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2011年10月24日 (月)

プレイバック功名が辻・(38)関白切腹

文禄4(1595)年7月、京・山内一豊屋敷──。

豊臣秀次謀反の申し開きを伏見でするように
豊臣秀吉に出頭を命じられ、
秀次とともに秀吉の元に向かう一豊。

「最期の見送りになるやもしれぬ」という一豊に
千代は精一杯の励ましで夫を送り出します。


秀次を出迎えるために聚楽第に立ち寄った一豊ですが、
秀次家臣団たちは、こんな窮地であっても二分したままです。

「愚か者の名を残すのが男か、謀反人の名を残すのが男か」と
秀次に迫る木村常陸介と 前野将右衛門の息子・前野景定ですが、
秀次は態度を決めかねています。

主戦論者たちに囲まれた中で、一豊は
秀吉への申し開きを説得します。

出頭についてはしぶしぶ承知した秀次ですが、
数日間の猶予をもらうという言い分に
「即刻の申し開きでなければ」と食い下がる一豊。

それを聞いて、主戦論者たちは我慢ならず
一豊と祖父江新一郎に斬り掛かろうとします。

寸でのところで秀次が止めますが、
自分が秀吉の操り人形であるとともに
家臣たちにも操られている
現状が許せないのかもしれません。

関白としての最後の務めとして、
一豊の主張に沿って
このまま伏見へ申し開きに向かうことにします。


秀吉と対面した秀次は関白職を返上することを宣言しますが、
その上で、朝鮮出兵の取りやめを太閤秀吉に具申します。

秀吉は一瞬だけ怒りをあらわにしますが、
秀次に高野山謹慎を命じ、出て行きます。
血の気が引いていく秀次です。

秀吉の身内でさえなければ、尾張中村の百姓の子として
何事もない生涯を送ったであろう秀次は
7月15日、高野山青巌寺・柳の間で切腹します。

首謀者・前野景定、その父・前野将右衛門、ともに切腹。

淀による 秀吉の耳へのささやきで
目障りな聚楽第の取り壊しと、
聚楽第に住んだ者たちの処罰が決まりました。
京・三条河原刑場で、秀次の妻子39名が惨殺されます。

心にも あらぬうらみは
 ぬれぎぬの つまゆゑかヽる
  身と成りにけり

秀次側室のお宮は、捕縛・護送されながら
辞世の句を歌い上げます。


すくすく育つ(山内家の)拾を見て、
一豊は「ゆくゆくは山内家の跡取りに」と
考えるようになってきています。

それを聞いて、千代は素直に嬉しいです。

そのころ、京に滞在している一豊に変わって
領国の掛川で町づくりに精を出しているのが
弟・山内康豊であります。

領主代理ではありますが、
領民の評判はなかなか上々だそうで。

山内家の跡取りとして棄て児・拾を
立てようとしているのではないかというウワサが
そんな康豊の耳に入ります。

「よいではないか」と大して気にも止めない康豊ですが、
それを報告しに来た祖父江新一郎はとても心配です。

新一郎としては、康豊の子・国松を
山内家の跡取りにしたい考えですが、
国松はわずか2歳であります。

伏見の家臣たちがみな、国松を擁立しようと考えているなら
それもあり得ると康豊は答えはしますが、
五藤吉蔵は、拾でもよいと考えているようで
統一された考えではないようです。

一豊はあくまで拾を世継ぎにしたいようです。
千代も、拾が世継ぎになってくれればと願っていますが、
それが元で山内家が分裂してしまうようでは元も子もありません。

一豊は拾を座敷に呼び出し、仏門に入るように言い渡します。
今までの戦いで、自分のために家臣のために敵兵を斬り倒してきた
その弔いのためです。

「私は棄て児ゆえに、武士になれぬのでござりまするか」
「私が寺へ送られるのは、棄て児だからでござりまするか」
あくまでも武士になることにこだわる拾の言葉が、
一豊・千代夫婦の胸をズンと貫きます。

──そうです。
千代のか細い返答を聞いた瞬間、
拾の大きな目から大粒の涙があふれていきます。

最後の最後まで抵抗していた拾ですが、
しかし、ついに「かしこまりました」と
両手をついて、頭を下げます。


粉雪が舞い散る日、拾は出立します。

「父上、母上、お世話になりました」
頭を下げ、父母の方を振り向かずに出発していきました。

拾の名を呼ぶ千代の声が、
渇ききった辺りに響き渡ります。

──────────

文禄4(1595)年7月15日
関白・豊臣秀次が高野山青巌寺で切腹、享年28。


慶長5(1600)年11月、
山内一豊が土佐20万石を有する大名になるまで

あと7年2ヶ月──。


原作:司馬 遼太郎「功名が辻」
脚本:大石 静
音楽:小六 禮次郎
題字:だん きょうこ
語り:三宅 民夫 アナウンサー
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[出演]
仲間 由紀恵 (千代)
上川 隆也 (山内一豊)

前田 吟 (祖父江新右衛門)
永作 博美 (淀)
石倉 三郎 (前野将右衛門)
生瀬 勝久 (堀尾吉晴)
田村 淳 (中村一氏)
小倉 久寛 (五藤吉蔵)
──────────
玉木 宏 (山内康豊)

香川 照之 (六平太)

成宮 寛貴 (豊臣秀次)
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柄本 明 (豊臣秀吉)
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制作統括:大加 章雅
演出:久保田 充

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