大河ドラマ平 清盛・(12)宿命の再会 〜ライバル帰京!〜
愛妻・明子を流行病で失い、茫然自失の平 清盛。
そんな折、比叡山の大衆が強訴をまた起こしているらしく
鳥羽法皇は平氏に、その打ち払いを命じます。
とはいえ、相手はあらたかな神輿を担いでおり
それに弓引くことは何としても避けたいところです。
平 家貞は、近江国高島郡にある平氏の荘園を
延暦寺に寄進することを提案。
強訴はたちまち収まってしまうのですが、
よくよく考えてみれば、
平氏は武力財力を駆使して強訴を退け
その恩賞として領地や位を与えられていたわけで、
わずかな荘園を手放したとしても、その時は損であっても
遠い先を考えれば、さほどのマイナスではなさそうです。
その恩賞として、法皇は
平 忠盛を正四位上という位を授けます。
武士で初めての、三位の「公卿」という位は
間違いないとウワサされていただけに、一門の落胆は大きく。
朝廷や公家たちは、武士がどれだけ尽くしたとしても
公卿にするつもりはないようです。
実は、この忠盛の位の件は高階通憲がかんでいるようで
公卿となるように方々に手を尽くしていたのですが、
法皇をはじめとする朝廷側、
そして藤原頼長ら公家たちの反応は今ひとつ。
道理が通じない世にほとほと飽きてしまった通憲は
思い切って出家して、名を「信西」と改めています。
一方、清盛にとっての異母弟・平五郎は
元服して「頼盛」と名を改めます。
大人の仲間入りとして、ここは清盛や平 家盛らが先導して
武士とは何ぞやと教え込まなければなりませんが、
清盛は、明子を失った苦しみから解放されておらず。
朝廷の番犬として命がけで戦う武士であることの苦しさ、
妻ひとり救ってやることができぬ不甲斐なさ、
そんな辛さを知るからこそ、
平氏を背負うことの不満も爆発するわけです。
清盛の言葉を聞く一同は、誰一人として表情を変えません。
清盛の館では、時子が
清太と清次に源氏物語の一節を読み聞かせています。
続いて時子は、ふたりに琵琶を弾いて聞かせるわけですが、
清盛は「下手くそ!」と言ってやめさせようとします。
家に戻っても怒り心頭な時子ですが、
清盛と似たような、一縄筋にはいかない男の初登場です。
大切な大切な書物をギャンブルの担保に取られ
しょんぼりとする父(ちなみに演者は蛭子能収さん(笑))を尻目に
「1冊の書などは読んでしもうたら終わりでしょ」と言う
時子の弟・時忠であります。
のちに“平家にあらずんば人にあらず”とまで豪語する時忠は
もしかしたら幼い時分からそんな性格だったでしょうね。
1冊の値打ちを2冊分に、2冊分を4冊分に、4冊分を8冊分に。
たやすく儲けようとしているだけなのですが、
光源氏のような高貴で雅な男性と出会うことが夢の時子も
ある一種のギャンブルと言えるかもしれません。
“無頼の高平太”と呼ばれた清盛の館に
姉が通っていることを父に教えてもらって、
時忠は、姉を娶ってくれるように願い出ます。
それも、姉のためを思ってではなく
いかに自分が楽して暮らしていけるかを考えて(^ ^;;)
清盛の子らを手懐けて
明子に取って代わろうとしている風に見える時忠は
時子に思いっきりブたれてますけど。。
でも、時子の本音は
心のどこかで清盛がひっかかっているのでしょう。
清盛は、時子の琵琶を聞きたくないのは
時子の琵琶が下手だからではなく、それに邪魔立てされて
明子の琵琶をかき消されたくないわけです。
いつも叫んで、いつも怒鳴っているばかりですが
ふと見せた穏やかな弱々しげな清盛の姿に、
時子は心をキュッとつままれた甘酸っぱい感触が──。
時子は、しばらく清盛館への訪問を見合わせます。
体調が思わしくない待賢門院璋子は病に臥せります。
それに驚いた法皇は豪雨の中を庭に出て、
璋子のために水仙の花を探します。
しかし時期が少しばかりすぎていることもあって
容易には見つからず。
武士に命じて探させることにします。
今まで顧みることがなかった后を
思い出したように慈しむ法皇の姿を清盛は花で笑い、
水仙探しはしないつもりでしたが、
家盛が、平氏一門のために自らの気持ちを抑えて
望まない結婚をしたことを知って、
弟のためにも、平氏一門のためにも
水仙探しをすることにします。
その探索の最中、源 義朝と再会します。
しかしその義朝の腰には水仙の花が──。
義朝は早馬を出して東国の武士に水仙の花を探させます。
季節外れの花も、涼しい東国にはあったようで
