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2011年9月 7日 (水)

プレイバック功名が辻・(30)一城の主

天正13(1585)年7月・長浜城。

羽柴秀吉は関白となり、重臣の山内一豊も
長浜2万石の城主となっております。

そのお方さまとして廊下をしずしずと進む千代ですが、
着物が小袖から立派な仕立てのものに変わっていて
“2万石の城主の妻”らしくなってきました。

大広間では、一豊が家臣一同に
「皆のおかげじゃ」と声をかけます。
そして、吉兵衛の遺志を継ぐべく、その弟の五藤吉蔵が
新たに山内家重臣に加わることになりました。

千代は翌朝、一豊の母・法秀を迎えに庵へ行きますが、
法秀に同居の意思はありません。

ただ、一豊が一国一城の主となった今
気がかりなのは弟・山内康豊のことであります。
ただ、康豊は法秀にたびたび手紙を送っていて
浪々の身ながら、とりあえずは生きているそうです。


羽柴秀次は、叔父・秀吉の命で近江八幡城主となり
その宿老として、一豊・堀尾吉晴・中村一氏がつけられます。

一豊にとっては
秀次がまだ幼い頃に少しだけお世話したことがあり、
とても賢い頭脳の持ち主だと舌を巻いたものでしたが、

「なにゆえウツケになってしもうたのかの」と
秀吉は眉すら動かさず、ボソリとつぶやきます。


突然、康豊が長浜城を訪ねてきました。

一豊の身内だと主張してもなかなか信じてもらえず
捕らえられて千代の前に連れて来られたのですが、
千代が「康豊さま!?」と声を上げた瞬間、
主君の弟君 と家臣たちは驚愕する有様です。

康豊は、一豊と離ればなれになってからのことを
千代に語り聞かせます。

康豊は織田信忠の元にいて
本能寺の騒動に巻き込まれてしまいます。
その後、諸国をうろうろしていましたが、
あるとき足を踏み外し、崖から滑り落ちてしまいました。

その康豊を助けてくれたのが、夫・細川忠興に謹慎を命じられて
丹後に送られていた妻の玉であります。
玉は人妻ながら、康豊の面倒を見てくれ
その大きな傷もみるみる癒えていきました。

「まだまだやり直せる道はある。素直に生きてみたら」と諭され、
一豊にすがってみようかと思い、長浜へ来たのだそうです。

法秀も一豊も、歓喜して康豊を迎えます。
康豊は玉の言葉を胸に、
山内家重臣として活躍することになります。

そして、玉も秀吉の計らいで謹慎を解かれ
宮津城へ戻っていきました。


秀吉の女狂いが始まったようです。

実は、越前北ノ庄城から救出された茶々を迎えた際
「寄るな! けがらわしい」と怒鳴られてから
茶々にゾッコンの秀吉は、
建築したばかりの大坂城の
金銀を散りばめた贅を極めた一室を茶々に与えます。

茶々の乳母・大蔵卿局の息子(大野治長ら)が
関白秀吉に取り立てられたとかで、
大蔵卿はそのお礼言上に茶々を訪問しますが、

お顔立ちは悪うござりまするが、お心は細やかで──と
秀吉を持ち上げた途端、茶々は顔色一つ変えずに言ってのけます。
「そちもサルの手に落ちたか」

秀吉が自分に近づくのは時間の問題、と
三成を呼びつけた茶々は
秀吉のお手がつく前に自分を奪ってほしいと三成に命じます。


秀吉は、佐々成政が出た後の
富山城受け取りに多数の兵を送り込みます。
そこで一豊に兵糧と宿割りを命じるのですが、
飯をどんどん炊いたおかげで、米蔵はすっからかんに。

呆気にとられる一豊に
「当分 戦はございませぬ。国主さま♪」とからかう千代とよね。

平和な時が過ぎていくかに見えました。

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原作:司馬 遼太郎「功名が辻」
脚本:大石 静
音楽:小六 禮次郎
題字:だん きょうこ
語り:三宅 民夫 アナウンサー
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[出演]
仲間 由紀恵 (千代)
上川 隆也 (山内一豊)

前田 吟 (祖父江新右衛門)
永作 博美 (茶々)
生瀬 勝久 (堀尾吉晴)
三原 じゅん子 (いと)
田村 淳 (中村一氏)
小倉 久寛 (五藤吉蔵)
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玉木 宏 (山内康豊)

長谷川 京子 (玉)

成宮 寛貴 (羽柴秀次)
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中村 橋之助 (石田三成)

近藤 正臣 (細川幽斎)
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浅野 ゆう子 (寧々)

柄本 明 (羽柴秀吉)

佐久間 良子 (法秀尼)
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制作統括:大加 章雅
演出:梛川 善郎

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