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2011年11月11日 (金)

プレイバック功名が辻・(41)大乱の予感

豊臣家を見限れない山内一豊に
徳川家康に味方する堀尾吉晴が会いに来ます。

お互い、しっくりこない対面となりますが、
長期間、豊臣秀吉の下で働いてきた同志です。
言葉は交わさなくとも、
相手の気持ちは少しは分かるつもりです。

一豊・千代夫妻と吉晴・いと夫妻は
胸の病で床に臥せっている中村一氏を見舞います。

一氏は、徳川にはへつらわぬ! という立場です。
ただ、病に伏せる今の状況を考えると、
近いうちに息子に家督を譲ることも考えなければなりません。


家康は大坂城の淀と豊臣秀頼に対面します。

淀は、佐和山城に蟄居させられている石田三成を
大坂に呼び戻すことを提案しますが、それには返答を避け、
今は伏見城に詰める自分が
これからは大坂城で政を行うことを宣言します。


慶長5(1600)年正月。
諸大名たちは秀頼に年賀の挨拶を済ませると
そのまま大坂城の西の丸に移動し、家康にも挨拶。

その中に、上杉景勝の姿がないことに気づいた家康は
「まことに残念だのう」と皮肉っぽく言います。

そのころ、景勝の重臣・直江山城守は佐和山城を訪れ
家康を倒す手だてを話し合っています。

大老職でありながら、秀頼への年賀の挨拶に訪れないのは
いろいろな疑いをもたれる原因になるため、速やかに大坂へ。
その書状だけを景勝のもとに送ります。


5月。

景勝からの返書が来ましたが、
家康を怒らせるに充分な内容でした。
激昂した家康は「上杉を討つ!」と大声で宣言。

ただこれは、家康の罠でありまして
景勝が単にその罠に引っかかっただけであります。

ともかく、これで戦の大義名分ができました。


形勢が少しずつ動き始めていますが、
一豊としては、態度を決めかねています。

千代は一豊に、
焦らずに天下の形勢をじっくりと眺めて
今後を決めればいいと励まします。

考えたあげく、一豊は
小夜の中山で家康を饗応することにします。

山内康豊は「ご決意なされましたか!」と喜びますが、
一豊が決めたのは家康への饗応であって、
徳川の味方になることではありません。

「城は恐ろしい」
安心して饗応を受けられる寺に案内した一豊に感謝しながら
ふと漏らした言葉であります。

今までも諸大名からの歓待を受けた家康ではありますが、
城に案内されてきた家康は、
いつ襲われてもおかしくない城に案内されるのは
あまり好きではないわけです。

とそこへ、一氏が病を押してやって来ます。
一氏は、一豊の饗応中の訪問という無礼を詫び
後から駆けつけた家康には、息子・一忠をお供にと願い出ます。

徳川にはへつらわぬ! と言っていたものの、
中村家をつぶすことはできない、というわけです。

「功名を立てよ」という言葉を一豊に残して
1ヶ月後、一氏は亡くなります。

──────────

慶長5(1600)年7月17日
中村一氏が病没。

慶長5(1600)年11月、
山内一豊が土佐20万石を有する大名になるまで

あと3ヶ月──。


原作:司馬 遼太郎「功名が辻」
脚本:大石 静
音楽:小六 禮次郎
題字:だん きょうこ
語り:三宅 民夫 アナウンサー
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[出演]
仲間 由紀恵 (千代)
上川 隆也 (山内一豊)

前田 吟 (祖父江新右衛門)
永作 博美 (淀)
生瀬 勝久 (堀尾吉晴)
三原 じゅん子 (いと)
田村 淳 (中村一氏)
小倉 久寛 (五藤吉蔵)
乙  葉 (とし)
浜田 学 (祖父江新一郎)

玉木 宏 (山内康豊)

香川 照之 (六平太)

篠井 英介 (井伊直政)
川野 太郎 (榊原康政)
──────────
中村 橋之助 (石田三成)
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浅野 ゆう子 (高台院(寧々))

西田 敏行 (徳川家康)
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制作統括:大加 章雅
演出:加藤 拓

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