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Kassy号〜♪の車窓から 2011

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2013年10月22日 (火)

プレイバック獅子の時代・(33)人力車渡世

瑞穂屋卯三郎から金をだまし取った
薩摩藩の尾関平吉に刀傷を負わせ、
不公平にも投獄されて半年。

平沼銑次は、明治6(1873)年11月に
ようやく獄から出てきました。

ずっと真っ暗闇の獄中で暮らしてきたせいか
いやに眩しく感じます。

弥太郎とともに暮らしていた小屋では、
弟の鉱造が待っていましたが、
待ちくたびれたのか眠ってしまっています。

銑次の姿に気づいた妹の千代は
兄の帰宅の嬉しさで、鉱造を無理にでも起こそうとします。
銑次は「寝とる。起こすな」と笑って気を遣いますが、
そんなやり取りをするうちに、鉱造は起きます(^ ^)

瑞穂屋の卯三郎も出所祝いに駆けつけました。

尾関は今回の責めを負って横浜から名古屋へ左遷されたと
卯三郎から聞きますが、それでも税務署長という立場であり、
投獄された銑次と比べると、やっぱり不公平な感は否めません。

そこへ、車屋の仕事を終えた弥太郎が帰ってきました。
何を聞いても“あぁ”としか言わないのですが、
一緒に暮らしていた銑次には、
それが弥太郎の照れ隠しであることぐらいはお見通しです。

銑次のために、小屋の中を懸命に掃除してくれた弥太郎、
弥太郎のために、食事にも手を付けずにその帰りを待った銑次。
あぁ、家族っていいものですね。

さて、これからの銑次の仕事です。
瑞穂屋の手代として働いてきたのですが、
銑次は、これ以上は卯三郎に迷惑をかけるわけにはいかないと
弥太郎が今やっている車屋(車引き)でもやろうと考えています。

弥太郎も、二つ返事で親方への仲介を快諾。

これからは、薩長などといったしがらみから離れて
自由にいきたいというのが銑次の思いです。

もんもお酒を抱いて小屋に駆けつけますが、
中から聞こえる楽しげな声を聞いて、
小屋の中に入るのを躊躇っています。
結局、今宵は家族だけにしてあげようと気を遣ったか
軒先に酒だけ置いて、そのまま帰っていきます。


翌朝。
もう長く仕事に携わっている弥太郎に指導を受けながら
空車の時を見計らって、銑次は車を引いてみます。

足は速いと自慢げに語る銑次でしたが、
足が速ければ、路地から飛び出す荷台に突っ込んでしまい、
身体を揺らして走ると、席は前後に揺れまくるし、
弥太郎は、姿勢を低くして……などと教えてあげます。

でも、慣れてくるとやっぱり暴走する銑次でした(^ ^;;)


西洋服を身にまとった男性を乗せて走っていた時のこと。
後ろから数人の浪人衆がつけてくるのが分かった銑次は
彼らが抜刀して襲いかかってきたところを
逆にコテンパンに仕留めます。

車屋の親方から聞けば、車引きという仕事も
けっこう襲われる(無論その目的は客にあり)らしく、
車引きは真っ先にやられてしまうんだそうです。

そんな中で銑次のような
逆に襲撃者をやっつけてしまうという強い者だと
安心だと客からの指名は増えそうです。
「売れるよ、お前さん」


酒は飲み干したはずなのに、
新たに徳利が出てきたことを不審に思う銑次に
弥太郎は、恐らくはもんが置いていったものだろうと言います。

しかし、そのもんが今どこにいるのかを言おうとしない弥太郎を
銑次は問いただします。

徴兵されないように270円という大金を
無謀にも準備してほしいと言った弟・小此木恭平のために
金持ちの囲い者になっていると弥太郎は白状します。

「弥太郎さん?」
もんが囲われている屋敷で、弥太郎と思しき車引きに声をかけると
それは銑次でした。
半年ぶりの久々の再会、もんは深々と頭を下げます。

しかし、270円もの大金は銑次でもどうすることもできず
せめてもの気晴らしにと、
もんを車にのせて豪快に走り出します。


政府は、内務卿・大久保利通を中心とした体制に
移行しつつありました。

明治六年の政変で敗れて下野した西郷隆盛、板垣退助、
江藤新平らの流れを汲む官吏たちは次々と辞職していき、

彼らに代わって、工部卿に伊藤博文、大蔵卿に大隈重信、
陸軍卿に山縣有朋、開拓長官に黒田清隆など、
今でいう大臣に次々と任用されていきます。

それに反発した士族たちがまず動き出します。
明治7(1874)年2月16日、佐賀の乱勃発。

しかし、これに対する大久保の動きは迅速で、
政府に反旗を翻す機会を与えまいと
自ら先頭に出てこれを鎮圧。

土佐で捕らえられた江藤は
佐賀城での裁判で、死刑判決を受けます。
自らが司法卿として改革した中には死刑はなかったはずですが、
その改革をまるっきり無視された格好となってしまいました。


銑次が仕事から帰ると、もんが来ていました。
留守だと思ったもんは、銑次の不在中に掃除だけでもと思い
床をピカピカに拭き上げていたわけですが、
思わぬところで再会です。

しかしそこへ、恭平がやってきます。
銑次は、姉を囲い者にした恭平を許せず
さんざんに折檻しますが、
もんはそれを泣いて止めます。

どうしようもない弟だって分かっているんですが、
たった一人の肉親です。
弟が困っていれば、助けたいと思うのが姉なのです。

泣きじゃくるもんを、
銑次は複雑な面持ちで見つめていました。


土砂降りの雨の中、苅谷嘉顕が帰宅すると
きわが胸を押さえて倒れていました。

そのきわの世話に千代が訪れていました。
千代の顔を見た瞬間、嘉顕の表情がパッと明るくなるのは
やはり少し気になる存在だからでしょうか。

夜、きわと枕を並べて寝ている千代に、
きわは重い口を開きます。

上野の戦で夫と息子を亡くしたきわは、
その敵方である薩摩の人物の下女になり果てました。

きわの心の中では、嘉顕が薩摩だということを忘れられず
ろくに笑顔も見せずに接してきましたが、
長年 嘉顕に仕えて、彼の人柄を知ったからこそ
会津だ薩摩だという上辺だけの見方ではいけないと諭します。

きわの寝ている部屋から声がしたからと
嘉顕が様子を見に部屋に入ってきました。

「だんな様、もう時がありませぬ──」
ぶしつけながら、と断りを入れた上で
嘉顕が嫁取りをする夢を見る、と言い出します。

何を言い出すか、と少し笑う嘉顕に
きわは続けます。

「お嫁さまは……千代さんです」

長い間、お世話になりました、との言葉を残し
2日後にきわは黄泉の国へと旅立ちました。

嘉顕を先頭に、寂しい野辺送りであります。


作:山田 太一
音楽:宇崎 竜童
語り:和田 篤 アナウンサー
──────────
[出演]
菅原 文太 (平沼銑次)
大原 麗子 (もん)
大竹 しのぶ (平沼千代)
永島 敏行 (平沼鉱造)
市村 正親 (小此木恭平)
金田 賢一 (弥太郎)

鶴田 浩二 (大久保利通)

細川 俊之 (江藤新平)
──────────
児玉 清 (瑞穂屋卯三郎)
柳家 小さん (車屋の親方)

加藤 剛 (苅谷嘉顕)
──────────
制作:近藤 晋
演出:中村 克史

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