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2013年7月 7日 (日)

大河ドラマ八重の桜・(27)包囲網を突破せよ

慶応4(1868)年8月23日、新政府軍は会津城下に侵入。
川崎八重は、スペンサー銃を肩に入城。
少年たちを率いて銃撃戦の指揮を執ります。

田中土佐と神保内蔵助は腹を切り、
飯盛山では白虎隊の少年たちが自刃。
西郷頼母の家族は、そろって命を絶ち
新政府軍に抵抗の意を示します。

その夜、八重は髪を切って夜襲に備えています。

山川健次郎は、
日新館から火の手が上がったことを八重に知らせます。
日新館は現在、ケガをした人々が詰めておりまして
急いで救出しなければなりません。

……と思ったら、実は医師の古川春英が
敵に奪われないように先に焼き払ったようです。
ただ、動ける者は本丸へ移動してきましたが
動けない者は日新館で自害して果てたそうです。

八重は、夜襲に向かいます。

敵を見つけると、八重は
一人ひとりを狙ってしっかり命中させます。

しかし、「敵だーッ」という叫び声で
無数にも敵兵の数が膨らんでいく中で
八重の攻撃も限界になります。

そんな時、薙刀の道場を開いていた黒河内伝五郎が現れ
八重とともに戦ってくれます。
「お前らに……会津は渡さねえ!」

そのころ、入城できなかった日向ユキとその家族ですが
歩き通しでもう一歩も歩けない祖母のこともあって
城から少し離れた民家に
一晩だけ泊めてくれと頼み込みますが、

とばっちりを食うのはたくさんだ、と
戸をピシャリと閉められてしまいます。


翌日、8月24日。

城内に入った女たちが集められ、
家老の家柄ということで山川 艶から確認の言葉があります。
仕事は、兵糧炊きと手負いの者の介抱ですが
それは入城した時から、役割として分かり切っていることです。
「弾が飛んで来てもひるまずに、持ち場を守らんしょ」

しかし、艶の実娘で家老の妻でもある梶原二葉は
心ここにあらずといった体で、
みながいそいそと動き回る中にあっても
ボーッと突っ立っています。

八重や山本佐久がわけを聞いてみると、どうやら入城の際
子の寅千代がいなくなってしまったそうです。

「私、捜しに行ってきます」という二葉を
入城した者の中には家族を亡くした者もいるんだから、と
艶はたしなめます。


越後街道の陣所では、萱野権兵衛に
中野竹子ら「薙刀隊」が
出陣の軍勢に加えてくれと談判しています。
しかし萱野は首を縦に振りません。

何としても敵陣を突破して
照姫への土産にしたいと願う女たちの懇願も空しく
萱野は認めようとしません。

であれば、と竹子らは懐刀を取り出し
ここで自害すると言い出しまして(^ ^;;)
慌てた萱野は、翌日に一緒に出陣せよと命じます。


鶴ヶ城の本陣では、頼母や梶原平馬、
川崎尚之助らが集まって軍議が開かれています。

小田山から鶴ヶ城まで距離にして14町離れていますが、
城よりも高いところに位置している小田山から
撃ち下ろすことになるので、
14町という距離でも大砲はゆうに届きます。

その“地の利”を敵が気づくかどうかが
戦いの分かれ道になりそうです。
ただ、小田山を守るには兵の数が足りなさすぎます。
ここにいてくれればと悔やまれる山川大蔵の軍勢は
日光口に詰めたままです。

せめて、小田山に通じる天寧寺村の抑えを固め
敵が侵入した時にはここで食い止めるしかなさそうです。

一同を見渡した頼母は、地の利に敵が気づけば
白河の二の舞になるゆえに「考えが甘い」と怒鳴りますが、

その白河を守っていたのが紛れもない頼母であり、
「策があんなら、白河の戦で打っておくべきでした」と
平馬に言われては、頼母は言い返すことができず
それ以降、口を真一文字に結んで閉ざしてしまいます。

そのピリピリムードを打ち破るかのように
佐川官兵衛が秋月悌次郎を伴って戻ってきました。
朱雀隊100人、農民兵と僧兵200人ほどを集めて来たそうで、
平馬はさっそく、天寧寺村に送り込むことにします。


翌日、平馬の実兄に当たる内藤介右衛門が城に戻ってきました。
城内の守備は、徐々に整いつつあります。
しかしその一方で、新政府軍に加わる援軍は
最新兵器とともに続々と会津に集結しつつあり。

