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2011年9月18日 (日)

大河ドラマ江 ~姫たちの戦国~・(36)男の覚悟

【アヴァン・タイトル】

──戦国史上、最大の一戦。
策に勝る家康が、三成を下した。

しかし38,000の兵を率いる秀忠は、真田幸村の抵抗に遭い
あろうことか、関ヶ原にたどり着けなかった。

戦に勝利した者、敗北した者、間に合わなかった者。
この戦いに、男たちが見いだしたものとは……?──

関ヶ原大勝利の知らせが早馬によってもたらされ
大賑わいとなっている江戸城。

しかし、その知らせとは別に、江(28)と大姥局(76)には
徳川秀忠(22)が関ヶ原に遅参して間にあわなかった旨が
伝えられます。

大姥局はひどくがっかりした様子ですが、
秀忠さまらしい、と江はケラケラと笑い出します。

ただ、勝利したから笑えるものの、
これがもし徳川方が敗北していた時は
こんなに悠長に笑っていられるか?
「38,000の大軍を任せられておきながら」と
後ろ指さされ、嘲られるのは必定であります。

と、江はつわりをもよおしますが、
秀忠付きの侍女もひとり口に手を当てています。
大姥局はそれを怪訝そうに見つめています。


5日後、大津城に入った徳川家康(59)は
京極高次(38)の活躍があったればこそ勝利できたと
初(31)と龍子にお礼を言いますが、

その高次本人は、
徳川軍が駆けつける前に城を明け渡したことを深く詫び
高野山に入ってしまい、山を降りてきてくれません。

そこへ秀忠一行が到着──。

到着から3日後、家康は秀忠の詫びを直接受けます。
「いかなる罰をも受ける覚悟」と秀忠は神妙ですが、
家康は、そこまで秀忠を追いつめることはしません。
むしろ、褒めてとらせます。

真田幸村に無用の戦を仕掛け、
秀忠自身も学んだことがあったはずです。

ただ、秀忠は自分の指揮の不手際で
何千・何万の兵を苦しめたかを考えると、
もう戦なんてまっぴらです。

感情を露にし、怒って出て行きます。

でも、秀忠が
一回り大きく成長したのはまちがいなさそうで、
家康としては、いかにも満足げです。


一方、その関ヶ原に敗北した石田三成(41)は
近江山中の洞窟の中に身を潜めて
領地の村人たちの施しを受けておりますが、
そこにもやがて追っ手が迫り、ついには逮捕されます。

家康の前に引きずり出された三成は
生真面目にも、しばらく身を潜めて
大坂にて再起せんとチャンスを窺っていたと家康に告白し、
市中引き回しの上、六条河原の刑場の露と消えました。


秀忠の子を身ごもっていた侍女・なつが、
男子を出産しました。

大姥局は大喜びし、こともあろうに
事情を何も知らない江にまでそれを報告してしまう有様で、
江は、秀忠に側室がいたのが信じられず
あまりのショックに泣いています。

大坂城から戻った秀忠は、
なつという女に身ごもらせたことは認めますが、
大姥局が江の出産前にそれを話したことを
冷静に問いつめます。

大姥局としては、徳川の世継ぎが生まれたと
江が喜ぶものと思って報告したわけですが、
夫らしい、妻を見続けてきた上での一言が出てきます。
「江は他の女子とは違うのだ」

江を見舞った秀忠は なつのことを詫びますが、
その男の子に、徳川代々の「竹千代」と名付けるのは
自分が出産するまで待ってほしい、と願い出ます。

ただし、今度生まれてくる子も女の子だったら
離縁してほしいと、涙ながらに訴えます。

江も、正室としての意地があったのかもしれません。

北政所も、淀という側室がいたし
初も、高次に側室がいたし、
両者とも側室の存在を受け入れていたのに、
自分はそういうことはできません。


1ヶ月後、江が産気づきます。

白布を噛んで歯を食いしばり
天井からの縄にしがみついて……という
『江』恒例の出産シーンが放映されますが、

これでシーンは何度目ですか?(^ ^;;)
最近は9秒で終わってしまいましたが(笑)。

でも、生まれたのは女の子でした。
願い出たように、離縁してほしいと
改めて手をつく江ですが、

秀忠は、竹千代という名は
江が生んだ子にしか与えるつもりはありません。
側室も、生涯持たぬと心に決めました。

ちなみになつは、
ヒマをとらせて江戸城から出しました。
もちろん、生まれた男子もともに、です。

秀忠にとって、どうやら年上の女が好きなようです。
だから、離縁してくれなどと言うなと秀忠は少し笑います。
生まれたのが女の子なのに、夫婦で微笑み合っている。
そんな姿は、大姥局には理解しがたい部分かもしれません。


後日、なつの元を訪れた江は
生まれた男子を抱かせてもらいます。

次は何としても男の子を生みたいと心に決める江ですが、
大姥局は大姥局で、虎の肉がいいらしいなどと
秀忠に吹き込んでいます。

江の話によれば、
豊臣秀吉も朝鮮から取り寄せて食したとか。
その話を聞いて、秀忠は仰天です。


三成亡き後、豊臣秀頼(8)を支える重臣として
サキ(大蔵卿局)の子・大野治長(32)を召し抱えることにしました。
……と言っても、初めて会うようなシーンでしたが
史実では秀吉存命中から仕えていたらしいです(^ ^;;)

治長は、関ヶ原合戦の論功行賞で、豊臣家の所領を
200万石から大名並みの65万石へ減封した情報を淀に報告。
淀はかなりの衝撃を受けます。

やっぱり……あれですか、所領というものは
言われなければ分からない部分ってあるのですかね?
改めて言われなくても所領減封に気づくとすれば、
年貢などの(今で言う)税金が減ったとき、なのでしょうか?

歴史に詳しい方、教えてくだされm(_ _)m

──────────

慶長5(1600)年10月1日、
徳川家康の命により、石田三成が六条河原で斬首される。
享年41。

慶長20(1615)年5月8日、
大阪夏の陣で敗れ、豊臣家が滅亡するまで

あと14年7ヶ月──。

(『春日局』では「(12)天下分け目」〜「(13)戦後の家族」付近)


原作・脚本:田渕 久美子
脚本協力:田渕 高志
音楽:吉俣 良
題字:菊池 錦子
──────────
[出演]
上野 樹里 (江)
宮沢 りえ (淀)
水川 あさみ (初)

向井 理 (徳川秀忠)
鈴木 保奈美 (市・語り)
──────────
萩原 聖人 (石田三成)
武田 真治 (大野治長)
斎藤 工 (京極高次)
朝倉 あき (なつ)
鶴田 忍 (天野康景)
鈴木 砂羽 (京極龍子)
──────────
加賀 まりこ (大姥局)
草刈 正雄 (本多正信)
北大路 欣也 (徳川家康)
──────────
制作統括:屋敷 陽太郎・櫻井 賢
演出:清水 拓哉


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『江 〜姫たちの戦国〜』
第37回「千姫の婚礼」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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