« (36)男の覚悟 | トップページ | 飲食店でのこだわり »

2011年9月19日 (月)

プレイバック功名が辻・(32)家康の花嫁

天正13年11月末の大災害、世に言う「長浜の大地震」で
一粒だね・よね姫を失った山内一豊と千代夫妻。

気落ちする千代を心配して、寧々がお見舞いに訪れますが
いつまでもくよくよしていては家臣たちに示しがつかない、と
千代は気持ちを奮い立たせています。

そして二人の話は、関白となった秀吉の内容へ。

表向きは平静を装っていながら、
水面下では敵対している徳川家康を懐柔するために
秀吉は、妹の旭を 「家康の正室」という名の人質として
送り込むことにします。

旭は、最初の夫であった源助とは
長篠合戦の柵作りに参加したことがきっかけで死別し、
次に嫁いだ副田甚兵衛と大坂城下でのんびりと暮らしています。

秀吉や寧々としては、
そんな旭を説得してほしいと千代に相談しにきたわけですが、
千代は、旭と甚兵衛のふたりを守りたいと強く思っています。


翌朝、千代は旭を訪問し、簡単に事情を説明します。
甚兵衛との仲を壊さぬためには、旭に長浜で身を隠してもらい
時間稼ぎするよりほかにはなさそうです。

しかし、時を同じくして秀吉から登城の命令が旭へ──。

「おらのために死んではならん」
旭は、自分を匿ったことで千代にお咎めが及ぶことを畏れ
登城する決意を固めます。

旭よりも先に大坂へ登城していた甚兵衛ですが、
秀吉は甚兵衛を5万石の大名にする代わりに
旭と離縁せよ、と迫ります。

「女房を5万石で売れと?」と反発する甚兵衛に
旭はすでに承知した話だと冷たく突き放します。

一方、図らずも甚兵衛を追いかける形になった旭には
寧々が同様の話をしています。
甚兵衛はすでに承知した話だと冷たく突き放します。


秀吉の命を受けた一豊は、浜松城の家康の元へ説得へ出向きます。

関白の妹はいらぬ、
賢妻と名高い千代が欲しい、と関白にご相談願いたい。
そう家康に言われ、一豊は言葉に窮します。

そんな生真面目すぎる一豊を見て、
家康はプッと吹き出します。

ただ、考えてみればそうですよね。
他人事だから「天下安寧のため」と言えるわけで
自分の妻を差し出せ、と言われては事情が異なります。
一豊は果たして、そこまで考えていたのか?
非常に疑問です。

一豊がいったん下がった後、家康は家臣たちと密談です。
「43……しじゅうさーん」と、家康は天を仰ぎながら
何度も何度も旭の年齢をつぶやいています。


旭にとって3度目の花嫁となる日、
旭は千代に甚兵衛宛の文を託します。

大阪を出発した旭 一行は
天正14(1586)年5月14日、ついに浜松着。

物珍しそうに一行を見守る町衆の中に、
複雑な面持ちで旭が乗った駕篭を見る
甚兵衛の姿がありました。

出迎えた家康は「仲良くしましょうぞ」と言って
旭をホッと安堵させますが、
もともとの目的であった、家康の上洛作戦は
この秀吉の懐柔策も失敗します。

秀吉は、寧々の顔を見て目を細めます。

「ま……まさかわたくしが!?」と寧々がのけぞった瞬間、
母のなかが、自らが人質になると名乗りを上げます。
思わぬ所からの援軍に、秀吉は大喜びです。


家康と旭のもとになかが到着したこともあって、
ついに家康が折れました。
10月26日、1万の軍勢を率いて
大坂・羽柴秀長の屋敷に入ります。

屋敷で家臣団たちとくつろいでおりますと、
そこへ秀吉が飛び込んできます。
秀吉とは、長篠の戦いで直接会ってから
実に11年ぶりの再会となります。

秀吉は、翌日の対面の儀では
体裁上ふんぞり返った態度をとるが
どうかお気を悪くなさらず──と気を遣います。

その上で、気持ちは別でもいいので
諸大名の面々の前で自分に手をついて
頭を下げてほしい、と言うのです。

家康は、秀吉に充分理解を示します。

対面の儀では、すべて秀吉の
シナリオ通りに進んでおりましたが……、
家康は、アドリブで秀吉に返します。
「そのお召しの陣羽織、頂戴仕りとう存じまする」

しばらく、秀吉と家康の
それぞれの目から火花が散っていきますが、
家康のプレゼンが、いかにも家康らしいです。

我らが殿下のお側に侍りましたる上は
もはや陣羽織甲冑などご無用──。

秀吉は肝を冷やしながら、
しかし気持ちよく陣羽織を家康にかけてあげます。

──────────

天正14(1586)年10月27日
大坂城において徳川家康が豊臣秀吉に謁見し、
諸大名の前で臣従を誓う。


慶長5(1600)年11月、
山内一豊が土佐20万石を有する大名になるまで

あと14年──。


原作:司馬 遼太郎「功名が辻」
脚本:大石 静
音楽:小六 禮次郎
題字:だん きょうこ
語り:三宅 民夫 アナウンサー
──────────
[出演]
仲間 由紀恵 (千代)
上川 隆也 (山内一豊)

前田 吟 (祖父江新右衛門)
松本 明子 (旭)
石倉 三郎 (前野将右衛門)
高山 善廣 (蜂須賀小六)

野口 五郎 (副田甚兵衛)
田中 健 (本多作左衛門)
斎藤 洋介 (黒田官兵衛)
菅井 きん (なか)

篠井 英介 (井伊直政)
──────────
浅野 ゆう子 (寧々)

柄本 明 (羽柴秀吉)

西田 敏行 (徳川家康)
──────────
制作統括:大加 章雅
演出:梶原 登城

|

« (36)男の覚悟 | トップページ | 飲食店でのこだわり »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« (36)男の覚悟 | トップページ | 飲食店でのこだわり »