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2013年6月18日 (火)

プレイバック新選組!・(47)再会

慶応4(1868)年2月12日・江戸城──。

徳川慶喜は謹慎のため上野寛永寺に移り、
新選組は、その警護を任されます。

「オレはこのまま終わるつもりはない」
薩長と戦う、と近藤 勇が言い出しますと、
土方歳三も賛成してくれます。

その歳三は、刀の時代は終わったのだと
榎本武揚が身にまとっていた洋服を入手し
髪型も変えました。
「オレは、姿形から入るンだ」

相当なナルシストですw


沖田総司の姉・みつは
夫・林太郎とともに庄内へ行くことになりました。

勇は、総司の容体を包み隠さず伝えた上で、
みつが庄内に行ってしまう前に会うことを勧めます。


勝 海舟は、江戸に戻ってきた勇を
“徳川の守り神だ”ともてはやしておきながら、
1万の軍勢を与えてくれれば蹴散らすと豪語する勇に
甲府城行きを打診します。
さらに、新選組という名を“甲陽鎮撫隊”に改めさせます。

その実は、勇に甲府という死に場所を与えたわけです。

名を改めさせたのも、新選組と聞いて
今でも武士たちが集まってきているらしく、
勇にこれ以上力をもたせないために
いかにも人が集まらなさそうな名前にさせたわけです。

しかし、勝から見たら
勇はその思惑を見抜いていたようです。


西洋医学所で養生中の総司を、みつが見舞います。
思ったより元気そうです。
……と励ますつもりですが、総司は確実に弱っています。

最初こそ、剣を抜くのが楽しかった時もありましたが、
今では人を斬る辛さを知りました。
病を得たことも自分にとっては得るところが大きかった。
だからこそ、ここぞという時に活躍できない自分が
とても悔しいわけです。

勇はじめ、新選組の面々は
そんな総司を優しく労ってきていましたが、
みつは違いました。

>まるでもうすぐ死ぬ人の言い分ね。
>そうやって一人でカッコつけてなさい。
>えらそうに血なんか吐いちゃって馬鹿みたい。
>あなたは悪いけどまだまだ死にません!
>シワシワになって
>みんなにクソじじいって言われるまで生き続けるの。
>沖田さんところの総司さんは若い頃はいい男だったのにねぇって
>あの時死んでればねぇって、そう言われるまで生き続けるの。

さんざんな言われようですw
でも、振り返ると目に涙をいっぱい浮かべています。
「私より先に死んだら承知しないから」


容保は、1枚のうちわを取り出し勇に見せます。

それは壬生村に浪士組屯所を構えていた頃
力士たちを呼んで壬生相撲を興行した際に
一番人気であった黒髪の手形を押したうちわでした。

お忍びで興行を見に来た容保は、黒髪の大ファンらしく
そのうちわを肌身離さず
とてもとても大事にしていたようなのです。

それを見せられた勇も、お供してきた島田も
それを見た瞬間、アッ!! と思います。
その手形を押したのは、何をかくそう島田本人であります(^ ^;;)

「フフッ……やりおったな」
長年信じていたものが崩れたわけですが、
容保はあくまで紳士的です。

勇は、多摩経由で甲府へ出陣。
今回は総司も連れて行くことにします。
さらに、捨助も今や新選……いや甲陽鎮撫隊の一員です。


慶応4(1868)年3月2日・多摩──。

多摩の人々は勇や歳三をヒーロー扱いしておりまして
みな温かく出迎えてくれます。
永倉のみが、こんなところで
のんびり過ごしていていいのかと少し不安気です。

歳三が若かりし頃に女遊びをしたうちのひとりに
お琴という女性がいたのですが、
先月、村一番の金持ちのもとに嫁いだのだそうです。

そのお琴が言っていました。
新選組は、京都でどんなにひどいことをやってきたのか、と。
どれだけの人を殺してきたのか、と。

お琴に会いに来た歳三は、それを知って
京都にいた5年間は何だったのだろうと
少しセンチメンタルな気分になっています。

そんな歳三に喝を入れようと
総司は剣の手合わせを申し込みますが、
ちょっと動いただけで咳き込んでしまいます。
翌朝、総司は江戸に戻されることになりました。


慶応4(1868)年3月6日・甲州勝沼──。

甲州鎮撫隊よりも先に、薩長軍に甲府城に入られてしまいました。
多摩の里でのんびり過ごしていたのがあだになった、と
これで永倉の怒りが爆発します。

合流すると約束してくれた菜葉隊1,800が到着せず
今か今かと到着を待っている中、
歳三は菜葉隊呼びに陣を離れます。

この期に及んでも菜葉隊を待つという勇に、
永倉はいい加減に目を覚ませ! と一喝し、
まずは薩長に不満を抱く会津に向かうべきだと主張。

局長としての命令だと勇は永倉を従わせようとしますが、
あなたの家来ではない、と返されてしまいます。
もともと永倉は、勇の同志という気持ちが強く
上下関係は存在しないと考えているゆえです。

もはやついていけない、と永倉が出て行き、
原田左之助も勇に感謝を述べつつ隊を離れます。
これで、試衛館道場からの初期メンバーは
勇と歳三、そして総司の3人になりました。

「……寂しいもんだな」
しとしと雨の中、勇の背中がいかにも寂しそうでした。

が。

斎藤 一は、新選組の旗『誠』を掲げて外に飛び出します。
この旗がある限り! 新選組は終わらない!
このオレがいる限り! 新選組は終わらない!

隊に残っている者たちの心に、響くものがありました。

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作:三谷 幸喜
音楽:服部 隆之
題字:荻野 丹雪
版画:木田 安彦
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[出演]

香取 慎吾 (近藤 勇)

藤原 竜也 (沖田総司)
山本 耕史 (土方歳三)

優香 (お孝)

オダギリ ジョー (斎藤 一)
山本 太郎 (原田左之助)
山口 智充 (永倉新八)
照英 (島田 魁)

中村 獅童 (滝本捨助)

田畑 智子 (近藤つね)
浅田 美代子 (佐藤のぶ)
小日向 文世 (佐藤彦五郎)
田丸 麻紀 (お琴)
阿南 健治 (宮川音五郎)
小野 武彦 (小島鹿之助)
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筒井 道隆 (松平容保)
羽場 裕一 (山岡鉄舟)
今井 朋彦 (徳川慶喜)
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沢口 靖子 (沖田みつ)
野田 秀樹 (勝 海舟)
野際 陽子 (近藤ふで)
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制作統括:吉川 幸司
演出:清水 一彦

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