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2013年10月18日 (金)

プレイバック獅子の時代・(32)明治六年の政変

明治6(1873)年9月、
アメリカ・ヨーロッパの視察旅行に行っていた岩倉具視使節団が
1年10ヶ月ぶりに日本の横浜に帰国しました。

そんな彼らを待っていたのは、
留守の間に力をつけた肥前藩出身の江藤新平
土佐藩出身の板垣退助らを中心とする
「朝鮮国討つべし」という、征韓論への高まりであります。

岩倉使節団よりも一足早く帰国していた木戸孝允・大久保利通は
その動きの外にいて、引退したかのごとく口を閉ざしています。


夜遅く、苅谷嘉顕の邸宅を
アメリカ帰りの森 有礼と、長州藩出身の伊藤博文が訪れます。
嘉顕は、伊藤の顔だけは知っていますが、
言葉を交わすのは初めてです。

ふたりが苅谷邸を訪問したのは、
大久保や木戸が太政官庁に出て来ない真意を
嘉顕に問いただすためであります。

森の不満は、江藤の政策にもあるようですが
嘉顕は現在、江藤の下にいるので
「やめんか」と森をたしなめておきます。

一方の伊藤は、江藤の手腕や人格を高く買っていますが
征韓論に対する考えには真っ向から反対を唱えます。

欧米諸国を視察してきた直後だけに、
「どうすりゃいいか分からんほど日本は立ち後れとる」
という、その言葉には重みがありますね。

嘉顕としては、どんな事情であれ戦争には大反対で
伊藤の考え方と全く同一であります。
そして、戦をしようなどという考えを止められるのは
大久保利通その人を置いて他にない、というのも同意見です。

「(大久保は)戦には、反対しておられますね」
念押しした伊藤に、嘉顕は力強く首を縦に振ります。
伊藤の中に、大逆転となるべき方策が見つかったのかもしれません。


大久保が東京へ戻ってきました。
戦を止める気になったかと伊藤は喜びますが、
大久保にはその気はありませんでした。
それだけではなく、政界へ戻ることすら拒み続けます。

大久保屋敷を訪れた嘉顕は
直属の上司に当たる江藤にも
何度となく掛け合ってみたわけですが、
西郷隆盛の尽力あって司法卿としての仕事が進められただけに
その大恩ある西郷には、異議は唱えられません。

そういう意味では、大久保も同じです。
同じ町内に生まれ、同じ町内で育ち
兄のように慕ってきた西郷には、異議は唱えられません。

その西郷が、次第にいら立ち始めます。
天皇へは8月に朝鮮行きを了承してもらえましたが
「岩倉具視らが帰国してから」という条件付きでした。

その岩倉は9月に帰国したものの、10月になっても音沙汰なく
留守政府を守ってきた三条実美も
一旦決定した朝鮮行きを渋り出したわけです。
西郷は、三条に強く抗議します。


さんざん悩んだ挙げ句、
10月14日、大久保は参議として太政官庁に現れます。
西郷の朝鮮行きを審議する閣議が話し合われたわけです。

出席者は──
太政大臣・三条実美、右大臣・岩倉具視、
参議・西郷隆盛、板垣退助、大隈重信、
参議・後藤象二郎、江藤新平、大木喬任、副島種臣。
──そして、大久保利通。

当初、三条や岩倉は大久保の味方だという触れ込みで
何とか閣議に持ち込んだのですが、
二人は西郷や江藤の猛抗議に屈して
逆に大久保を孤立させてしまったわけです。

戦になるかもしれないという危険性、
戦をする意義を主張した大久保に対して
西郷や江藤は、一度閣議で決まったことを
今更ながら覆そうとする行為に噛みつき、矛盾をついてきます。

大久保の敗北であります。


征韓論者の江藤の下にいながら、
大久保の元に通うのは何かと摩擦が大きすぎます。
嘉顕は司法省に辞表を提出します。

そして、フリーとなった嘉顕は
大久保と行動をともにします。

辞表を提出した大久保に、慌てふためいた岩倉も辞表を出し
政府内に残された三条に、大久保の裏切りの怒りは向けられます。
一方で西郷と板垣も現れて、
一日でも早く朝鮮行きの手続きが終わるようにと催促。

大久保と西郷の板挟みになった三条は
心労のあまり卒倒し、人事不省に陥ってしまいます。

事態は急転回となります。

太政大臣代理として政府内に戻った岩倉は
大久保の発案で、閣議決定の内容を天皇に報告するとき
自分は反対である、とつけ加えます。
死者など出しては、いかなる災いが国を襲うか知れぬと
進言したのです。

23歳の天皇は、岩倉の言う通りだと答え
閣議決定は簡単に覆ってしまったわけです。
天皇の権威は絶対であります。

一気に形勢は逆転、この騒動で大久保が勝利します。

西郷はその日のうちに辞表を提出、
江藤や板垣、後藤、副島も辞表を書きました。
それらの辞表はすぐに受理。

一方で、保留していた大久保の辞表は却下となりました。

大久保の元へ走った嘉顕でしたが、
今回の大久保のやり方にはイマイチ納得ができません。
ただ、戦をしないために他にやり方があったかと問われれば
嘉顕とてすぐには答えは出せません。


平沼銑次の刑期は、何の手違いか3日短くなりました。

釈放される前日、銑次が帰ってくると
平沼千代は兄の鉱造に知らせ、
弥太郎はもんに知らせます。

そして当日、弥太郎と千代は小屋の掃除に大忙しです。
弥太郎は、千代と久々に二人きりになれたので
思い切って自分の想いを千代に伝えようとしますが、
そこへ嘉顕が祝い酒を持って現れます。

直後、人力車夫の人手が足りないと仲間が弥太郎を呼びに来ます。
「今日はだみだ〜」と断ってはみますが、
それが無駄だと分かると、諦めて仕事に向かうことにします。
あぁ、なんとタイミングの悪い弥太郎クン。

その場に残ったふたりですが、
銑次のために力になりたいと願いつつ
簡単には助けを求めまいと言う嘉顕に、千代も同調。

銑次周辺に、久々に笑顔が戻った瞬間です。


作:山田 太一
音楽:宇崎 竜童
語り:和田 篤 アナウンサー
──────────
[出演]
菅原 文太 (平沼銑次)
大原 麗子 (もん)
大竹 しのぶ (平沼千代)
永島 敏行 (平沼鉱造)
金田 賢一 (弥太郎)
村野 武範 (板垣退助)

鶴田 浩二 (大久保利通)

根津 甚八 (伊藤博文)
中山 仁 (森 有礼)
──────────
中村 富十郎 (西郷隆盛)
細川 俊之 (江藤新平)

加藤 剛 (苅谷嘉顕)
──────────
制作:近藤 晋
演出:重光 亨彦

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