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2013年7月21日 (日)

(29)鶴ヶ城開城

新政府軍の圧倒的な兵力を前に、東北諸藩は次々と降伏。
ついに鶴ヶ城への攻撃が開始されると、
山川大蔵の妻・登勢が被弾してしまいます。

明治元(1868)年9月15日・新政府軍総攻撃2日目──。

兵糧の尽きかけた城では、補給路再開のため決死隊が編制され
八重の父・山本権八たちが参加することになりました。
八重はあまりに無茶な作戦に変更を迫りますが
砲撃中止が先か飢え死にが先か、と権八は聞く耳を持ちません。

城を出て行く時には、
八重率いる鉄砲隊が援護してくれ、と言い残し
権八は歩いていってしまいます。

米沢藩からの手紙が届きました。

米沢藩は新政府軍に屈したものの
会津藩と戦うのは忍びなく、
戦況を考えれば、松平肥後守(容保)においては
「降伏の道を探るが最善」ではないか、と。

つまり、米沢藩が新政府軍の一員として
会津藩へ攻撃を加えるのはなるだけ避けたい。
ゆえに戦いをやめたらどうだ、という内容なのです。

これはひっくり返せば、戦いを続けたら
たとえ会津と米沢というご近所付き合いがあると言えども
容赦なく戦いをしますよ、と圧力をかけているようにも思えます。

昨日、砲弾がすぐ近くに落ち、その破裂を食らった登勢は
旦那さま……と口にしながら息を引き取ります。
その最期を看取ることができなかった大蔵は
黙って妻の手を握ります。

そこへ、大蔵の弟・山川健次郎が
登勢が大ケガをしたという知らせを受けて駆けてきます。

しかし健次郎は城外へ出撃したはず……です。
大蔵が厳しい表情で問いつめると、健次郎は
敵の砲撃が激しく、敗走してきたと正直に認めます。

大蔵は、そんな健次郎を平手打ち。
さらに外に連れ出して、腹を斬れと言う。
「女でさえ命を落どしてる!」

登勢を亡くしたばかりの山川家の面々は
懐刀を手にした健次郎を必死に止めます。
「もう充分だ! これ以上、死ぬことはねえ!」(by 山川 艶)

そんなやりとりを、遠くから見ている容保は
秋月悌次郎に何事かを命じます。
そしてその秋月は、夜遅くに城外へ。


9月17日・新政府軍総攻撃4日目──。

代々築き上げてきた会津の誇りまでも汚してしまった
己の愚かさを、容保自身許せません。

しかし照姫は、先日見た子どもたちによる凧揚げを
もう一度、会津の空で見たいと強く思います。
失意の容保を励まそうと笑顔です。
「ご立派なご決断と存じ上げます」


城内を歩いていた高木時尾は、
ケガをしている斎藤 一を見つけて駆け寄ります。

新選組が会津藩お預かりとなった縁で
斎藤はここまで会津藩と運命を共にしてきていますが、
律義者というか忠義者というか……(^ ^;;)

「ありがとなし」
会津のために戦ってくれている斎藤に
時尾は会津を代表して礼を言います。

春の会津が大好きな時尾は、
会津がこうなってしまったことが悔しく
涙を流します。

そんな時尾を見つめる斎藤。
優しい目をしています。


新政府軍 土佐藩陣所に秋月が現れました。
しかし土佐の兵士たちに袋だたきにされてしまいます。

いまこの時にも、会津藩士は命を賭して戦っているので
早く上官に会わせてくれと食い下がる秋月ですが、
「知るかや!」と足蹴にされます。

どれだけ頼んでも、秋月を殴りつけるばかりです。

これまでの立場として、
将軍家の縁戚(会津藩)と外様(土佐藩)とでは
相当な開きがあったと思うのですが、
官軍と賊軍がひっくり返るだけでこうも逆転してしまう。

戦とは、ホントに恐ろしいものですね。。。


兵糧を確保した権八たちですが、
敵からの銃弾が米俵に当たり
そこから米がこぼれ始めます。

権八は、これまで以上に急いで城に戻ろうとしますが
1発の銃弾が権八を貫きます。

「米を……運んできたぞ」
城内に担ぎ込まれた権八は、すすだらけの八重の顔を見て
鉄砲を教えたのは間違いだったと笑います。
ただ、自分の誇りだと力強く語り、永遠の眠りにつきます。


