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2012年12月 5日 (水)

プレイバック草 燃える・総集編第一回「頼朝起つ」

大河ドラマのプレイバックシリーズですが、
今月(2012年12月)は、『平 清盛』関連の最終作
昭和54年放送の『草 燃える』総集編5部をお届け致します。

表向きには源 頼朝(石坂浩二さん)が主演となっておりますが、
頼朝死後、バトンを受け取った北条政子(岩下志麻さん)の生きた時代を
承久の乱まで物語は進みます。
よって、頼朝と政子のダブル主演ととらえていいかと思います。


──ひとつの時代が、終わりかけている。

保元・平治の乱からすでに20年、
「平家にあらずんば人にあらず」
とまで言われた平家一門の隆盛も、
ようやくそのかげりを見せ始めていた。

治承元(1177)年4月、京の都は大火に包まれ
数百人の死傷者を出して物情騒然。
その余塵も収まらぬ6月に、
後白河法皇を中心とする平家追討の陰謀が発覚した。

清盛はただちに首謀者を捕らえたが、
その処罰は苛烈を極めた。

だが、歴史は新しい時代に向かって
その歩みを止めようとはしない──。


伊豆半島・北条館では
当主の北条時政が京都に召し出されて不在。
その留守はしっかり者の長男・北条宗時が守っています。

次男・北条義時は弓矢の訓練に勤しんでいますが、
武芸よりも学問を好む性格からか、
的を大きく外して落胆しています。

そんな義時を可愛がる北条政子は、
兄弟の面倒を良く見る母親代わりと言ったところです。

伊東祐之は義時を使って政子を妻にと欲しております。
小馬鹿にされた義時は祐之と取っ組み合いをしますが、
そこを通りかかったのは源 頼朝です。

平治の乱で父・源義朝とともに敗走するも捕らえられ、
清盛に命を助けられています。
頼朝が伊豆に流されて16年が過ぎ、すでに30歳。
仏像に手を合わせ読経をする毎日を送っています。

頼朝の日ごろから端麗な姿を見た義時は目を輝かせますが、
平家寄りな伊東祐之は「源氏の時代が来るもんか!」と
露骨にイヤな顔をしています。


平家の世に不満を抱く東国武士は多く、
宗時をはじめとする、三浦義村、加藤景廉、仁田忠常ら
豪族の息子たちが集まって、
頼朝を担ぎ出そうとしています。

とはいえ、力を合わせるための知縁はあっても
血縁がないことを悟り、宗時はひらめきます。
「オレんところなら年頃の娘がウジャウジャと!」
(^ ^;;)

そんな談義が行われていることはつゆ知らず
義時は政子に祐之のことをプッシュしていますが、
粗野で無学な祐之は考えられない、と政子は大笑い。

高貴で雅で……と理想を語る政子に
義時は頼朝のことがふと頭をよぎりますが、
相手は流人であります。

頼朝を一目見た政子が
頼朝と文通するようになって3ヶ月。

その内容がいちいち胸に響いている頼朝に
たったひとりの家臣・安達盛長は会うことを勧めますが、
流人ゆえ消極的な頼朝に盛長はいちいち舌打ち。

単に妻を娶るというだけであれば
極端には誰でもいいわけですが、
盛長の目的はそこではなく、
北条の後ろ盾は大きいと考えているようです。

盛長の先導で、政子は頼朝が暮らす屋敷に入っていきますが、
その様子を盛長とともに隠れて見ている宗時・義時兄弟は
何と言うか……(^ ^;;)


10月、3年ぶりに戻ってきた時政は
政子に山木兼隆との縁談を持ってきたのですが、
政子と頼朝の話を聞いた時政は
平家に源氏との仲を疑われると激怒します。

「まったくです。空いた口が塞がりません」と
宗時も口だけ加担して政子を責めるわけですが、
しかし一方で“オレに任せておけ”とそっと目配せ。
政子に駆け落ちを勧めます。

治承2(1178)年3月。
政子や宗時が表立って行動できないまま
兼隆との婚儀を明日に控えた夜、ついに駆け落ち決行です。

当時の習わしとしては、前夜に夫となる人間が
妻が待つ屋敷へ忍んでくるというものがあるらしく、
そこで祐之が兼隆から政子を掠奪するわけです。
政子Loveな祐之であれば、まぁ必ず成すでしょう(^ ^)

そして“手はず通り”に伊豆山権現へ駆け込む祐之と政子ですが、
「お主の役目はここまでだ」と
祐之は僧たちに行く手を遮られます。

お寺に駆け込まれては、
時政も兼隆も祐之も手も足も出ませんからね。


治承4(1180)年3月
土肥実平の屋敷に預けられた政子は娘を授かり、
孫の顔を見た時政は、雪解けのように
頼朝とのことを認めるようになっていました。

頼朝にも政子にも、一時訪れた幸せな時です。

5月。
頼朝の叔父にあたる新宮十郎行家が
重大な知らせを手に頼朝の元へやって来ました。

後白河法皇第三皇子の以仁王による平家追討の令旨を発し、
源三位頼政のかけ声で全国の源氏に挙兵を促したわけです。
決断を迫られた頼朝は受けることにします。

しかしその計画は平家側に露見してしまい、
全国の源氏軍が集結する前の準備不足の状態で
挙兵を余儀なくされた頼政は、
平氏の攻撃を受けて宇治平等院で敗れ自害して果てます。

