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2012年2月29日 (水)

プレイバック義経・(06)わが兄 頼朝

平氏の家臣に遮那王逮捕をたきつけられた大日坊春慶は
常盤が危篤だというしらせを遮那王に吹き込み
鞍馬山から出させることに成功。

春慶たちが待ち伏せする場所へ、
何も知らない遮那王は走ってやってきます。

なるだけ急いで母の元に駆けつけたい遮那王ですが、
それは春慶が遮那王をおびき寄せるためについた
口実、ウソです。

春慶ら一派と遮那王の乱闘が始まりますが、
遮那王は、五条の大橋での武蔵坊弁慶との時と同じように
軽い身のこなしで春慶らの攻撃をかわしていきます。

杖でさんざんに打ちのめされた一派は
口惜しそうに遮那王を睨みつけながら
一目散に退散していきますが、

そこへ、行き違いになっていた五足が
数人の鞍馬寺僧たちとともに
遮那王を追いかけてやってきました。

よくよく見ると、足にケガをしたらしい男が
逃げられずにその場に残されています。

遮那王は、喜三太という
傷ついた男を残して逃げた者たちのところへは
戻らないようにと声をかけ、逃がしてやります。

喜三太は、助けてくれたお礼に
平氏の人たちが遮那王の存在を消そうと
躍起になっていることを教え、闇に消えます。

実の子ども同然に育ってきた平氏の面々が
自分を亡き者にしようと画策していることが
遮那王にはたまらなく寂しいことであります。


鞍馬寺へ、平 盛国が押しかけてきます。

出家させるために鞍馬寺へ預けたはずの遮那王が
なぜ未だに出家しないのかと覚日律師を問いつめます。

遮那王が京の町に下りて行っていたことは
知らなかった話だと覚日はとぼけた様子です。
ただ、いずれ罰が下ろう などと問題の先送りですが、
その時こそ仏門に帰依させる時だと盛国に説明。

盛国は、鞍馬山を下りていきますが、
心底納得しているわけではなさそうです。

その問答を影で聞いていた遮那王は、
これでようやく目を覚ましたのかもしれません。
本人の意思に関係なく、遅かれ早かれ
崖っぷちに追いやられてしまうのは必定です。


遮那王を襲撃した春慶は、
朱雀の翁によって都から追放となりました。
悪行を重ねてきた春慶も、多勢に無勢とあっては
ただ黙って京を出て行くしかなさそうです。

妹であるうつぼは、兄の行為を許してはいませんが、
ただ一人の肉親ゆえに、涙を浮かべて後ろ姿を見送ります。

うつぼはその足で、遮那王に土下座して謝ります。


鞍馬寺に、金売り吉次が訪問してきました。

吉次は遮那王に、出家して僧になるか
僧にならずに都を去るかの二択を迫りますが、
出家への覚悟ができなさそうな遮那王を見て
吉次は奥州平泉行きを勧めてみます。

平泉は、遮那王の先祖である八幡太郎義家ゆかりの土地で、
当主の藤原秀衡はこの世の浄土を開こうとしているそうです。

先日訪ねてきた新宮十郎義盛は熊野で息を潜めているし、
実の兄たちは仏門に入っています。
異母兄にあたる源 頼朝は伊豆で流人の身ゆえ
遮那王を受け入れてくれそうな場所は他に思い当たりません。

遮那王は、平泉へ抱く希望もそうですが
“兄”という言葉に鋭く反応します。


その“兄”がいる、伊豆の蛭ヶ小島。

しとしとと降る雨の日に、亀の前の家で
呑気に足の指の爪を切っている男こそが
源 頼朝であります。

その様子からは、平氏打倒の勢いはおろか
武士らしい凛々しさも微塵にも感じられませんが、
流人である立場の手前、
仕方ないことなのかもしれません。

しかし、その実は
幼い頃からの所縁ある三善康信を通じて
朝廷や平氏など都の動向を密かに探っていたわけです。

ちなみに、流人としての表の顔を見せている時の
くねくねした物言いに腹を立てているのが北条政子であり、
自分に反抗した言動も許しがたいものであります。
父の北条時政は、そんな男勝りな政子を
押しとどめるのが精一杯です。


清盛に会いたい、とお徳に打ち明けた遮那王は
鞍馬を去る決心をします。

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原作:宮尾 登美子
   「宮尾本平家物語」「義経」より
脚本:金子 成人
音楽:岩代 太郎
脚本協力:川上 英幸
    :眞鍋 由起子
題字:陳 燮君
タイトル画:宮田 雅之
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[出演]
滝沢 秀明 (遮那王)
松平 健 (武蔵坊弁慶)
上戸 彩 (うつぼ)
塩見 三省 (覚日律師)
伊藤 淳史 (喜三太)
松嶋 尚美 (亀の前)
梅津 栄 (朱雀の翁)
白石 加代子 (お徳(語り))
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阿部 寛 (平 知盛)
鶴見 辰吾 (平 宗盛)
細川 茂樹 (平 重衡)
神木 隆之介 (牛若(回想)) ※ ピンクレジットなし
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財前 直見 (北条政子)
小林 稔侍 (北条時政)
勝村 政信 (平 重盛)
市川 左團次 (金売り吉次)
萬田 久子 (あかね)
稲森 いずみ (常盤)

松坂 慶子 (時子)

中井 貴一 (源 頼朝)

渡 哲也 (平 清盛)
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制作統括:諏訪部 章夫
演出:木村 隆文

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