プレイバック功名が辻・(22)光秀転落
地上・BSデジタル放送完全移行 2011年7月24日まで あと22日
地上およびBSのアナログテレビ放送は終了し、デジタル放送へ移行します。
天正10(1582)年4月・長浜──。
山内一豊の妻・千代は筆まめで、
毎日のように一豊に手紙を送っています。
ただ、そのマメさもハンパないもので、
五藤吉兵衛、祖父江新一郎のみならず
黒田官兵衛相手にも文を送る有様であります。
堀尾吉晴の妻・いとや中村一氏の妻・としは
そんなマメさは私たちにはない、と諦め顔です。
高松城を囲む羽柴秀吉は、
城の攻撃方法について水攻めを提案します。
城の脇を流れる足守川を一旦せき止めてから土手を築き、
土手ができ次第、その堰を切って水を放流する。
反対側を流れる長野川でも同様、せき止めて土手を築き
土手ができたら堰を切って水を放流する。
しかも、間もなく梅雨入りしますので
絶好のチャンスかもしれません。
話は2ヶ月ほど遡って──。
織田軍は甲斐の武田勝頼を攻撃し、ついに滅ぼします。
しかし武田の残党は恵林寺に逃げ込みますが、
織田信長は容赦なく焼き討ちを敢行。
国師として名高い快川紹喜和尚も炎に包まれて命を落とします。
細川藤孝らは、信長が持つ運の強さを神に例えて讃えますが、
「神ではないわ!」と光秀はつい声を荒げてしまいます。
藤孝ら各武将の協力や自分たちの骨折りがあって
今の織田の天下があるようなものだとフォローを入れます。
ただ、具合の悪いことに
その光秀の言葉は信長の耳に入ってしまいました。
「おのれが、いつどこで骨を折った?」と
信長は徐々に徐々に光秀を追いつめていきます。
その日以来、光秀は眠れない日日が続いています。
妻の槙は、それが武田滅亡によるものや
信長折檻によるものではなく、
武田攻めの前に濃から送られた文に
関係あるのではないかと考えています。
備中高松城では、安土の信長に対して書状を送り
一豊に届けさせます。
秀吉の水攻めはとても効果があって、このままいけば
間違いなく降伏するであろう見通しではありますが、
水攻めの間、秀吉軍は待つばかりで何をすることもありません。
もし誰かがこの有様を信長に言いつけでもしたら、
秀吉の立場として危ないわけです。
ある日、信長は光秀を安土城に呼び出します。
朝廷から「関白」「太政大臣」「征夷大将軍」の
いずれか好きなものを選べと言ってきているらしく、
光秀ならどうするか、意見を求めたわけです。
信長は源氏ではなく平氏を名乗っているため、
平氏としての最高位・太政大臣に就くのがいいと進言。
ただ、信長の目指すところはソコではありません。
信長から見れば、朝廷からもらえることを
ありがたがる時代は終わりました。
それはつまり、もはや朝廷もいらず、と言うわけです。
「世がこの国の、王である」
信長は光秀に、徳川家康を安土に歓待した際の
接待役を申し付けます。
家康に対する信長の接待はとても贅沢なものでした。
領地を与えない代わりに、
接待の厚さで長年の苦労に報いようとしたわけです。
一豊が秀吉の書状を携えて安土城入りを果たしたのは、
ちょうどそんな時でした。
家康に出した魚が腐っていると信長が言い出し、
接待役を下ろされて秀吉の援軍に回るように命じます。
出雲・石見を切り取り明智領とすることを許してくれますが、
近江・丹波という、今の光秀の領地は召し上げとなります。
光秀転落の瞬間です。
5月28日、小雨が降る中
光秀は備中への出陣の途中で愛宕山へ登ります。
光秀は、信長が翌日
小勢を率いて上洛する情報はつかんでおりますが、
すれ違いざまに六平太が、更なる情報を教えてくれます。
「手勢はわずか、信忠軍も500ほど」
──時は今 天が下しる 五月かな
六平太は、そのまま長浜へ向かい
これから起こりえる変事を千代に伝えます。
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天正10(1582)年5月28日、
明智光秀が愛宕権現に参篭し、連歌の会を催す。
慶長5(1600)年11月、
山内一豊が土佐20万石を有する大名になるまで
あと18年6ヶ月──。
原作:司馬 遼太郎「功名が辻」
脚本:大石 静
音楽:小六 禮次郎
題字:だん きょうこ
語り:三宅 民夫 アナウンサー
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[出演]
仲間 由紀恵 (千代)
上川 隆也 (山内一豊)
武田 鉄矢 (五藤吉兵衛)
和久井 映見 (濃)
石倉 三郎 (前野将右衛門)
三原 じゅん子 (いと)
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香川 照之 (六平太)
斎藤 洋介 (黒田官兵衛)
烏丸 せつこ (槙)
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坂東 三津五郎 (明智光秀)
近藤 正臣 (細川藤孝)
西田 敏行 (徳川家康)
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柄本 明 (羽柴秀吉)
舘 ひろし (織田信長)
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制作統括:大加 章雅
演出:尾崎 充信
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