その知らせを読んだ頼朝は、絶句。

そのころ、大庭館では 主の大庭景親のほかに
伊東祐親、祐清、祐之親子らが集まって酒を
平家軍として兵を挙げる前の飲み会を催しています。

中央に座するのは兼隆ですが、
女房を奪われた兼隆と女房を奪った祐之が
一緒の座にいるというのはなかなか奇妙です。

しかしその出兵日は源氏方に情報が漏れ、
先手を打って山木邸を襲撃した加藤景廉によって
兼隆は討たれてしまいます。

その勢いに乗じて、頼朝と一派は石橋山へ──。

しかし、
3000の大庭軍に対し、300の頼朝軍では何ともできず
ジリジリと押され始めております。

退却を始めた頼朝軍を、祐之が執念の追跡です。

ししどの岩屋の臥木の洞窟で、
梶原景時が土肥実平とともに隠れていた頼朝を発見しますが、
そのまま洞窟を出てきて叫びます。
「誰もおらぬ、クモの巣だらけじゃ」


頼朝軍は
目立たぬように一旦兵を分散させて落ち延びますが、
海上で三浦一族と合流し、安房国を目指します。

安房において再挙した頼朝に従う東国武士は徐々に増え、
東国武士が続々と参集して、短期間で数万騎の大軍に膨れ上がります。

──────────

原作:永井 路子
   「北条政子」「炎環」「つわものの賦」他より


脚本:中島 丈博
音楽:湯浅 譲二
テーマ演奏:NHK交響楽団
テーマ指揮:森  正
演奏:東京コンサーツ
監修:鈴木 敬三
語り:森本 毅郎
殺陣:林 邦史朗
流鏑馬指導:金子 家堅
風俗考証:磯目 篤郎

──────────

[出演]

石坂 浩二 (源 頼朝)


松平 健 (北条義時)
真野 響子 (北条保子)
金田 龍之介 (北條時政)
大谷 直子 (牧の方)
中山 仁 (北条宗時)


滝田 栄 (伊東祐之)
武田 鉄矢 (安達盛長)
江原 真二郎 (梶原景時)
藤岡 弘 (三浦義村)
伊吹 吾郎 (和田義盛)
加藤 武 (大庭景親)
久米 明 (伊東祐親)
小松 方正 (上総介広常)
福田 豊土 (土肥実平)
小栗 一也 (岡崎義実)
戸浦 六宏 (新宮十郎行家)
早川 雄三 (三浦義澄)
樋浦 勉 (加藤景廉)
森次 晃嗣 (畠山重忠)
橋爪 功 (伊東祐清)
中田 譲治 (仁田忠常)
長塚 京三 (山木兼隆)
時本 武 (千葉胤頼)
佐藤 仁哉 (佐々木定綱)
佐久田 修 (佐々木盛綱)
佐古 正人 (三善康清)


国広 富之 (源 義経)

黒沢 年男 (苔丸)

金子 信雄 (平 清盛)

かたせ 梨乃 (小観音)
佐藤 蛾次郎 (猿太)
西田 健 (平 宗盛)
磯野 洋子 (三条局)
佐藤 万理 (北条高子)
中村 久美 (北条栄子)
伊藤 つかさ (北条元子)
立枝 歩 (さつき)
遠藤 真理子 (小波)
神山 卓三 (左源太)
増田 順司 (覚淵律師)
河村 弘二 (西光法師)
生井 健夫 (俊寛僧都)
南  治 (冷泉隆房)
小沢 忠臣 (阿厳)
加藤 正之 (郎党)
小倉 馨 (郎党)
江原 正史 (郎党)
川原 裕昌 (盗賊)
酒井 昭 (盗賊)
石光 豊 (盗賊)
松田 洋治 (頼朝の少年時代)


若駒
早川プロ
鳳プロ
国際プロ


松坂 慶子 (茜)


尾上 松緑 (後白河法皇)


岩下 志麻 (北条政子)

──────────

制作:斎藤 暁


美術:富樫 直人
  :田島 宣助
  :蒔田 譲

技術:加藤 多満喜
  :鈴木 実
  :小布施 英雄

効果:大和 定次
  :水野 晴久
  :加藤 正孝

照明:佐野 鉄男
  :川原崎 賢明

カメラ:中村 一美
   :大内山 正則

音声:岩崎 延雄
  :小玉 孝

記録・編集:大橋 冨美子


演出:大原 誠
  :江口 浩之
  :伊予田 静弘

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