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2013年4月30日 (火)

プレイバック新選組!・(33)友の死

──文化庁芸術祭参加作品──


山南敬助の脱走の事情を知らない明里は、
実にゆっくりとした旅を楽しんでいました。
山南としては、
なるだけ早く草津を通過したいのですがね(^ ^;;)


近藤 勇と土方歳三の命を受けて、
沖田総司が馬に乗って山南を追ってきました。

草津から東海道と中山道とが分岐しているので、
そこから先に行ってしまうと、捜索は困難となります。
勇はそこを利用して、総司にこう命じます。
「草津まで行って、山南サンに会えなかったときは戻って来い」

局長・副長に次ぐ第3の地位である総長という立場に昇っていながら
新規に入隊した伊東甲子太郎が総長の上の参謀という立場に就いて
山南の存在感は全くもって消えてしまっています。

本人としては不満も悩みもあったでしょう。
そこは勇としても充分理解できるところですので、
手を尽くして探索したものの、見つからなかった、
という結末にして山南を無事に見送りたいわけです。

道中の茶店で休んでいる時、
その使命を負った総司が追いついてしまいました。
山南の中で、覚悟が決まります。
「沖田クン、ここだ」

総司は、見てはならない人物を見てしまいました。

ここは会わなかったことにして
このまま江戸に向かってほしいと願う総司ですが、
会ってしまった以上はそういうわけにはいかないと
ガンコにも聞かない山南。

屯所に帰ったら切腹ですよ、と言われても
ウン、と小さく頷くだけです。

山南は、翌朝 京に戻ることにします。

ここまでついてきた明里ですが、
実は山南が身請けしておりまして、
そのまま丹波に帰します。

「わけわからんわ、この人」
ウフフと笑う明里を、山南はしっかりと抱きしめます。


元治2(1865)年2月23日・京──。

「なぜ我らの気持ちを察してくれない」
勇は、壬生の屯所に戻ってきた山南を睨みつけます。

このまま逃げ切ってくれた方が
いくぶんかは丸く収まるかもしれないのに、
あえてその逆をやる山南に腹が立つようです。

こうなる前に山南の思いを聞けなかったことが
勇にとっては悔やむことであります。
ただ、いま山南に対してできることは
武士に相応しい最期の場を用意することだけです。

松原忠司や河合耆三郎、尾関雅次郎らは
山南に新選組に採用してもらった恩義から、
八木源之丞や雅からは、山南の人柄の良さから
それぞれ助命嘆願を受けますが、歳三は聞く耳を持ちません。


丹波に帰したはずの明里が、屯所を訪ねてきました。
勇同席の上で、対面することになりました。

明里は、丹波へ一人で帰るのは不安なので
山南と一緒に行きたいというのです。

まぁ、今の山南が置かれた状況を明里は一切知らないので
仕方がない発言と言えば仕方がないのですが、
勇が、丹波へは新選組が安全に送り届けると言っても聞かないし
山南は、最期の最期まで明里には手を焼きます。

「我がままを言うな!」
これ以上、私を困らせるな……。

いたたまれなくなった勇は、涙を堪えながら部屋を出て
隣の広間で崩れ落ち、泣いています。
その様子を、ただ黙って見ている永倉新八や原田左之助、
そして助命嘆願をした松原たちです。


夜。
切腹の刻が迫ってきました。
勇をはじめとする幹部全員は、
いつもの浅葱色の羽織を着けています。

白装束に着替えた山南ですが、
外からトントントンと戸を叩く音が。

明里です。

近くに咲いていた菜の花を見せにきました。
富士山目指して草津を歩いていた時、
水仙を菜の花と間違えた明里に
菜の花がこんな季節には咲かないと教えた山南。

「今ごろでも咲くことあるんよー」と言う明里に
山南は潔く負けを認めます。

そっと障子が閉まり──。

「切腹するんやろ、これから」
明里がドキリとすることを言います。

何でも、死に装束を見れば分かるというのです。
でも、明里が泣いたら山南は悲しむだけなので、
わざと明るく振る舞ったのだそうです。

案外信じやすいんやな、と笑いますが、
涙がとめどなく流れていきます。
「アホや……」


私が死んだら、隊の結束は固くなる。
それが総長である私の、最期の仕事です。

歳三にそうつぶやいた山南は、
作法に則って、見事に切腹して果てました。


春風に
 吹き誘われて 山桜
  散りてぞ人に 惜しまれるかな

吹く風に
 しぼまんよりも 山桜
  散りてあとなき 花ぞ勇まし

伊東が山南を悼んで2首詠みますが、
お察し申し上げます、との言葉に勇は大声を出します。
「あなたに何が分かるというのだ!」


隊士の死で、歳三が涙を見せたのは初めてかもしれません。
勇とともに、声を上げて大泣きします。

──────────

元治2(1865)年2月23日、
山南敬助が切腹。享年33。

慶応3(1867)年11月18日、
新選組から分裂した御陵衛士を粛清する『油小路事件』まで

あと2年9ヶ月──。


作:三谷 幸喜
音楽:服部 隆之
題字:荻野 丹雪
版画:木田 安彦
──────────
[出演]

香取 慎吾 (近藤 勇)

藤原 竜也 (沖田総司)
山本 耕史 (土方歳三)

オダギリ ジョー (斎藤 一)
山本 太郎 (原田左之助)
堺 雅人 (山南敬助)
山口 智充 (永倉新八)
小林 隆 (井上源三郎)
八嶋 智人 (武田観柳斎)
照英 (島田 魁)

吹石 一恵 (八木ひで)
松金 よね子 (八木 雅)
──────────
谷原 章介 (伊東甲子太郎)
鈴木 砂羽 (明里)
──────────
伊東 四朗 (八木源之丞)
──────────
制作統括:吉川 幸司
演出:伊勢田 雅也

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