてこよう!」と馬市へ向かいます。

濃は、一豊と千代のやり取りを立ち聞きしてしまったのですが
千代の行為・発言は、濃の心を晴れやかにしてくれました。
ここは、一豊が戻ってきて 自らの身分が明らかになる前に
屋敷から立ち去った方が賢明です。


翌朝、名馬のいななきに満足げの一豊と千代へ
信長からの突然の出仕命令が下ります。

信長は一豊が買った名馬を試し乗り。
馬には多少うるさい信長も大満足です。

黄金10両によって、
千代は山内一豊の名を天下に売った! と
信長の千代への評価もかなり高くなりました。


そして、その直後に通りかかった輿に
うまい具合に濃が乗っておりまして(笑)、
一豊は「お方さま!」と片膝を付き、
千代は「あっ!」と濃に指さします。

千代は、何が何だか分からないまま
片膝つかされますけど(^ ^;;)

濃は、助けてくれたお礼にと
一豊・千代夫妻に砂金を与えます。


帝の前で繰り広げられた馬揃えでますます名を高めた一豊は、
秀吉3万の兵に加わり、中国攻めに向かいます。

──────────

天正9(1581)年2月28日、
織田信長が正親町天皇ら公家衆の前で
馬揃えのパレードを行う。

慶長5(1600)年11月、
山内一豊が土佐20万石を有する大名になるまで

あと19年9ヶ月──。


原作:司馬 遼太郎「功名が辻」
脚本:大石 静
音楽:小六 禮次郎
題字:だん きょうこ
語り:三宅 民夫 アナウンサー
──────────
[出演]
仲間 由紀恵 (千代)
上川 隆也 (山内一豊)

武田 鉄矢 (五藤吉兵衛)
前田 吟 (祖父江新右衛門)
和久井 映見 (濃)
生瀬 勝久 (堀尾吉晴)
田村 淳 (中村一氏)
──────────
北村 和夫 (老商人)
烏丸 せつこ (槙)
多岐川 裕美 (きぬ(回想))

坂東 三津五郎 (明智光秀)

津川 雅彦 (不破市之丞(回想))
──────────
舘 ひろし (織田信長)
──────────
制作統括:大加 章雅
演出:梛川 善郎

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