清盛との再会もそこそこに、義朝は水仙を持っていきます。
法皇は、義朝が探させて持参した水仙の花を璋子に差し出し、
璋子はその水仙の花を胸に旅立ちます。
人を愛しく思う気持ちの、
こんなにも優しく清げなることを……。
あぁ、我が君──。
久安元(1145)年8月22日のことでありました。
実家に戻った義朝は、その帰りを待ちわびていた
由良姫と再会するわけですが、
統子内親王に仕えていることを知って
とんでもないことを口にします。
「そなたには、嫡男を生んでもらいたい」
統子内親王に仕える女を妻にしていることは
義朝の出世に大きく影響するでしょう。
それを利用しようとする義朝には
多少腹立たしさを感じるものの、
とはいえ、好きな男の役に立てることほど、
女にとって楽しいことはありません。
由良姫は心を見透かされたようで、
ついには義朝への気持ちを白状します。
しっかりと抱きしめる義朝です。
一方、清盛も後添えを望む声に応えて
「もうそなたでよい!」と時子を娶ることにします。
その強引な話の持っていき方は
光る君と紫の上のような恋に憧れる
時子の理想とはかなりかけ離れたもので、
あんまりでござります、と固辞するかに見せて……。
実はOKだったり(^ ^;;)
久安3(1147)年4月8日、由良姫は尾張で男子を出生。
幼名・鬼武者。語り手も務める、後の源頼朝であります。
そして奇しくも同年、清盛も時子との間に子を授かります。
──────────
久安元(1145)年8月22日、
鳥羽帝の后・待賢門院璋子が崩御。
治承4(1180)年8月17日、
源 頼朝が挙兵して平氏に反旗を翻すまで
あと34年11ヶ月──。
作:藤本 有紀
音楽:吉松 隆
題字:金澤 翔子
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松山 ケンイチ (平 清盛)
玉木 宏 (源 義朝)
深田 恭子 (時子)
三上 博史 (鳥羽法皇)
豊原 功補 (平 忠正)
金田 明夫 (鎌田通清)
森田 剛 (平 時忠)
加藤 あい (明子(回想)) ※ ピンクレジットなし
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檀 れい (待賢門院 璋子)
りょう (堀河局)
山本 耕史 (藤原頼長)
阿部 サダヲ (信西)
田中 麗奈 (由良姫)
加藤 浩次 (兎丸)
岡田 将生 (源 頼朝・語り)
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小日向 文世 (源 為義)
和久井 映見 (宗子)
上川 隆也 (平 盛国)
松雪 泰子 (得子)
中村 梅雀 (平 家貞)
中井 貴一 (平 忠盛)
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制作統括:磯 智明
:落合 将
プロデューサー:櫻井 壮一
演出:渡辺 一貴
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『平 清盛』
第13回「祗園闘乱事件」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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コメント
いつもありがとうございます。先日放映された同窓会SPアップしました。お時間のあるときにご覧いただけたら幸いです。今後ともどうぞよろしくお願い致します。
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金八2ファンさーん。こんにちは!
今日もコメントありがとうございまーす。
>先日放映された同窓会SPアップしました。
ありがとうございます!
さっそく拝読致しました♪
映像の様子が目に浮かぶようで……(^ ^)
金八先生2に関しては、演者さんのエピソードは
けっこう表に出てきていたように思うのですが、
さらに奥に潜んでいる、興味深いエピソードを
聞けたようでおもしろかったです。
詳細に記事にしていただいて感謝です!
ありがとうございます。
>今後ともどうぞよろしくお願い致します
こちらこそ!
よろしくお願いいたします♪
投稿: ★金八2ファン | 2012年3月27日 (火) 00:16