萱野への談判で戦の前線に出られた竹子ら薙刀隊ですが、
自らの気持ちを鼓舞すべく、薙刀の先端に
照姫の前で披露した歌を短冊に書いて提げています。

といいつつ、断続的に
敵からの銃弾が降り注がれるわけですが、
竹子は、城に戻ったら八重に鉄砲を習おうと言って
クスクス笑っています。

敵が押しかけてくるのを見て、
男たちは槍や鉄砲を片手に前へ繰り出します。
その後を追って、竹子たちも果敢に立ち向かってゆきます。

竹子たちが女だと気づくと
「女や! 女がおるぞぉ!」「生け捕りや!」などと
戦いの目的が変わりつつある新政府軍ですが、
竹子らは、それでもひるむことなく戦い続けます。

と、その時、
竹子の胸を1発の銃弾が──。


退却を余儀なくされ、女も男も退きますが
神保 雪はみなとはぐれてしまいます。

そして、運悪く
雪を包囲する新政府軍の男たちが現れました。

雪は生け捕りにされまして、新政府軍の中には
逃がしてやると言ってくれる者もいたのですが、
雪にはそんな気持ちはありません。

「旦那さま……おそばに……」
脇差しを貸してもらい、刃を首にあてます。


鶴ヶ城城内では、大きな地響きとともに
瓦や塀などが崩れ落ちます。

小田山方面からの砲撃のようです。
しかし小田山には火薬庫があり、
500貫ほどの火薬が蓄えてあったはずです。

火薬が使えないとなれば、大砲も鉄砲も撃てません。
尚之助は、厳しい表情を浮かべます。
「やられた……」

小田山を奪われてしまっては、もう戦にはなりません。
頼母は、会津の民らが根絶やしにされてしまう前に
容保に恭順開城を勧めますが、
官兵衛や平馬の大反対を食らいます。

「事ここに至っては、開城恭順の道など……ない」
鬼の形相をした容保がつぶやきます。


8月26日、大蔵は兵を率いて
会津城下近くまで戻っていました。
しかし、包囲軍が厚すぎて城に入るルートがありません。

思い切って突っ込むという案もありますが、
これでは敵のみならず、城内の味方までも敵と勘違いされ
兵の無用な損失は免れません。

無駄に兵を損なわず、かつ城内の味方から見て
“あれは味方だ”と思わせる入城の方法……。

城に向けて、彼岸獅子がやって来ました。
「彼岸獅子は春来るもンだべ」と佐久やうらは笑いますが、
お囃子が聞こえて来る、とみねが言います。

確かに、軽快な笛の音や太鼓の音が聞こえてきます。
沈んでいた城内の空気が一変し、みな明るい表情に。

そうです。
「やってみっか!」と大蔵が決意した方法は、
この彼岸獅子について入城するというものでした。

城を包囲する新政府軍も、
まさか獅子についていく兵が会津兵とは思わず
道を空けてポカンと見ている有り様で(^ ^;;)

まんまと敵の目を欺き、一兵たりとも失うことなく
大蔵は城に入ることが出来ました。


大蔵が入城できて歓喜に沸く城内でしたが、
頼母は容保の前に座して、恭順開城の道を説いていました。
今までは、頼母の言葉には耳を傾けていた容保でしたが、
もはや、聞く耳を持たぬといったところです。

「別の役目を申し付ける」
越後街道で陣を張る萱野の元へ行き、
城には戻らずその場で戦えと言うのです。

これはつまり、城からの追放を意味していました。

──────────

慶応4(1868)年8月25日、
中野竹子が、母らと共に新政府軍に対して奮戦したものの、
銃弾を受けて戦死。享年18歳。

明治39(1906)年4月1日、
篤志看護婦としての功績により
皇室以外の女性として初めて『勲六等宝冠章』を受章するまで


あと37年7ヶ月──。


作:山本 むつみ
テーマ音楽:坂本 龍一
音楽:中島 ノブユキ
題字:赤松 陽構造
語り:草笛 光子
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[出演]
綾瀬 はるか (川崎八重)
長谷川 博己 (川崎尚之助)
風吹 ジュン (山本佐久)
長谷川 京子 (山本うら)
玉山 鉄二 (山川大蔵)
貫地谷 しほり (高木時尾)
市川 実日子 (梶原二葉)
芦名 星 (神保 雪)
剛力 彩芽 (日向ユキ)
綾野 剛 (松平容保)
──────────
中村 獅童 (佐川官兵衛)
池内 博之 (梶原平馬)
北村 有起哉 (秋月悌次郎)
六平 直政 (黒河内伝五郎)
──────────
勝地 涼 (山川健次郎)
山本 圭 (山川兵衛)
柳沢 慎吾 (萱野権兵衛)
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黒木 メイサ (中野竹子)
稲森 いずみ (松平 照(回想))
宮崎 美子 (西郷千恵(回想))
秋吉 久美子 (山川 艶)
西田 敏行 (西郷頼母)
──────────
制作統括:内藤 愼介
プロデューサー:樋口 俊一
演出:加藤 拓


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『八重の桜』
第28回「自慢の娘」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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