9月20日・新政府軍総攻撃7日目──。
おぼつかない足取りで、秋月が戻ってきました。

降伏嘆願は受け入れられ、
間もなく城への砲撃は中断されました。

21日、城内の者たちに降伏が伝えられます。

会津藩は恭順し、城を明け渡す。
容保らは開場降伏の式に出席後、謹慎所へ。
照姫も城を出るそうです。

それから、15歳未満の男子、60歳以上の男子、
そして女はお構いなしとなりましたが、
15歳以上60歳未満の藩士たちは、猪苗代で謹慎──。

大きな白い布に、梶原二葉は筆を手に向き合いますが
どうしても一歩が踏み出せません。
それを見かねて照姫が二葉から筆を受け取り
大きな文字で「降参」と力強く書きます。

22日朝、その「降参」と書かれた白旗が掲げられます。

城の正面で降伏式が執り行われ、
容保はその後、妙国寺へ移ります。


あすの夜は
何国の誰か ながむらむ
なれし御城に 残す月かげ

砲撃で所々崩れている城壁に、八重は歌を書きます。
降伏し、城を明け渡す無念さを現したものです。

見上げれば、きれいな月が。

明日から一体どうすんべな?
どこに身を寄せんべな?

月を見ながら、佐久はつぶやきます。

母親ともなれば、鉄砲担いだ娘が
何を考えているのかは見当がつきます。
およそ、男たちに交じって猪苗代で謹慎するというのでしょう。

しかし、謹慎先の猪苗代は安全という確証はありません。
もしかしたら命を狙われて、殺されてしまうかもしれません。

覚馬、三郎、権八がいなくなる中、
たった一人の娘である八重までも亡くさなければならないのか。
そう考えると佐久は、理屈なしに辛くなります。
「ごめんなんしょ」


明治元(1868)年9月23日、鶴ヶ城はついに開城。
きれいに磨いた廊下も、新政府軍の兵たちが
土足で上がり込んで汚してしまいますが(^ ^;;)

城に残っていた男たちは一室に集められます。

いよいよ城外へという時、八重の隣にいた川崎尚之助が
八重の手を掴んで高く挙げ、大声を出します。
「女だ! 女が紛れてるぞ!」

ホントだ、と驚いた兵士たちは八重をつまみ出そうと肩を掴み
その間に尚之助ら男たちは出て行きます。
「尚之助さま! なじょして……!!」


消えだ……何もかも……。

誰もいなくなった鶴ヶ城に立ち尽くして、
八重は涙を流します。

そんじも空は変わらねえのか……。

振り向けば、鶴ヶ城の天守閣が。
そしてその奥には、雄大な空が連なります。

──────────

明治元(1868)年9月22日、
会津藩が新政府軍に降伏。

明治39(1906)年4月1日、
篤志看護婦としての功績により
皇室以外の女性として初めて『勲六等宝冠章』を受章するまで


あと37年6ヶ月──。


作:山本 むつみ
テーマ音楽:坂本 龍一
音楽:中島 ノブユキ
題字:赤松 陽構造
語り:草笛 光子
──────────
[出演]
綾瀬 はるか (川崎八重)
長谷川 博己 (川崎尚之助)
風吹 ジュン (山本佐久)
松重 豊 (山本権八)
長谷川 京子 (山本うら)
玉山 鉄二 (山川大蔵)
貫地谷 しほり (高木時尾)
市川 実日子 (梶原二葉)
綾野 剛 (松平容保)
──────────
中村 獅童 (佐川官兵衛)
降谷 建志 (斎藤 一)
池内 博之 (梶原平馬)
北村 有起哉 (秋月悌次郎)
──────────
勝地 涼 (山川健次郎)
山本 圭 (山川兵衛)
柳沢 慎吾 (萱野権兵衛)
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加藤 雅也 (板垣退助)
秋吉 久美子 (山川 艶)
吉川 晃司 (西郷吉之助)
稲森 いずみ (松平 照)
──────────
制作統括:内藤 愼介
プロデューサー:樋口 俊一
演出:末永 創


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『八重の桜』
第30回「再起への道」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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